JP2023094421A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高い紫外線防御効果を持ちながらも、べたつかずに保湿感があり、化粧膜が均一な上、汗や水、さらに皮脂に対しても化粧持続効果の落ちない油中水型乳化化粧料の提供。
【解決手段】
次の成分(a)~(d);
(a)酸性ヘテロ多糖類
(b)有機紫外線吸収剤の水分散物
(c)金属酸化物
(d)平均粒子径1~30μmかつ、吸液量50~500ml/100gのシリカ、デンプン、及びセルロースから選ばれる粉体
を含有する油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。より詳しくは、粉体含有油中水型乳化化粧料に関する。
近年、市場において機能性化粧料の需要は高まっており、ファンデーションや日焼け止め料ではUVA(波長320~400nmの長波長紫外線)、UVB(波長290~320nmの中波長紫外線)から肌を守るような高い紫外線防御効果を有する化粧料等が発売されている。
高い紫外線防御効果を得るために紫外線吸収剤や紫外線散乱剤が配合されているが、油溶性の紫外線吸収剤は感触のべたつきが懸念されており、紫外線散乱剤は安全性には優れているが、多量配合すると乾燥感が強く、さらに仕上がりが不自然になることが問題であった。
ファンデーションや日焼け止めでよく用いられる油中水型乳化化粧料において、上記の油溶性紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の問題点も考慮して、油溶性紫外線吸収剤を内相(水相)に配合して紫外線防御能を高める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、紫外線吸収剤の配合量を過剰に配合することなく紫外線防御力を高めるために、特定の平均粒子径及び吸油量を持つ多孔質球状粉末を用いる技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2011-236201号公報 特開2020-90468号公報
しかしながら、紫外線吸収剤を油系に配合した場合は皮脂に、また特許文献1の技術のように、水系に配合した場合は汗や水に対する耐性が低く、紫外線防御効果の持続性はまだ十分ではなかった。さらに、特許文献2の技術のように、多孔質球状粉末により紫外線防御力を高める技術では、高い吸液性や粉体そのものが持つ使用感により、乾燥感が生じたり化粧膜の均一性が悪化したりする問題がある上に、水型又は水中油型化粧料のため、汗や水による紫外線防御効果の低下には対応できていなかった。
そこで、高い紫外線防御効果を持ちながら、べたつかずに保湿感があり、化粧膜が均一な上、汗や水、さらに皮脂に対しても化粧持続効果の落ちない油中水型乳化化粧料の開発が望まれていた。
よって本発明は、高い紫外線防御効果を持ちながらも、べたつかずに保湿感があり、化粧膜が均一な上、汗や水、さらに皮脂に対しても化粧持続効果の落ちない油中水型乳化化粧料の提供を目的とする。
本発明者は、上記実情に鑑み、鋭意研究を行った結果、酸性ヘテロ多糖類と有機紫外線吸収剤の水分散物、紫外線防御効果を有する金属酸化物、特定の粒子径および吸液量を持つ粉体を組み合わせることで上記課題を解決することを見出した。酸性ヘテロ多糖類の電荷による水分散性有機紫外線級剤の分散性向上効果及び成膜性による耐水性の向上が発現することに加え、金属酸化物及び高吸液量の粉体による肌の乾燥感も効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下のものである。
〔1〕
次の成分(a)~(d);
(a)酸性ヘテロ多糖類
(b)有機紫外線吸収剤の水分散物
(c)金属酸化物
(d)平均粒子径1~30μmかつ、吸液量50~500ml/100gのシリカ、デンプン、及びセルロースから選ばれる粉体
を含有する油中水型乳化化粧料
〔2〕
成分(a)の含有量が0.00005~0.5質量%である、〔1〕に記載の油中水型乳化化粧料
〔3〕
成分(a)及び成分(b)の含有質量割合(a)/(b)=0.00001~0.1である、〔1〕又は〔2〕に記載の油中水型乳化化粧料
〔4〕
成分(a)がシロキクラゲ多糖体である、〔1〕~〔3〕のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料
〔5〕
成分(a)及び成分(c)の含有質量割合(a)/(c)=0.00001~0.1である、〔1〕~〔4〕のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料
〔6〕
成分(c)が脂肪酸またはその塩、アシル化アミノ酸またはその塩、レシチン及び水添レシチンからなる群から選ばれる1種または2種以上により表面被覆処理された金属酸化物である、〔1〕~〔5〕のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料
〔7〕
成分(a)及び成分(d)の含有質量割合(a)/(d)=0.00001~0.1である、〔1〕~〔6〕のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料
〔8〕
さらに、成分(e)シリコーン界面活性剤を含有する、〔1〕~〔7〕のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料
〔9〕
成分(e)として(e1)アルキル鎖を有するシリコーン界面活性剤及び(e2)アルキル鎖を有さないシリコーン界面活性剤を含有する〔8〕に記載の油中水型乳化化粧料
本発明の油中水型乳化化粧料は、高い紫外線防御効果を持ちながらも、べたつかずに保湿感があり、化粧膜が均一な上、汗や水、さらに皮脂に対しても化粧持続効果の落ちないものである。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。尚、本明細書において「%」は特に断りのない限り質量%表示である。また、各数値範囲の上限値と下限値は、所望により、任意に組み合わせることができる。また、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の油中水型乳化化粧料に用いられる成分(a)の酸性ヘテロ多糖類とは、10以上の単糖が結合してなる多糖類のうち、構成する単糖が2種以上でありかつ、構造内にウロン酸やエステル硫酸等の酸官能基を多く含むものであり、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず使用することができる。具体的には、直鎖の多糖類としてアセチルグルコサミンとグルクロン酸から構成されるヒアルロン酸、アセチルガラクトサミンとグルクロン酸から構成されるコンドロイチン硫酸、グルコース・グルクロン酸・ラムノース等から構成されるジェランガム等が挙げられ、分岐の多糖類としてグルコースとガラクトース等を主鎖にコハク酸とピルビン酸等を分岐鎖に持つ構造のサクシノグルカン、マンノースを主鎖にフコース・キシロース・グルクロン酸等を分岐鎖に持つ構造のシロキクラゲ多糖体、ガラクトースを主鎖にガラクトース、アラビノース、ラムノース、グルクロン酸を側鎖に持つ構造のアラビアガム、グルコース等を主鎖にマンノースとグルクロン酸等を分岐鎖に持つキサンタンガム等が挙げられる。本発明に用いられる成分(a)の酸性ヘテロ多糖類はその高分子量体による肌上での成膜性と、酸官能基の静電反発による本発明に用いられる成分(b)及び(d)の粒子の分散性向上効果、及び保水力による保湿効果を発現することができる。成膜性による紫外線防御効果の耐水性・耐皮脂性の観点から、分子量は50万以上であることが好ましく、さらに分岐構造を持つことが好ましい。その中でも耐水性・耐皮脂性及び保水性による保湿感の高さからシロキクラゲ多糖体が特に好ましい。
本発明における成分(a)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.00005%以上、より好ましくは0.0001%以上、更に好ましくは0.0002%以上であり、上限としては、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.2%以下、更に好ましくは0.1%以下である。この範囲であれば、本発明の紫外線防御効果及びその耐水性や耐皮脂性が高まると共に、良好な保湿効果が得られるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料に用いられる成分(b)の有機紫外線吸収剤の水分散物は、紫外線吸収能を持つ有機化合物であるが、水にも油にも実質的に溶解させず、水に結晶状態で分散させたものである。そのため、有機紫外線吸収剤でありながらべたつきや安全性の懸念が少ない一方で、その分散状態により紫外線防御効果が変化し、凝集すると紫外線防御効果が低下するものである。
本発明の油中水型乳化化粧料に用いられる成分(b)の有機紫外線吸収剤の水分散物としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず使用できるが、UVA、UVB両方に対する紫外線防御効果からメチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンのいずれかであることが好ましく、本発明における成分(a)と組み合わせた際の分散安定性の観点からメチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールがより好ましい。
前記成分(b)有機紫外線吸収剤の水分散物において、有機紫外線吸収剤を水に分散させる際には、非イオン性界面活性剤等の分散剤を用いてもよい。
本発明における成分(b)は、市販品を用いてもよく、例えば、TINOSORB M(メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール50%水分散物)(BASF社製)、K22-M40(メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール40%水分散物)(大日本化成社製)、TINOSORB S AQUA(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン20%水分散物)(BASF社製)等が挙げられる。
本発明における成分(b)の含有量は特に限定されないが、固形分換算として、下限としては0.1%以上、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1.0%以上であり、上限としては、10%以下、好ましくは7%以下、より好ましくは5%以下である。この範囲であれば、紫外線防御効果と保湿感の両立により優れるため、より好ましい。
本発明における成分(a)と本発明における成分(b)を組み合わせて使用することで、化粧料製剤中及び肌上での成分(b)の分散性が向上すると共に、紫外線防御効果の耐水性及び保湿感が高まる効果が発現する。成分(a)と成分(b)の含有質量割合(a)/(b)は特に限定されないが、下限としては0.00001以上が好ましく、より好ましくは0.00005以上、さらに好ましくは0.0001以上であり、上限としては0.1以下が好ましく、より好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.01以下である。この範囲であれば、成分(b)の分散性向上効果と耐水性、化粧料の保湿感がより効果的に高まるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料に用いられる成分(c)の金属酸化物は、化粧料に用いられるものであれば、特に限定されず、その粒子形状(球状、針状、板状、不定形等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)等を問わず、何れのものも使用することができる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合せて用いることができる。これらの中でも、紫外線防御効果の観点から酸化亜鉛、酸化チタンを1種又は2種以上組み合せて用いることが好ましく、平均一次粒子径は10~180nmであることが好ましい。成分(c)はフッ素化合物、シリコーン化合物、脂肪酸又はその塩、アシル化アミノ酸又はその塩、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあってもよく、特に限定されないが、肌上での成分(a)との均一な化粧膜を形成し、仕上がりの均一性、耐皮脂性及び保湿感を向上させる観点から、脂肪酸又はその塩、アシル化アミノ酸又はその塩、レシチン、水素添加レシチンからなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いて表面処理を施したものを用いることがより好ましい。さらに、2種以上を用いて表面処理を施したものを用いることが特に好ましい。
本発明における平均一次粒子径は、下記の方法にて算出できる。
スライド硝子上で試料約10mgを1-プロパノールで練りよく分散させ、分散物を得る。分散物を引き延ばし薄膜状の試料を得る。試料の薄膜を、支持膜をはった透過型電子顕微鏡(TEM)測定用メッシュにのせる。メッシュ(乾燥塗膜)を透過型電子顕微鏡装置(S-4800、株式会社日立ハイテクノロジーズ)にセットし観察し、個々の粒子が映る乾燥塗布膜の画像を得る。この乾燥塗膜面像の画像を画像解析式粒度分布測定装置(Mac-View、株式会社マウンテック)にて測定粒子数各1000個画像処理を行い粒子径の測定を行う。
成分(c)の市販品としては、例えば、FINEX-50(平均一次粒子径20nm、堺化学工業社製)、XZ-100F(平均一次粒子径100nm、堺化学工業社製)、微粒子酸化亜鉛MZ-500(平均一次粒子径25nm、テイカ社製)、MZY-505S(平均一次粒子径25nm、テイカ社製)、MZY-505M(平均一次粒子径25nm、テイカ社製)、MZ-500FT(平均一次粒子径25nm、テイカ社製)、MZY-303(平均一次粒子径35nm、テイカ社製)、MZY-303S(平均一次粒子径35nm、テイカ社製)等の酸化亜鉛、MT-05(平均一次粒子径10nm、テイカ社製)、MT-100SA(平均一次粒子径15nm、テイカ社製)、MTY-100SAS(平均一次粒子径15nm、テイカ社製)、SMT-100SAS(平均一次粒子径15nm、テイカ社製)、MT-500B(平均一次粒子径35nm、テイカ社製)、SMT-500SAS(平均一次粒子径35nm、テイカ社製)、SMT-500SAM(平均一次粒子径35nm、テイカ社製)、MICRO TITANIUM DIOXIDE MT-500SA(平均一次粒子径35nm、テイカ社製)、MT-700B(平均一次粒子径80nm、テイカ社製)等の酸化チタン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明における成分(c)の含有量は特に限定されないが、下限としては0.1%以上、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1.0%であり、上限としては、30%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。この範囲であれば、紫外線防御効果と保湿感を両立する点でより優れるため、より好ましい。
本発明における成分(a)と本発明における成分(c)を組み合わせて使用することで、肌上での成分(c)の凝集抑制効果により化粧膜の均一性が向上すると共に、紫外線防御効果の耐皮脂性及び保湿感が高まる効果が発現する。成分(a)と成分(c)の含有質量割合(a)/(c)は特に限定されないが、下限としては0.00001以上が好ましく、より好ましくは0.00002以上、さらに好ましくは0.00005以上であり、上限としては0.1以下が好ましく、好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.01以下である。この比率の範囲であれば、成分(c)の肌上での凝集抑制効果(化粧膜の均一性)と紫外線防御効果の持続性(耐皮脂性)、化粧料の保湿感が効果的により高まるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料に用いられる成分(d)の平均粒子径が1~30μmかつ、吸液量50~500ml/100gのシリカ、デンプン、及びセルロースから選ばれる粉体は、成分(a)と共に成分(b)及び成分(c)の肌上での分散性を高め、紫外線防御効果とその耐水性・耐皮脂性を向上させることができる。成分(d)は、通常化粧料に用いられているものを使用することができ、1種単独で使用しても2種以上を組み合わせても良い。
成分(d)の平均粒子径はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA-910、堀場製作所社製)により測定することが可能で、1~30μmであり、より好ましくは1.5~20μm、さらに好ましくは2~15μmである。平均粒子径が1μm未満であると、伸び広がりが悪く化粧膜の均一性を損なう傾向があり、30μmを超えると、ざらつきを感じるため保湿感が損なわれると共に、化粧料が肌上に定着しにくくなり、紫外線防御効果の持続性が損なわれる傾向がある。
成分(d)の吸液量は、JIS K5101-13-2に従って測定した吸油量、又は同測定法の中であまに油の代わりに水を用いて測定した吸水量のどちらかを適用する。本発明の油中水型乳化化粧料中で油系に含有する際には吸油量の値を、水系に含有する際は吸水量の値を適用する。成分(d)の吸油量としては50~500ml/100gであり、より好ましくは60~450ml/100g、さらに好ましくは70~400ml/100gである。成分(d)の吸水量としては40~400ml/100gであり、より好ましくは50~360ml/100g、さらに好ましくは55~320ml/100gである。吸液量が上記範囲内であれば、紫外線防御効果を高めると共に、肌上での耐水性・耐皮脂性を十分に向上させることができる。また、成分(d)は油系、水系どちらに含有してもよいが、化粧膜の均一性と化粧料の保湿感の観点から、油系に含有することが好ましい。
成分(d)の粒子形状は限定されないが、化粧膜の均一性及び紫外線防御効果の向上の観点から、楕円状や球状表面の一部又は全体に凹凸を有する略球状が好ましく、真球状がさらに好ましい。成分(d)は無孔質であっても多孔質であってもよいが、紫外線防御効果の持続性、化粧膜の均一性及び保湿感の向上の観点から多孔質であることが好ましい。
成分(d)シリカの市販品としては、サンスフェアH-53(AGC エスアイテック株式会社)、ゴッドボールE-6C(鈴木油脂工業株式会社)、シリカマイクロビードP-1505(日揮触媒化成株式会社)、デンプンの市販品としては、Beaute by Roquette(登録商標) ST005(ロケットジャパン社製)、セルロースの市販品としては、セルフローC-25(JNS社製)、TEGO FEEL C10(エボニック社製)等が挙げられる。
本発明における成分(d)の含有量は特に限定されないが、下限としては、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1%以上、更に好ましくは1.5%以上であり、上限としては、好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下、更に好ましくは5%以下である。この範囲であれば、紫外線防御効果と肌上での耐水性、耐皮脂性化の向上効果、粧膜の均一性及び保湿感に優れるため、より好ましい。
本発明における成分(a)と本発明における成分(d)の含有質量割合(a)/(d)は特に限定されないが、下限としては0.00001以上が好ましく、好ましくは0.00005以上、さらに好ましくは0.0001以上であり、上限としては0.1以下が好ましく、好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.01以下である。この比率の範囲であれば、成分(a)の肌上での成膜速度の向上により、成分(b)及び成分(c)の肌上での分散状態の定着性を高め、紫外線防御効果とその耐水性・耐皮脂性をより向上させることができるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料には、化粧膜の均一性及び紫外線防御効果の向上のためにさらに成分(e)として、シリコーン界面活性剤を含有してもよい。成分(e)シリコーン界面活性剤は、少なくともオルガノポリシロキサン基と、親水基を有する共重合体であり、特に限定されないが、親水基としてとしてポリエーテル鎖を有するポリエーテル変性シリコーン、親水基としてポリグリセリン鎖を有するポリグリセリン変性シリコーンなどが挙げられ、オルガノポリシロキサン基を主鎖として側鎖に親水基を有するグラフト共重合体であっても、オルガノポリシロキサン基と親水基とが、交互に結合した直鎖状のブロック共重合体や架橋型の重合体であってもよい。前記オルガノポリシロキサン基は、直鎖状であっても、分岐構造を有していてもよく、アルキル基やフッ素置換アルキル基等の有機基を共変性したものであってもよい。
成分(e)は、特に限定されないが、直鎖構造のオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリオキシアルキレン基を側鎖に有するものとしては、具体的には、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、市販品として、例えば、KF-6017(信越化学工業社製)、5200 Formulation Aid(東レ・ダウコーニング社製)、ABIL EM97S(EVONIC GOLDSCHMIDT社製)等が挙げられる。また、分岐構造を有するオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリオキシアルキレン基をグラフトしたもの(シリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーン)としては、具体的には、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン等が挙げられ、これらの市販品として、例えば、KF-6028、KF-6038(いずれも信越化学工業社製)、ABIL EM90(EVONIC GOLDSCHMIDT社製)等が挙げられる。また、分岐構造を有するオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリグリセリン基をグラフトしたもの(シリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーン)としては、具体的には、ラウリルポリグリセリル3-ポリジメチルシロキシエチルジメチコンが挙げられ、市販品として、KF-6105(信越化学工業社製)等が挙げられる。前記ブロック共重合体タイプとしては、具体的には、ポリオキシエチレン・ブチレン・ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブチレン・ジメチルポリシロキサン共重合体等が挙げられ、市販品として、例えば、FZ-2250、FZ-2233(いずれも東レ・ダウコーニング社製)、SILWET 236-L日本ユニカー社製)等が挙げられる。
成分(e)のHLBは2~7が好ましく、3~5が特に好ましい。この範囲であれば、成分(b)及び成分(c)の分散性及び化粧膜の均一性により優れ好ましい。なお、本発明で用いるHLB(親水性-親油性バランス;Hydrophile-Lypophile Balance)値はグリフィン法により得られる値のことである。また、成分(e)の重量平均分子量は、特には限定されるものではないが、500~200000が好ましく、さらに好ましくは1000~10000である。
成分(e)は、上記の例示を含め1種又は2種以上を用いることができる。紫外線防御効果の持続性の観点で、油中水型乳化化粧料中、塗布直後の肌上、時間経過後の汗や水、皮脂の影響を受けた状態と成分(b)及び成分(c)の周囲環境が変化する中でも分散安定性を保つため、成分(e1)アルキル鎖を有するシリコーン界面活性剤及び成分(e2)アルキル鎖を有さないシリコーン界面活性剤を共に含有することがより好ましい。なお、上記成分(e)のうち、成分(e1)としてはラウリルポリグリセリル3-ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン等が挙げられ、成分(e2)としてはPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
本発明における成分(e)の含有量は特に限定されないが、下限としては、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.5%以上、更に好ましくは1.0%以上であり、上限としては、好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下、更に好ましくは5%以下である。この範囲であれば、紫外線防御効果と肌上での耐水性、耐皮脂性化の向上効果により優れるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料には、上記の成分(a)~(e)及び油性成分に加え、本発明の効果を妨げない範囲で、油ゲル化剤、成分(c)、(d)以外の粉体、成分(e)以外の界面活性剤、成分(a)以外の水性成分、成分(b)以外の紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、色素、香料等、通常化粧料に含有される成分を含有することができる。
油性成分としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、液状やペースト状、固体状等の性状、揮発性、非揮発性や、動物油、植物油、合成油等の起源を問わずに使用することができ、炭化水素類、油脂類、紫外線吸収剤も含むエステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、液状のものは流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、ジ-2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、2-エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、メトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル、トリメリト酸トリトリデシル等のエステル類、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステアリル・2-オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン油類、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体が挙げられる。固体状のものは融点が60℃を越えるセレシンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライトワックス、エチレンプロピレンコポリマー等の炭化水素類、モクロウ等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モンタンワックス等のロウ類、コレステロール脂肪酸エステル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、油性ゲル化剤として、12-ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、オクタン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリンのデキストリン脂肪酸エステル類、ショ糖ステアリン酸エステル、酢酸ステアリン酸スクロースのショ糖脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
粉体としては、成分(c)(d)以外のものであり、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の白色無機顔料、カーボンブラック、水酸化クロム、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン-アクリル共重合樹脂、シリコーンエラストマー系樹脂等の合成樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、必要に応じて、フッ素系化合物、シリコーン化合物、金属石鹸、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等を用いて、公知の方法により表面処理を施したり、更に複合化したものを用いても良い。ただし、シリコーンエラストマー系樹脂において、成分(e)に記載した活性剤として使用できるものは粉体ではなく成分(e)とする。
界面活性剤としては、成分(e)以外のものであり、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
水性成分としては、成分(a)以外のものであり、例えば、エチルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類等、植物性エキス等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、成分(b)以外であり、例えば、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン等のサリチル酸系;パラアミノ安息香酸、エチルジヒドロキシプロピルパラアミノ安息香酸、グリセリルパラアミノ安息香酸、オクチルジメチルパラアミノ安息香酸、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルへキシル等のPABA系;4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-硫酸、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2、2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-N-オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、2,5-ジイソプロピルケイ皮酸メチル、2,4,6-トリス[4-(2-エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、p-メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩等のケイ皮酸系;2-フェニル-ベンズイミダゾール-5-硫酸、4-イソプロピルジベンゾイルメタン、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン等のベンゾイルメタン系;2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパン-2-エン酸2-エチルヘキシルエステル(別名;オクトクリレン)、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルへキシル、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、シノキサート、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、オクチルトリアゾン、4-(3,4-ジメトキシフェニルメチレン)-2,5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル、これらの高分子誘導体、及びシラン誘導体等が挙げられ、目的に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
保湿剤としては、例えば、尿素、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
防腐剤、抗菌剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、クロルフェネシン、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調整剤としては、例えば、乳酸、乳酸塩、クエン酸、クエン酸塩、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としては、例えば、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン等、清涼剤としては、例えば、L-メントール、カンファ、薄荷油、ペパーミント油、ユーカリ油等、抗炎症剤としては、例えば、アラントイン、グリチルレチン酸塩、グリチルレチン誘導体、トラネキサム酸、アズレン等が夫々挙げられる。
本発明の油中水型乳化化粧料の製造方法は、特に限定されるものではなく常法により調製されるが、成分(a)と成分(b)は水系にあらかじめ分散し、成分(c)及び(d)はあらかじめ油系に分散して用いることが好ましい。また、本発明の油中水型乳化化粧料はエアゾール剤型、スプレー剤型にするために、噴射剤を含有させることも可能である。噴射剤は、通常化粧料に使用されるものであれば特に限定されない。具体的には、液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒素、亜酸化窒素、炭酸ガス等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、特に限定されないが、化粧用下地、ファンデーション、アイカラー、頬紅、口紅、リップクリーム等のメイクアップ化粧料、乳液、日焼け止め等のスキンケア化粧料、ヘアパック、ヘアミルク、整髪料、毛髪保護料等のヘアケア化粧料、ボディミルク等のボディ化粧料等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果が顕著に発揮される点から、日焼け止め、化粧用下地、ファンデーション、アイカラー、頬紅等に好適に用いられ、さらに好ましくは日焼け止め、化粧用下地、ファンデーションに好適に用いられる
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1~21及び比較例1~10:油中水型乳化ファンデーション
表1~3に示す油中水型乳化ファンデーションを調製し、紫外線防御効果の持続性、保湿感、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性について下記の評価を実施し、下記判定基準により判定した。その結果も併せて表1~3に示す。
Figure 2023094421000001
Figure 2023094421000002
Figure 2023094421000003

*1)MP-1133(テイカ社製)に3%ステアロイルグルタミン酸処理したもの
*2)タロックスR-516P(チタン工業社製)に3%ステアロイルグルタミン酸処理したもの
*3)タロックスYP-1200P(チタン工業社製)に3%ステアロイルグルタミン酸処理したもの
*4)タロックスBL-100P(チタン工業社製)に3%ステアロイルグルタミン酸処理したもの
*5)MP-1133(テイカ社製)
*6)タロックスR-516P(チタン工業社製)
*7)タロックスYP-1200P(チタン工業社製)
*8)タロックスBL-100P(チタン工業社製)
*9)MP-1133(テイカ社製)に5%ラウリン酸亜鉛処理したもの
*10)MT-500SA(テイカ社製)
*11)SMT-500SAM(テイカ社製)
*12)MT-500Z(テイカ社製)
*13)MT-500SA(テイカ社製)に7%ラウロイルグルタミン酸マグネシウム処理したもの
*14)MZ-200(テイカ社製)に8%水添レシチン処理したもの
*15)FINEX-50-OTS(堺化学工業社製)
*16)FINEX-33W-LP2(堺化学工業社製)
*17)JA-46R(浅田製粉社製)に3%ステアロイルグルタミン酸処理したもの
*18)サンスフェア H-121(AGCエスアイテック社製)
*19)スノーリーフ CL(オーケン社製)
*20)サンスフェア H-53(AGCエスアイテック社製)
*21)シリカマイクロビード P-1505(日揮触媒化成社製)
*22)サンスフェア NP-30(AGCエスアイテック社製)
*23)コスメシリカCQ4(富士シリシア化学社製)
*24)AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
*25)ガンツパールGMP-820(アイカ工業社製)
*26)KF-6028P(信越化学工業社製)
*27)KF-6038(信越化学工業社製)
*28)KF-6019(信越化学工業社製)
*29)TREMOIST-TP(日本精化社製)
*30)アラビアガムHP粉末(DSP五協フード&ケミカル社製)
*31)RHEOZAN SH(SOLVAY社製)
*32)ヒアルロン酸 FCH-120(キッコーマンバイオケミファ社製)
*33)フィタルロネート-PF(DSM社製)
*34)CARBOPOL 980(ルーブリゾール社製)
*35)K22-M40(大日本化成社製)
*36)EUSOLEX 232(MERCK社製)
(製造方法)
A.成分(1)~(29)を均一に混合する。
B.成分(30)~(43)を均一に混合する。
C.AにBを添加し、乳化混合をする。
D.Cを脱泡し、油中水型乳化ファンデーションを得た。
(評価方法)
<紫外線防御効果の測定方法>
測定用のポリメチルメタクリレート板に化粧料を2mg/cm塗布し、10分間乾燥後、SPFアナライザー(Labsphere社製、UV-2000S)にてSPF値を3回測定し、平均のSPF値を求めた。
<紫外線防御効果の耐水性試験方法(汗や水に対する化粧持続効果の落ちにくさ>
測定用のポリメチルメタクリレート板にファンデーションを2mg/cm塗布し、10分間乾燥後、直径50cm、深さ15cmのたらい状水槽容器の側面の高さ10cmの位置に固定した。たらいに11cmの深さで水を入れ、ポリメチルメタクリレート板前の水流が12~14cm/s、水槽容器の回転速度が20rpmになるように回転させた。80分経過後、試料を取り出し、2時間以上乾燥後にSPFアナライザー(Labsphere社製、UV-2000S)にてSPF値を3回測定し、平均のSPF値を求めた。この値を、耐水性試験を行わないで測定したSPF値で割った値に100を乗じた値を耐水性効果として下記の基準により評価した。
(評価基準) :(評価結果)
A :90%を超える
B :80%を超え、90%以下
C :70%を超え、80%以下
D :70%以下
<紫外線防御効果の耐皮脂性試験方法(皮脂に対する化粧持続効果の落ちにくさ)>
測定用のポリメチルメタクリレート板にファンデーションを2mg/cmで塗布し、10分間乾燥後、疑似皮脂としてオリーブ油:オレイン酸:スクワラン=5:3:2の混合油脂を5ml満遍なく試料の上に滴下する。5分静置後、こすらないようティッシュペーパーを試料に乗せて余分な油脂を吸い取り、SPFアナライザー(Labsphere社製、UV-2000S)にてSPF値を3回測定し、平均のSPF値を求めた。この値を、耐皮脂性試験を行わないで測定したSPF値で割った値に100を乗じた値を耐皮脂性効果として下記の基準により評価した。
(評価基準):(評価結果)
A :80%を超える
B :60%を超え、80%以下
C :40%を超え、60%以下
D :40%以下
<官能評価>
前記油中水型乳化ファンデーションについて化粧品評価専門パネル20名が適量を手にとり、指で肌上に伸ばして使用し、評価項目ごとに評価者各人が下記絶対評価にて5段階評価し評点を付け、各サンプルごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記判定基準により判定した。
(評価項目) :(評価基準)
保湿感 :塗布時及び塗布後に肌に乾燥感がなく潤いを感じるかどうか
塗布時のべたつきのなさ:塗布時にべたつきを感じないかどうか
化粧膜の均一性 :塗布後の仕上がりに色ムラがないかどうか
(評価基準)
(評点):(評価結果):
5点 :良好
4点 :やや良好
3点 :普通
2点 :やや不良
1点 :不良
(判定基準)
(判定):(評点平均値)
A :4.5点を超える
B :3.5点を超え、4.5点以下
C :2.5点を超え、3.5点以下
D :2.5点以下
以上の結果から明らかなように、実施例1~21は、紫外線防御効果の持続性(耐水性、耐皮脂性)、保湿感、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れた油中水型乳化ファンデーションであった。一方、成分(a)を含有しない比較例1、成分(a)の代わりにローカストビーンガムを含有した比較例2、及び成分(a)の代わりにカルボマーを含有した比較例3は紫外線防御効果の持続性、化粧膜の均一性に著しく劣るものであった。成分(b)を含有しない比較例4、及び成分(b)の代わりにフェニルベンズイミダゾールスルホン酸を含有した比較例5は、紫外線防御効果の持続性、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性に著しく劣るものであった。成分(d)を含有しない比較例6、成分(d)の代わりに粒径もしくは吸油量の異なるシリカを含有した比較例7~9、及び成分(d)の代わりにアクリレーツクロスポリマーを含有した比較例10は、紫外線防御効果の持続性、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性に劣るものであった。
実施例22:油中水型日焼け止め化粧料
(成分) (%)
1.ラウロイルリシン処理微粒子酸化チタン(*37) 4.0
2.水添レシチン処理微粒子酸化亜鉛 (*14) 12.0
3.イソドデカン 10.0
4.イソヘキサデカン 3.0
5.乳酸セチル 4.0
6.(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/
メタクリル酸ジメチコン)コポリマー (*38) 1.0
7.ジメチルポリシロキサン(25℃の粘度2mm/sec) 5.0
8.ジメチルポリシロキサン(25℃の粘度6mm/sec) 5.0
9.パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 5.0
10.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
11.トリメチルシロキシケイ酸 2.0
12.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(*26) 3.0
13.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.5
14.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3.0
15.セルロース(*19) 5.0
16.シリカ(*23) 2.0
17.窒化ホウ素 1.5
18.精製水 残量
19.ヒアルロン酸 0.01
20.キサンタンガム 0.0001
21.シロキクラゲ多糖体(*29) 0.0001
22.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
の40%水分散体(*35) 8.0
23.エタノール 5.0
24.1,3-ブチレングリコール 1.0
*37)MT-05(テイカ社製)に7%ラウロイルリシン処理したもの
*38)KP-578P(信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)~(17)を80℃で均一に混合し、室温まで冷却する。
B.成分(18)~(24)を均一に混合する。
C.BにCを加え乳化混合し、油中水型日焼け止め化粧料を得た。
実施例22の油中水型日焼け止め化粧料は、紫外線防御効果の耐水性、耐皮脂性、保湿感、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。
実施例23:油中水型クリームファンデーション (%)
1.ステアリン酸マグネシウム処理微粒子酸化チタン(*39) 4.0
2.ステアリン酸マグネシウム処理酸化亜鉛(*40) 2.0
3.ココイルグルタミン酸2Na処理酸化チタン(*41) 10.0
4.ジメチコン3%処理赤酸化鉄 1.0
5.ジメチコン3%処理黄酸化鉄 2.0
6.ジメチコン3%処理黒酸化鉄 1.0
7.(C12-15)安息香酸アルキル 5.0
8.イソノナン酸イソトリデシル 5.0
9.トリベヘン酸グリセリル 1.0
10.トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸(*42)6.0
11.トリメチルシロキシケイ酸 2.0
12.イソドデカン 12.0
13.ラウリルポリグリセリル―3ポリジメチルシロキシ
エチルジメチコン 1.5
14.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(*26) 2.0
15.パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 5.0
16.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
17.ジステアリルジモニウムヘクトライト 0.5
18.(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/
シルセスキオキサン)クロスポリマー 3.0
19.球状セルロース(平均粒子径30μm、吸水量55ml/100g)2.0
20.シリカ(平均粒子径12μm、吸水量280ml/100g) 2.0
21.ホウケイ酸(*43) 2.0
22.アラビアガム 0.1
23.エタノール 5.0
24.1.3-ブチレングリコール 1.0
25.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
の40%水分散体(*35) 8.0
26.精製水 残量
*39)MT-05(テイカ社製)に5%ステアリン酸マグネシウム処理したもの
*40)XZ-100F-LP(堺化学工業社製)に5%ステアリン酸マグネシウム処理したもの
*41)CR-50(石原産業社製)に3%ココイルグルタミン酸2Na処理したもの
*42)XS66-B8226(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
*43)マイクログラスシルキーフレークFT1040FY(日本板硝子社製)
(製造方法)
A.成分(7)~(16)を80℃で混合溶解し、室温まで冷却後、(1)~(6)及び(17)、(18)を加え分散する。
B.成分(19)~(26)を均一に混合する。
C.AにBを加え乳化混合し、油中水型クリームファンデーションを得た。
実施例23の油中水型クリームファンデーションは、紫外線防御効果の耐水性、耐皮脂性、保湿感、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。
実施例24:油中水型スティックコンシーラー
(成分) (%)
1.リゾレシチン処理1%酸化チタン(*44 ) 22.0
2.水添レシチン2%処理赤酸化鉄 2.0
3.水添レシチン2%処理黄酸化鉄 4.5
4.水添レシチン2%処理黒酸化鉄 2.0
5.ミリスチン酸処理セリサイト 4.0
6.酸化セリウム(平均粒子径0.1μm) 2.0
7.セチルジグリセリルトリス(トリメチルシロキシ)シリル
エチルジメチコン(*45) 2.0
8.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
9.2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル 5.0
10.ジメチルポリシロキサン(25℃の粘度6mm/sec) 15.0
11.オクチルドデカノール 5.0
12.スクワラン 5.0
13.ライスワックス 2.0
14.サフラワーワックス 2.0
15.カルナウバワックス 1.0
16.オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンAl 2.0
17.酢酸セルロース(平均粒子径7μm、吸水量75ml/100g)1.0
18.シリカ(平均粒子径18μm、吸水量120ml/100g) 2.5
19.1,3-ブチレングリコール 2.0
20.エチルヘキシルグリセリン 0.5
21.クロルフェネシン 0.1
22.精製水 残量
23.シロキクラゲ多糖体(*29) 0.001
24.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの
40%水分散体(*35) 4.0

*44)ST-705SA(チタン工業社製)にリゾレシチン1%処理したもの
*45)ES-5600 Silicone Glycerol Emulsfier(ダウ・ケミカル日本社製)
(製造方法)
A.成分(7)~(15)を90℃で混合溶解し、室温まで冷却後、(1)~(6)及び(16)を加え分散する。
B.成分(17)~(24)を均一に混合する。
C.AにBを加え乳化混合する。
D.90℃にて気密性スティック容器に充填し、油中水型スティックコンシーラーを得た。
実施例24の油中水型スティックコンシーラーは、紫外線防御効果の耐水性、耐皮脂性、保湿感、塗布時のべたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。

Claims (9)

  1. 次の成分(a)~(d);
    (a)酸性ヘテロ多糖類
    (b)有機紫外線吸収剤の水分散物
    (c)金属酸化物
    (d)平均粒子径1~30μmかつ、吸液量50~500ml/100gのシリカ、デンプン、及びセルロースから選ばれる粉体
    を含有する油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(a)の含有量が0.00005~0.5質量%である、請求項1に記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(a)及び成分(b)の含有質量割合(a)/(b)=0.00001~0.1である、請求項1又は2に記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(a)がシロキクラゲ多糖体である、請求項1~3のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 成分(a)及び成分(c)の含有質量割合(a)/(c)=0.00001~0.1である、請求項1~4のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 成分(c)が脂肪酸またはその塩、アシル化アミノ酸またはその塩、レシチン及び水添レシチンからなる群から選ばれる1種または2種以上により表面被覆処理された金属酸化物である、請求項1~5のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
  7. 成分(a)及び成分(d)の含有質量割合(a)/(d)=0.00001~0.1である、請求項1~6のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
  8. さらに、成分(e)シリコーン界面活性剤を含有する、請求項1~7のいずれかの項に記載の油中水型乳化化粧料。
  9. 成分(e)として(e1)アルキル鎖を有するシリコーン界面活性剤及び(e2)アルキル鎖を有さないシリコーン界面活性剤を含有する請求項8に記載の油中水型乳化化粧料。
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