JP2015000631A - 異径タイヤ判定装置及びこれを備えた駆動力配分装置 - Google Patents

異径タイヤ判定装置及びこれを備えた駆動力配分装置 Download PDF

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Abstract

【課題】精度良く異径タイヤ判定を行うことのできる異径タイヤ判定装置及びこれを備えた駆動力配分装置を提供する。【解決手段】駆動力配分装置15は、電磁クラッチ11の係合力に基づいてトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリング6と、トルクカップリング6の作動を制御してトルク伝達容量を変更するとともに、前後車輪速差の絶対値と差閾値との大小比較及び車輪速差比と比閾値との大小比較によって異径タイヤ判定を行う制御装置13とを備える。制御装置13は、異径タイヤ判定に先立って、牽引信号S_tに基づいて牽引走行時であるか否かの牽引判定を行い、その判定結果が肯定である場合には、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように差閾値及び比閾値の値を変更する。そして、制御装置13は、異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合には、トルク伝達容量の制御目標値をゼロとする。【選択図】図1

Description

本発明は、異径タイヤ判定装置及びこれを備えた駆動力配分装置に関する。
従来、4輪駆動車として、クラッチ機構を備えたトルクカップリングにより前輪と後輪との間の駆動力(トルク)配分を制御する駆動力配分装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1)。こうした4輪駆動車は、例えば前輪を駆動源のトルクが常時伝達される主駆動輪とし、後輪をトルクカップリングを介して駆動源のトルクが必要時に伝達される補助駆動輪として構成される。そして、駆動力配分装置は、例えば前後車輪速差やアクセル開度等に基づいてトルクカップリングの作動を制御し、後輪(補助駆動輪)に伝達可能なトルク(トルク伝達容量)を変更することで、前輪と後輪との間の駆動力配分比率を変更してトラクション性能の向上等を図っている。
ところで、例えばパンクが発生した場合等、車両にテンポラリータイヤ(スペアタイヤ)が装着されることがある。通常、テンポラリータイヤのタイヤ径は、予め決められた標準タイヤのタイヤ径とは異なるため、テンポラリータイヤが装着されていると、実際にはスリップが生じていなくても、前後車輪速差が定常的に発生するようになる。その結果、例えばクラッチ機構が必要以上に摩擦係合することで該クラッチ機構が過熱し易くなるといった問題がある。なお、こうした問題は、車両にテンポラリータイヤを装着した場合に限らず、各車輪のいずれかの空気圧が過剰に減少した場合や、前輪と後輪とで仕様の異なるタイヤが装着された場合等、車両に異なるタイヤ径のタイヤ(異径タイヤ)が装着されている場合において同様に生じ得る。
そこで、従来から、車両に異径タイヤが装着されているか否かの判定(異径タイヤ判定)を行う異径タイヤ判定装置を備えた駆動力配分装置が提案されている。例えば特許文献2の駆動力配分装置では、前後車輪速差に基づいて異径タイヤ判定を行い、その判定結果が肯定である(異径タイヤが装着されている)場合には、トルク伝達容量の制御目標値を小さく又はゼロとすることで、クラッチ機構の過熱を抑制している。
特開2001−277884号公報 特開平3−37424号公報
ところで、他の車両(自動車やトレーラ等)を牽引して走行する牽引走行時には、前輪に比べて後輪に大きな荷重が作用するようになるため、前輪がスリップし易い状態となる。すなわち、牽引走行時には、前後車輪速差が発生し易くなる。その結果、牽引走行時に、上記特許文献2のように前後車輪速差に基づいて異径タイヤ判定を行うと、異径タイヤが装着されていない場合であっても、その判定結果が誤って肯定となる虞があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、精度良く異径タイヤ判定を行うことのできる異径タイヤ判定装置及びこれを備えた駆動力配分装置を提供することにある。
上記課題を解決する異径タイヤ判定装置は、前後車輪速差に基づいて車両に異径タイヤが装着されているか否かの異径タイヤ判定を行うものにおいて、前記車両が他の車両を牽引する牽引走行時であるか否かの牽引判定を行い、該牽引判定の判定結果が肯定である場合には、前記異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように、該異径タイヤ判定の判定条件を変更することを要旨とする。
上記構成によれば、牽引判定の判定結果が肯定である場合には、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなる。そのため、他の車両を牽引することで前後車輪速差が発生し易くなっても、異径タイヤ判定の判定結果が誤って肯定(異径タイヤが装着されている)となることを抑制できる。
上記異径タイヤ判定装置において、前記前後車輪速差に基づく判定値と閾値との大小比較によって前記異径タイヤ判定を行うものであって、前記牽引判定の判定結果が肯定である場合には、前記判定値及び前記閾値の少なくとも一方を変更することが好ましい。
上記構成によれば、容易に異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように判定条件を変更できる。
上記課題を解決する駆動力配分装置は、車両の駆動源のトルクが常時伝達される主駆動輪と車両の状態に応じて駆動源のトルクが必要時に伝達される補助駆動輪との間に設けられ、クラッチ機構の係合力に基づいてトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリングと、前記係合力の調整を通じてトルク伝達容量を変更することで前記主駆動輪と前記補助駆動輪との間の駆動力配分を変更する制御装置とを備えたものにおいて、上記いずれかの構成の異径タイヤ判定装置を備え、前記制御装置は、前記異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合には、前記トルク伝達容量の制御目標値を小さくすることを要旨とする。
上記構成によれば、異径タイヤが装着されている場合に、例えばクラッチ機構が過熱することを抑制できる。また、牽引走行時において、異径タイヤ判定の判定結果が誤って肯定となることが抑制されるため、車両の状態に応じて適切に駆動力配分を変更でき、優れたトラクション性能を発揮できる。
本発明によれば、精度良く異径タイヤ判定を行うことができる。
駆動力配分装置を備えた車両(4輪駆動車)の概略構成図。 第1実施形態のトルクカップリングの制御手順を示すフローチャート。 第2実施形態のトルクカップリングの制御手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、異径タイヤ判定装置及びこれを備えた駆動力配分装置の第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、前輪駆動車をベースとする4輪駆動車である。車両1の前部(図1において左側)には駆動源としてのエンジン2が搭載されている。エンジン2には、トランスアクスル3が組み付けられている。なお、トランスアクスル3は、トランスミッション、フロントディファレンシャル及びトランスファ等を含んで構成されている。トランスアクスル3には、左右一対のフロントアクスル4を介して前輪FR,FLが連結されている。また、トランスアクスル3には、プロペラシャフト5が連結されている。プロペラシャフト5には、トルクカップリング6を介してピニオンシャフト(ドライブピニオンシャフト)7が連結されている。ピニオンシャフト7には、リヤディファレンシャル8が連結されている。そして、リヤディファレンシャル8には、左右一対のリヤアクスル9を介して後輪RR,RLが連結されている。
したがって、エンジン2のトルクは、トランスアクスル3、フロントアクスル4を介して前輪FR,FLに常時伝達される。また、エンジン2のトルクは、トルクカップリング6の作動に応じて、プロペラシャフト5、ピニオンシャフト7、リヤディファレンシャル8及びリヤアクスル9を介して後輪RR,RLに必要時に伝達される。つまり、本実施形態では、前輪FR,FLが主駆動輪として機能し、後輪RR,RLが補助駆動輪として機能する。
トルクカップリング6は、クラッチ機構としての電磁クラッチ11を備えている。電磁クラッチ11は、電磁クラッチ11の電磁コイル12に供給される電流量に応じて、プロペラシャフト5側及びピニオンシャフト7側のそれぞれに設けられた各クラッチプレート(図示略)間の摩擦係合力(係合力)を変化させる構成となっている。そして、電磁クラッチ11は、各クラッチプレートの摩擦係合力に基づくトルクを入力側のプロペラシャフト5から出力側のピニオンシャフト7へと伝達する。つまり、トルクカップリング6(電磁クラッチ11)は、後輪RR,RLへ伝達可能なトルク(トルク伝達容量)を変更可能に構成されている。
トルクカップリング6(電磁クラッチ11)には、制御装置(ECU)13が接続されている。制御装置13は、電磁クラッチ11への駆動電流の供給を通じて、トルクカップリング6の作動、すなわちトルク伝達容量を制御する。そして、制御装置13は、トルクカップリング6のトルク伝達容量を変更することで、前輪FR,FLと後輪RR,RLとの間の駆動力(トルク)配分を変更する。つまり、本実施形態では、トルクカップリング6と制御装置13とにより駆動力配分装置15が構成されている。
次に、制御装置によるトルクカップリングの制御態様について説明する。
制御装置13には、アクセル開度センサ21及び車輪速センサ22a〜22dが接続されている。アクセル開度センサ21は、車両のアクセルペダル(図示略)の踏み込み量を示すアクセル開度ACCPを制御装置13に出力し、各車輪速センサ22a〜22dは、それぞれ右前車輪速Vfr、左前車輪速Vfl、右後車輪速Vrr及び左後車輪速Vrlを制御装置13に出力する。
制御装置13は、所定のサンプリング周期毎に上記各センサから状態量を取得し、各車輪速Vfr,Vfl,Vrr,Vrlに基づいて前輪車輪速Vf、後輪車輪速Vr、車速V、前輪FR,FLと後輪RR,RLとの間の前後車輪速差ΔN及び車輪速差比αを演算する。なお、本実施形態の制御装置13は、右前車輪速Vfrと左前車輪速Vflとの平均値を前輪車輪速Vfとし、右後車輪速Vrrと左後車輪速Vrlとの平均値を後輪車輪速Vrとする。また、制御装置13は、後輪車輪速Vrを車速Vとし、前輪車輪速Vfと後輪車輪速Vrとの差分を前後車輪速差ΔNとする。さらに、制御装置13は、前後車輪速差ΔNの絶対値を前輪車輪速Vf及び後輪車輪速Vrのいずれか遅い方で除算した値を車輪速差比αとする。
続いて、制御装置13は、車速V,前後車輪速差ΔN及びアクセル開度ACCPに基づいてトルクカップリング6のトルク伝達容量の制御目標値(目標トルク)を演算する。なお、本実施形態の制御装置13は、車速Vが低いほど、またアクセル開度ACCP及び前後車輪速差ΔNがそれぞれ大きいほど、より大きな値を有するように制御目標値を演算する。そして、制御装置13は、トルク伝達容量の制御目標値に応じた摩擦係合力が電磁クラッチ11で発生するように電磁コイル12に対して駆動電力を供給することで、トルクカップリング6のトルク伝達容量を制御する。
また、制御装置13は、前後車輪速差ΔNに基づいて、車両1にテンポラリータイヤ等の異径タイヤが装着されているか否かの異径タイヤ判定を行う。つまり、本実施形態の制御装置13は、異径タイヤ判定装置として機能する。
詳しくは、制御装置13は、前後車輪速差ΔNの絶対値と予め設定された差閾値ΔN_thとの大小比較、及び車輪速差比αと予め設定された比閾値α_thとの大小比較に基づいて異径タイヤ判定を行う。具体的には、制御装置13は、前後車輪速差ΔNの絶対値が差閾値ΔN_thよりも大きい状態が所定時間以上継続し、かつ車輪速差比αが比閾値α_thよりも大きい状態が所定時間以上継続した場合に、異径タイヤ判定の判定結果を肯定とする。つまり、本実施形態では、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αが判定値に相当し、差閾値ΔN_th及び比閾値α_thが閾値に相当する。
そして、制御装置13は、異径タイヤ判定の判定結果が肯定である(異径タイヤが装着されている)場合には、トルク伝達容量の制御目標値をゼロとする。また、本実施形態の制御装置13は、異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合には、インストルメントパネル等に設けられたワーニングランプ23を併せて点灯させる。なお、異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合にトルク伝達容量の制御目標値をゼロとする制御モードを異径判定時制御といい、異径タイヤ判定の判定結果が否定である場合に車速V,前後車輪速差ΔN及びアクセル開度ACCPに基づいてトルク伝達容量の制御目標値を演算する制御モードを通常制御という。
ところで、車両1が他の車両(自動車やトレーラ等)を牽引して走行する牽引走行時には、前輪FR,FLに比べて後輪RR,RLに大きな荷重が作用するようになるため、前輪FR,FLがスリップし易い状態となる。すなわち、前後車輪速差ΔNが発生し易くなるため、異径タイヤ判定の精度に影響が及ぶ虞がある。
この点を踏まえ、制御装置13は、異径タイヤ判定に先立って、車両1が牽引走行時であるか否かの牽引判定を行い、その判定結果が肯定である(車両1が牽引走行時である)場合には、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように、該異径タイヤ判定の判定条件(異径タイヤ判定に用いるパラメータの値)を変更する。
詳しくは、制御装置13には、牽引走行時に操作される操作スイッチ24が接続されている。なお、本実施形態の操作スイッチ24には、運転者等の押圧操作によりオンオフ状態が切り替わる押しボタン式のスイッチが採用されており、車両1の牽引走行時にオン状態とされるようになっている。操作スイッチ24は、そのオンオフ状態を示す牽引信号S_を制御装置13に出力する。そして、制御装置13は、牽引信号S_tに基づいて牽引判定を行い、牽引判定の判定結果が肯定である場合には、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように差閾値ΔN_th及び比閾値α_thの値を変更する。
具体的には、制御装置13は、操作スイッチ24がオフ状態である旨の牽引信号S_tが入力された場合、すなわち牽引判定の判定結果が否定である場合には、差閾値ΔN_thの値を標準値ΔN_th1に設定するとともに、比閾値α_thの値を標準値α_th1に設定する。一方、制御装置13は、操作スイッチ24がオン状態である旨の牽引信号S_tが入力された場合、すなわち牽引判定の判定結果が肯定である場合には、差閾値ΔN_thの値を標準値ΔN_th1よりも大きな牽引値ΔN_th2に設定するとともに、比閾値α_thの値を標準値α_th1よりも大きな牽引値α_th2に設定する。このように本実施形態では、牽引判定の判定結果が肯定である場合に、その判定条件として、差閾値ΔN_th及び比閾値α_thの値を変更することで、判定結果が肯定となり難くしている。
次に、制御装置によるトルクカップリングの制御手順について説明する。
図2に示すように、制御装置13は、先ずアクセル開度ACCP、各車輪速Vfr,Vfl,Vrr,Vrl及び牽引信号S_t等を各種状態量を取得し、各車輪速Vfr,Vfl,Vrr,Vrlに基づいて前輪車輪速Vf、後輪車輪速Vr、車速V、前後車輪速差ΔN及び車輪速差比αを演算する(ステップ101)。続いて、制御装置13は、牽引信号S_tに基づいて牽引判定を行う(ステップ102)。
制御装置13は、牽引判定の判定結果が否定である場合には(ステップ103:NO)、差閾値ΔN_thを標準値ΔN_th1に設定し(ステップ104)、比閾値α_thを標準値α_th1に設定してから(ステップ105)、異径タイヤ判定を行う(ステップ106)。一方、制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合には(ステップ103:YES)、差閾値ΔN_thを牽引値ΔN_th2に設定し(ステップ107)、比閾値α_thを牽引値α_th2に設定してから(ステップ107)、ステップ106に移行して異径タイヤ判定を行う。
そして、制御装置13は、異径タイヤ判定の判定結果が否定である場合には(ステップ109:NO)、通常制御を実行する(ステップ110)。一方、制御装置13は、異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合には(ステップ109:YES)、異径判定時制御を実行する(ステップ111)。
次に、本実施形態の作用について説明する。
車両1の牽引走行時には、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなる。そのため、車両1が他の車両を牽引することで前後車輪速差ΔNが発生し易くなっても、異径タイヤ判定の判定結果が誤って肯定となることが抑制される。これにより、牽引走行時において、車両1の状態に応じた適切な駆動力配分が可能となる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合に、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように、その判定条件を変更するため、異径タイヤ判定の判定結果が誤って肯定となることを抑制できる。そのため、牽引走行時において、車両1の状態に応じて適切に駆動力配分を変更でき、優れたトラクション性能を発揮できる。また、制御装置13は、異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合に、トルク伝達容量の制御目標値をゼロとするため、異径タイヤが装着されている場合に電磁クラッチ11が過熱することを抑制できる。
(2)制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合に、差閾値ΔN_thの値を標準値ΔN_th1よりも大きな牽引値ΔN_th2に設定するとともに、比閾値α_thの値を標準値α_th1よりも大きな牽引値α_th2に設定するようにしたため、容易に異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように判定条件を変更できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図面に従って説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、異径タイヤ判定の判定条件を変更する態様のみである。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合には、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように、判定値である前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αの値を変更する。なお、差閾値ΔN_th及び比閾値α_thの値は、それぞれ標準値ΔN_th1,α_th1に固定されている。
具体的には、制御装置13は、牽引判定の判定結果が否定である場合には、今回のサンプリング周期で取得した前後車輪速差ΔNの絶対値、及び車輪速差比αをそのまま用いて異径タイヤ判定を行う。一方、制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合には、今回のサンプリング周期で取得した前後車輪速差ΔNの絶対値、及び車輪速差比αがそれぞれ小さくなるように補正してから異径タイヤ判定を行う。なお、本実施形態の制御装置13は、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αに対して「1」未満の係数Kを乗算することで、これら前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αの値が小さくなるように補正する。このように本実施形態では、牽引判定の判定結果が肯定である場合に、その判定条件として、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αの値を変更することで、判定結果が肯定となり難くしている。
したがって、図3に示すように、制御装置13は、牽引判定の判定結果が否定である場合には(ステップ103:NO)、そのままステップ106に移行して異径タイヤ判定を行う。一方、制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合には(ステップ103:YES)、前後車輪速差ΔNの絶対値が小さくなるように補正し(ステップ201)、車輪速差比αが小さくなるように補正してから(ステップ202)、ステップ106に移行して異径タイヤ判定を行う。なお、制御装置13は、ステップ101〜103及びステップ106,109〜111の処理については、上記第1実施形態と同様に実行する。
以上記述したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態の(1)の作用効果に加え、以下の作用効果を奏することができる。
(3)制御装置13は、牽引判定の判定結果が肯定である場合に、異径タイヤ判定で用いる前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αを小さくなるように補正するため、容易に異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように判定条件を変更できる。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第2実施形態では、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αに対して係数Kを乗算することで、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αの値が小さくなるように補正した。しかし、これに限らず、例えば前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αに対して所定値を加算又は減算することで、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αの値が小さくなるように補正してもよい。
・上記各実施形態では、制御装置13は、異径判定時制御の実行時においてトルク伝達容量の制御目標値をゼロとするようにしたが、これに限らず、通常制御の実行時において車速V,前後車輪速差ΔN及びアクセル開度ACCPに基づいて演算される制御目標値よりも小さければ、ゼロ以外の値としてもよい。
・上記各実施形態では、制御装置13は、牽引信号S_tに基づいて牽引判定を行うようにした。しかし、これに限らず、例えば駆動源から出力される駆動力と車両1の加速度等に基づいて牽引判定を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態では、前後車輪速差ΔNの絶対値が差閾値ΔN_thよりも大きい状態が所定時間以上継続し、かつ車輪速差比αが比閾値α_thよりも大きい状態が所定時間以上継続した場合に、異径タイヤ判定の判定結果を肯定とした。しかし、これに限らず、前後車輪速差ΔNの絶対値が差閾値ΔN_thよりも大きい状態が所定時間以上継続した場合、又は車輪速差比αが比閾値α_thよりも大きい状態が所定時間以上継続した場合に異径タイヤ判定の判定結果を肯定とするようにしてもよい。このように異径タイヤ判定において用いるパラメータの種類を変更することで、容易に異径タイヤ判定の判定精度を調整できる。
・上記各実施形態において、異径タイヤ判定の判定条件に、例えば車両1が直進している状態であるか否か等の他の判定条件を加えてもよい。
・上記第1実施形態では、差閾値ΔN_th及び比閾値α_thの値を大きくすることで、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くし、上記第2実施形態では、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αを小さくすることで、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くした。しかし、これに限らず、例えば差閾値ΔN_th及び比閾値α_thの値を大きくするとともに、前後車輪速差ΔNの絶対値及び車輪速差比αを小さくしてもよく、異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなれば、その判定条件を変更する態様は、適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、前輪FR,FLを主駆動輪とし、後輪RR,RLを補助駆動輪としたが、前輪FR,FLを補助駆動輪とし、後輪RR,RLを主駆動輪としてもよい。
・上記各実施形態では、異径タイヤ判定を行う車両1を、トルクカップリング6を備えた4輪駆動車としたが、これに限らず、例えば前輪FR,FL及び後輪RR,RLにインホイールモータが搭載された4輪駆動車、あるいは2輪駆動車としてもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記判定値には、前記前後車輪速差の絶対値と、前記前後車輪速差の絶対値を前輪車輪速及び後輪車輪速のいずれか遅い方で除算した車輪速差比とが含まれることを特徴とする。
(ロ)牽引走行時に操作される操作スイッチのオンオフ状態に基づいて前記牽引判定を行うことを特徴とする。
1…車両、2…エンジン、6…トルクカップリング、11…電磁クラッチ、13…制御装置、15…駆動力配分装置、23…操作スイッチ、FL,FR…前輪、RL,RR…後輪、S_t…牽引信号、α…車輪速差比、α_th…比閾値、α_th1…標準値、α_th2…牽引値、ΔN…前後車輪速差、ΔN_th…差閾値、ΔN_th1…標準値、ΔN_th2…牽引値。

Claims (3)

  1. 前後車輪速差に基づいて車両に異径タイヤが装着されているか否かの異径タイヤ判定を行う異径タイヤ判定装置において、
    前記車両が他の車両を牽引する牽引走行時であるか否かの牽引判定を行い、該牽引判定の判定結果が肯定である場合には、前記異径タイヤ判定の判定結果が肯定となり難くなるように、該異径タイヤ判定の判定条件を変更することを特徴とする異径タイヤ判定装置。
  2. 請求項1に記載の異径タイヤ判定装置において、
    前記前後車輪速差に基づく判定値と閾値との大小比較によって前記異径タイヤ判定を行うものであって、
    前記牽引判定の判定結果が肯定である場合には、前記判定値及び前記閾値の少なくとも一方を変更することを特徴とする異径タイヤ判定装置。
  3. 車両の駆動源のトルクが常時伝達される主駆動輪と車両の状態に応じて駆動源のトルクが必要時に伝達される補助駆動輪との間に設けられ、クラッチ機構の係合力に基づいてトルク伝達容量を変更可能なトルクカップリングと、
    前記係合力の調整を通じてトルク伝達容量を変更することで前記主駆動輪と前記補助駆動輪との間の駆動力配分を変更する制御装置とを備えた4輪駆動車の駆動力配分装置において、
    請求項1又は2に記載の異径タイヤ判定装置を備え、
    前記制御装置は、前記異径タイヤ判定の判定結果が肯定である場合には、前記トルク伝達容量の制御目標値を小さくすることを特徴とする駆動力配分装置。
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