JPH085079B2 - 繊維強化熱可塑性プラスチツクの製造法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性プラスチツクの製造法

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JPH085079B2
JPH085079B2 JP62079715A JP7971587A JPH085079B2 JP H085079 B2 JPH085079 B2 JP H085079B2 JP 62079715 A JP62079715 A JP 62079715A JP 7971587 A JP7971587 A JP 7971587A JP H085079 B2 JPH085079 B2 JP H085079B2
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    • B29B15/00Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、繊維強化熱可塑性プラスチック(以下FRTP
と略す)に関する。
〔従来の技術〕
従来よりFRTPとしては、繊維長1mm以下の短繊維強化
のものと、コンティニアスストランドを使用したマット
状長繊維を強化材とするものが知られている。
前者は、繊維流動性が良好で、射出成形用材料として
広汎に使用されており、成形品の外観は良好であるが強
度は低い。
一方、後者は、繊維流動性が悪く、主として平面形状
に近い物品を成形する。いわゆるスタンピング成形材料
として使用されており、成形品の外観は悪いが、強度は
高い。
近年、上述した2種の材料の長所を合せ持った材料、
すなわち繊維流動性が良好で、外観も良く、成形品強度
が高い材料として、25mm前後に切断した繊維を強化材と
するチョップドヤーン系FRTPが開発されている。
このチョップドヤーン系FRTPの製造法としては、通常
一方向に配向した長繊維によるシート状プリプレグを繊
維長が25mm前後になるように短冊状に細かく切断し、そ
の切断片を所望の形状に積み重ね、後述するプレス形
成、オートクレーブ成形、スタンピング成形等を行なう
方法などが用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このチョップドヤーン系FRTPは、成形
時において繊維の流れむらや繊維配向がかならず発生す
るので、強度のばらつきや成形品のソリ、ねじれが発生
し、構造材として使用する場合は信頼性の点で問題点が
多い。
また、繊維含有率を高くすると成形時の流動性が極端
に悪くなり、金型に充填しなくなるという問題点もあ
る。
本発明は上記問題点に鑑み成されたものであり、その
目的は成形時の流動性が良好で充填不良が発生せず、か
つ成形時の繊維の流れむら等による成形後のソリ、ねじ
れおよび強度のばらつきの無い高品質のFRTPの製造法を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行
なった結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一方向に配列してなる補強用繊維
に熱可塑性樹脂を含浸してなるシート状プリプレグを複
数枚積み重ねて成形する繊維強化熱可塑性プラスチック
の製造法において、該プリプレグ上に、繊維を横切る方
向で、繊維を切断する深さの切れ目を有することを特徴
とする繊維強化熱可塑性プラスチックの製造法である。
本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、例えばポリ
スチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、ASA樹脂(ポリアクリロニトリル、ポリスチレ
ン、ポリアクリル酸エステル)、ポリメチルメタクリレ
ート、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリフェニレンオキシド、ふっ素樹脂、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリエーテルサル
フォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリイミド、ポリアリレート等がある。
本発明に使用する補強用繊維としては、例えばガラス
繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維等
が代表的なものである。またその繊維は通常太さ3〜13
μmのモノフィラメントを3000〜12000本収束したロー
ビングを100〜200本一方向に並べたものを用いる。
なお、従来のコンティニアスストンドまたはチョップ
ドヤーン系を用いたプリプレグは、流動性の面から、そ
の補強用繊維の体積含有率が30〜40vol%以下のものし
か使用できなかった。しかし、本発明によれば繊維の流
動性が改善されるので、補強用繊維の体積含有率が55〜
65vol%のものも使用可能であり、FRTPの強度の向上が
期待できる。
熱可塑性樹脂を補強用繊維に含浸させる方法としては
種々の手段があるが、最も一般的な方法は以下の二つで
ある。
ひとつは、溶媒に可溶な樹脂であれば、その樹脂を溶
液化して補強用繊維に含浸し、脱泡しながら溶媒を除去
し、プリプレグを作成する方法である。
もうひとつは、樹脂を加熱溶融して補強用繊維に含浸
し、脱泡し冷却してプリプレグを作成する方法である。
次に、切れ目の長さおよび位置の具体例を図面を用い
て説明する。
第1図(A)〜(C)は、本発明におけるプリプレグ
上の切れ目の具体例を示す平面図である。
一方向強化のシート状プリプレグ2の補強用繊維の方
向1が矢印で示され、また切れ目3が多数設けられてい
る。例えば第1図(A)および(B)においては、切れ
目3は破線状および階段状に規則的に形成されており、
各々の切断される補強繊維の長さが均一な一定寸法の短
冊形状のプリプレグ段片4になるように形成されてい
る。
また、第1図(C)に示すように不規則に切れ目3を
入れた場合でも本発明の効果は生じるが、以下に述べる
条件を満たすものであれば、その効果はより顕著とな
る。
その条件とは、切れ目の長さが2〜10mmであり、切れ
目と切れ目の間隙が切れ目方向において2〜30mmになる
ように列を成し、かつその列同士の間隙を5〜100mmに
することである。このような切れ目の長さおよび配置
は、プリプレグ3の充填性、繊維の流動性等の面から、
最も効果的になるように上述の範囲を考慮して適宜選定
すればよい。
なお、切れ目の深さは、補強繊維が完全に切断される
深さであればよい。
第2図(A)および(B)は切れ目を有するプリプレ
グの断面図である。第2図(A)に示されるように切れ
目3がプリプレグ2を突抜けていれば、また第2図
(B)に示されるように切れ目3が下側の樹脂部分5に
は達していなくとも、繊維部分6を完全に切断していれ
ば本発明の効果を生じさせることができる。
次に、プリプレグに切れ目を入れる手段の具体例を説
明する。
通常のプリプレグは、鋭利な刃物により切れ目を入れ
ることができる。さらに大量に処理を行なう場合は、刃
を切れ目形状通りに木板に埋め込んだ、いわゆる抜き刃
を、液圧プレスあるいはクランクプレスに装着し、プリ
プレグをプレスに装着した抜き刃の下に置き打ち抜く方
法を用いる。あるいは、刃を回転ローラーに埋め込み、
このローラーとゴムロールを一対とし、回転ローラーを
回転させて、ゴムロールと刃付ローラーの間にプリプレ
グを通して、連続的に切れ目を入れる方法を用いる。
次に、切れ目を入れたプリプレグを積層する時のその
繊維方向については、成形後のFRTPに求められる物性に
よって適宜選択できる。例えば、水平方向の強度につい
て等方性を有するFRTPを作製する場合は、プリプレグの
繊維方向を例えば45°ずつずらし、繊維方向が偏らない
ように積層する。また、一方向のみ強度が必要な場合
は、繊維方向をひとつの方向にそろえて積層する。上述
のようにして積層したプリプレグの積層体をFRTP成形品
にする成形法としては、従来のチョップドヤーン系FRTP
に使用する成形法を用いることができる。
例えば、プレスに装着した金型中で前記積層体をその
流動可能温度以上に加熱しながら、1〜300kg/cm2の圧
力で、10秒〜60分加圧し、少なくともそのガラス転移温
度以下に冷却してから脱型する、いわゆるプレス成形法
や、真空下で脱泡し、その流動可能温度以上に加熱した
後、20kg/cm2以下の圧力で賦形し、その後少なくともガ
ラス転移温度以下に冷却してから脱型する、いわゆるオ
ートクレーブ成形法などが一般的である。
また、前記積層体をオーブン中でその流動可能温度以
上に加熱した後、その積層体あるいは上述した成形法に
より成形された板状FRTPを少なくともそのガラス転移温
度以下に加熱したプレス金型中に投入し、金型を短時間
で圧締し、賦形、脱泡および冷却を同時に行なう高速成
形法、いわゆるスタンピング成形法を用いることもでき
る。
さらに、本発明の成形法にはインジェクション成形品
の補強用として前記積層体または上述した成形法により
成形されたFRTPをあらかじめ金型内に挿入しておき、イ
ンジェクション成形用樹脂と一体化する方法も含まれ
る。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、長繊維プリプレグを切断し
た小さなプリプレグ切断片を多数積み重ねて成形する従
来のチョップドヤーン系FRTPと比較して、本発明によれ
ば、長繊維プリプレグにその繊維を切断するような切れ
目を設けることにより、成形時における繊維の不規則な
流れが抑制される。その結果、成形後のソリ、ねじれお
よび強度のばらつきが無くなり、高品質のFRTPが製造で
きる。
さらには、繊維の不規則な流れが抑制されるので、繊
維同士のからまりが少なくなり、その結果流動性が良く
なり充填不良が無くなる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例により更に詳細に
説明する。
なお、以下の実施例および比較例に使用するプリプレ
グは特開昭61−229535に記載されている、一方向にシー
ト状に引張られながら搬送される複数の繊維を樹脂塗膜
付与ロールに接触させる方法により作製したシート状プ
リプレグを用いた。また、そのプリプレグに使用したマ
トリックス樹脂、強化繊維および強化繊維の体積含有率
(Vf)を第1表に示す。
実施例1 プリプレグaを用いて、第1図(A)に示すようなパ
ターンで切れ目を設けた。
なお、その切れ目は先に述べたように切れ目の長さが
5mmで、切れ目と切れ目の間隔も5mmで、切れ目と切れ目
の列の間隔は12.5mmで、切れ目の深さはプリプレグの繊
維を完全に切断する深さとした。
なお、この切れ目は上記のような(A)のパターンに
刃を配置した抜き刃を油圧プレスに装着して打ち抜くこ
とにより設けた。
次に、切れ目を設けたプリプレグを8枚積み重ね積層
体を形成した。積層時のプリプレグの繊維方向は、1枚
目のプリプレグの繊維方向を0°とし、その上に順次45
°,90°,135°,135°,90°,45°,0°と45°ずつずらし
た。なお、この積層体の厚さは1.6mmである。
次に、この積層体を上記0°方向が長辺方向になるよ
うに、200mm×100mmの長方形状に切断した。
次いで、この積層体を250mm×150mm×1mmの平板を成
形するための金型内の中央に投入し、第2表に示す成形
条件で平板状FRTPを作製した。
この平板状FRTPの長辺方向を0°方向として、その0
°,45°,90°方向についての曲げ物性を測定した。なお
その測定条件は、試験片サイズの長さ80mm、巾15mm、ス
パン間距離50mm、載荷スピード1mm/分とした。
また成形時のプリプレグの流動性の評価は、成形後、
金型内にプリプレグが完全に充填しているか否かにより
行なった。
上記の曲げ物性および流動性評価の結果について、第
2表に示す。
実施例2 プリプレグbを使用する以外は、実施例1と全く同様
にして成形板を得た。
この成形板の強度、流動性の評価結果を第2表に示
す。
実施例3 プリプレグcを用いて、第1図(B)に示すようなパ
ターンで切れ目を設けた。
なお、その切れ目は先に述べたように、切れ目の長さ
が5mmで、切れ目と切れ目の間隔は、切れ目の長さの3
倍の15mmで、切れ目の列と切れ目の列との間隔は8mm
で、切れ目の深さはプリプレグの繊維を完全に切断する
深さとした。
なお、この切れ目は上記のような(B)のパターンに
刃を配置した抜き刃を、油圧プレスに装着して打ち抜く
ことにより設けた。
この切れ目の入ったプリプレグを、実施例1と全く同
様な方法で積層体とした。この積層体を第2表に示す成
形条件で、実施例1と同様な方法で250mm×150mm×1mm
の平板を成形した。この成形板の曲げ物性、流動性を実
施例1と同様な方法で評価した。
その評価結果を第2表に示す。
実施例4 プリプレグdを用いる以外は、実施例3と全く同様に
して、成形板を得た。
この成形板の強度、流動性の評価結果を第2表に示
す。
実施例5 プリプレグeを用いて、第1図(C)に示すようなパ
ターンで切れ目を入れた。
なお、その切れ目は先に述べたように、切れ目の長さ
が5mmで、切れ目と切れ目の間隔も5×nmm(n=1,2,
3)の範囲で任意とし、切れ目の列と切れ目の列の間隔
は5〜8mmの範囲で任意とし、切れ目の深さはプリプレ
グの繊維を完全に切断する深さとした。
なお、この切れ目は上記のような(C)のパターンに
刃を配置した抜き刃を、油圧プレスに装置して打ち抜く
ことにより設けた。
この切れ目の入ったプリプレグを実施例1と同様な方
法で積層体とし、第2表に示す成形条件で、実施例1と
同様にして、250mm×150mm×1mmの平板を成形した。
この成形板の曲げ物性、流動性を実施例1と同様な方
法で評価した。評価結果を第2表に示す。
実施例6 プリプレグfを使用することと、成形条件を第2表に
示す条件とする以外は実施例5と同様にして、成形板を
得、曲げ物性、流動性を評価した。評価結果を第2表に
示す。
なお、実施例1〜6における曲げ物性はほとんどばら
つきがなく、また流動性も良好であった。
比較例1〜6 実施例1〜6で用いたと同じプリプレグa〜fを、そ
の繊維方向が長辺となるような長さ25mm、巾5mmの短冊
形状に切断した。
次に、実施例1〜6で用いた金型内の中央に、実施例
1〜6の積層体と同重量の短冊状プリプレグを、実施例
1〜6と同面積になるように積み重ね、第3表に示す条
件で250mm×150mm×1mmの平板を形成した。
次に、実施例1〜6と同様にして、この成形板の曲げ
物性、流動性を実施例1と同様な方法で評価した。その
評価結果を第3表に示す。
この比較例1〜6は実施例1〜6と比較して0°,45
°,90°方向の強度のばらつきが大きい。また、比較例
5において充填不良が発生した。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(C)は本発明の切れ目のパターンの種
々の具体例を示す図、第2図(A)、(B)は本発明の
切れ目の深さの具体例を示す断面図である。 1……プリプレグの繊維方向、2……プリプレグ、3…
…切れ目、4……短冊形状のプリプレグ断片、5……樹
脂部分、6……繊維部分。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向に配列してなる補強用繊維に熱可塑
    性樹脂を含浸してなるシート状プリプレグを複数枚積み
    重ねて成形する繊維強化熱可塑性プラスチックの製造法
    において、該プリプレグ上に、繊維を横切る方向で、繊
    維を切断する深さの切れ目を有することを特徴とする繊
    維強化熱可塑性プラスチックの製造法。
  2. 【請求項2】切れ目が、長さ2〜10mmであり、かつ切れ
    目と切れ目の間隙が切れ目方向において2〜30mmである
    切れ目の列を成し、かつ該列同士の間隙が5〜100mmで
    ある特許請求の範囲第1項記載の繊維強化熱可塑性プラ
    スチックの製造法。
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