JP7624733B2 - スピンドルユニットを監視するための装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スピンドルユニット(Arbeitsspindel)を監視するための装置及び方法に関する。
工作機械と工具との接触面上に破片が存在する場合、工具の締付けが不十分になる可能性がある。破片は、ワークピースの機械加工中に発生することが避けられない材料の切れ端(Materialspanen)から成ることがある。機械加工不良は、工具の位置ずれ又は軸ずれに起因して発生する恐れがある。こうした影響は、長尺工具を使用することによってさらに強まる。製造品質を向上させて不良品を低減するためには、機械加工開始前であっても、誤った工具の締付けが行われたことを認識できることが望ましい。したがって、工具の接触面を監視することによって、工作機械における工具締付けの品質を確認することが既に提案されている。
特許文献1は、スピンドルヘッドの周面に測定装置が設けられた監視装置を開示しており、当該監視装置は、不均衡状態や破片の存在に起因して側面若しくは周面に生じる変動又は変形を検出する。この測定装置を、付属のプローブがスピンドルヘッドの周面にある機械式ダイヤルゲージとすることができ、あるいは、誘導式センサ若しくは容量式センサとして、又は歪みゲージの形態で、当該センサをスピンドルヘッドに配置することができる。機械化された測定装置、電気式測定装置、電気機械式測定装置、音響式測定装置、又は光学式測定装置の利用可能性についても言及している。しかしながら、機械式ダイヤルゲージを除いて、上述した形式の測定装置の具体的な実装については述べられていない。当該センサは、ロータのうちスピンドルユニットのステータからその前側へと突出する部分に配置されている。
スピンドルユニットのロータヘッドの周面をダイヤルゲージで機械的にプロービングするには、ロータをゆっくりと回転させ、その後通常の動作速度でロータ表面からプローブを取り外す必要がある。ロータ上にセンサ機構が設けられており、かつステータとロータとの間で動力伝達及びデータ伝送が行われている動的測定システムでは、その実行に労力を要し、このためにコストがかかり、その上、多額の費用をかけてしかこれを交換することができない。ロータの機械的剛性は、センサを組み込むことによって低減される。工具近傍の偏心度を測定する測定システムは、機械加工空間に延在している。当該空間には切れ端が集積する恐れがあり、センサの保護が困難となるため、ここにセンサを設けるのは望ましくない。すべての変形を検知するように、追加の測定リングをロータに取り付けることは、困難を伴ってのみ可能となる。工具から離隔した位置で偏心度が測定される場合、これに対応して下部の変形がロータに生じ、その結果、測定精度が損なわれる。
欧州特許第1889685号明細書
上記を考慮して、本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、工具又は工具キャリヤの締付けからスピンドルユニットのロータヘッドの変形量を測定することによって、誤った工具の締付けを高精度かつ高信頼性をもって認識できるようにする、スピンドルユニットを監視するための装置及び方法を提供することである。
この目的は、請求項1の特徴を有する装置により、かつ請求項11の特徴を有する方法により、本発明に従って実現される。本発明の有利な改良点は、対応する従属請求項に記載されている。
本発明に係るロータヘッド又はスピンドルユニットの変形を検出するための装置では、スピンドルユニットのステータ又はロータ上に少なくとも1つの磁石が配置されており、この磁石の磁界が、ロータに配置された工具クランプ装置によるロータヘッドへの工具又は工具キャリヤの締付け中、軸方向の力の流れが横断するロータヘッドの測定部分を貫通する。ロータヘッドは、自身の測定部分に軸方向に変動する透磁率又は磁化率を有し、また、少なくとも1つの方向依存磁界センサが、ロータヘッドの測定部分の径方向反対側にあるステータ上に配置されており、かつ評価装置に接続されており、ロータが一回転する間に磁界センサによって検出される回転角の関数としての磁界の強度から、回転角の関数として、ロータヘッドの軸方向変形量の測定値を求めるように、当該評価装置が構成されている。
このようにして、工具クランプ装置のクランプ力に依存する、周方向におけるロータヘッドの平均軸方向変形量を測定することができるため、その監視が可能になるとともに、周方向変形量の変動も測定され得、この周方向変形量の変動は、締付けが行われた工具又は工具キャリヤとロータヘッドとの間の接触面に汚損が存在すること、とりわけロータヘッドの前部接触面上に切れ端状で存在することを明確に示すものである。磁界センサは動作中は非接触であり、ロータとステータとの間の信号伝送も必要としない。当該センサ及び信号処理用電子回路全体が一か所でステータ内に収容され得、そこであらゆる種類の破片や機械的影響から保護される。
ロータが一回転する間に磁界センサによって検出された回転角の関数としての磁界の強度から、ステータに対するロータヘッドの軸方向位置の測定値を求めるように、評価装置が構成されている場合も好適である。このようにして、スピンドルユニット動作中のステータに対するロータの系統的な軸方向変位(スピンドル膨張として知られており、その膨張の程度は、工具軸方向の位置決め中に、その補償を行うために把握する必要がある)が、同じセンサによって検出され得る。
磁極が径方向になるように配置された磁石が、ロータヘッドの測定部分の径方向反対側にあるステータ上に配置されていると好ましく、また、ロータヘッドの測定部分は、自身の表面に、周方向に延在しており、かつ軸方向に互いに分離している少なくとも2つの溝を有する。当該センサの位置で生じる強い磁気歪みは、ロータヘッドの軸方向変形及び/又は軸方向変位からこのような構造になったことによって、容易に発生し得る。
当該溝が、ロータヘッドの測定部分の周方向の一か所に、周方向に所定長さ延在する少なくとも1つのマーキングを、1つの途切れ又は所定程度の軸方向オフセットの形態で有すると好ましい。これにより、ロータヘッドの回転角のゼロ基準点が作成され、このゼロ基準点が磁界センサ自体によって検出され得るので、これを目的とした追加のセンサ機構は不要となる。所定程度の軸方向変位がマーキングとして使用される場合、磁界の自己較正を行う可能性がさらに生じるため、その場合は、オフセット溝部分を通過するときに生じる信号変化に、既知の大きさの軸方向ずれが割り当てられ得る。
ステータ上の磁石及びロータヘッド内の溝の代わりに、少なくとも3つの磁石がロータヘッドの測定部分内に軸方向に順次配置され得るか、又はロータヘッドの軸方向に連続する少なくとも3つの領域が磁化され得、この場合、磁極はそれぞれ径方向になるように配置され、また、軸方向に連続する2つの磁石又は磁化領域ごとに、径方向に並んだ磁極の配置が逆方向になる。これにより、ロータヘッドの軸方向変形又は軸方向変位中に、磁界センサを貫通する軸方向の磁気歪みも生じる。
1つの途切れ又は溝の軸方向オフセットと同様に、ロータヘッドの測定部分に配置された磁石又は磁化領域は、ロータの回転角のゼロ基準点を作成して、磁界センサの自己較正が行われるようにするために、ロータヘッドの測定部分の周方向の少なくとも一か所に、周方向に所定長さ延在するマーキングを、磁化の途切れ又は所定程度の磁化の軸方向オフセットの形態で有することができる。
磁界センサが、複数の抵抗器から成る少なくとも1つのブリッジ回路を有する磁気抵抗センサであると好ましく、当該抵抗器それぞれの値は、これを貫通する磁界の強度及び方向に依存しているため、ロータヘッドの測定部分の透磁率又は磁化率の軸方向変動が周期的であり、当該抵抗器の幾何学的配置が、この軸方向変動に合わせて軸方向に行われ、その結果、ロータヘッドがステータに対して、軸方向変動の一周期長さだけ軸方向に変位すると、同じ周期長さを有するロータヘッドの軸方向変位量の関数として、ブリッジ回路の出力信号の周期的波形が得られるようになる。
磁気抵抗センサは高感度であるため、本発明に係る実装に不可欠である、顕著な方向依存性を有する。このことにより、極めて高い分解能で、ナノメートル範囲の位置測定及び変形量測定が可能になる。センサの構成と透磁率又は磁化率の軸方向変動とが連動することによって、センサ信号の変化を位置変化量又は位置変形量へと変換する作業が大幅に簡略化される。
評価装置がメモリを含んでいると好ましく、当該メモリは、締付けが正しく行われた工具又は工具キャリヤと共にロータが一回転する間に記録された、少なくとも1つのセンサ信号から導出された基準信号を記憶し、締付けが行われた工具又は工具キャリヤと共にロータが一回転する間に記録された、少なくとも1つのセンサ信号から導出される信号と、当該記憶された基準信号との間の偏差によって、ロータヘッドの軸方向変形量を求めるように、当該評価装置が構成されている。記録された測定信号のノイズなどの干渉効果は、ここでは時間的ノイズを意味するのではなく、空間的ノイズ、即ち記録された測定信号の系統的オフセットを意味するため、その干渉効果が大幅に排除され得る。
ロータヘッドの軸方向変形量から、工具又は工具キャリヤが誤った締付け状態であることを示す信号を導出するように、当該評価装置が構成されていると好ましい。そのような誤った締付け状態は、ロータヘッドと工具との間の接触面の汚損、又は工具クランプ装置に欠陥や過度の摩耗が生じたことの結果としての不十分なクランプ力のいずれかから成る可能性がある。
さらに、いくつかの方向依存磁界センサが、ロータヘッドの測定部分の径方向反対側にあるステータ上に、ステータの周方向に互いに分離して配置され得、またそれぞれが評価装置に接続され得る。こうした配置によって測定が高速化され得、この場合は、ロータヘッドの全周にわたってロータヘッドの測定部分の軸方向位置を記録するために、ロータを一回転させる必要はなく、これは即ち、静止状態のロータと同時に、ロータヘッドの外周に沿ったいくつかの位置で測定が行われ得ることを意味する。
本発明に係る装置によってスピンドルユニットを監視するための方法は、
a)工具又は工具キャリヤがスピンドルユニットのロータに締め付けられた状態でロータが一回転する間に、磁界センサによって生成された少なくとも1つの信号から導出される少なくとも1つの信号を記録するステップと、
b)磁界センサの径方向反対側にある、ロータヘッドの測定部分の軸方向位置を示す位置信号を、当該記録された信号から、ロータが一回転する間のロータの回転角の関数として算出するステップと、
c)算出された位置信号及びメモリに記憶された基準信号から、ロータが一回転する間のロータの回転角の関数として、差分信号を算出するステップと、
d)算出された差分信号から、ロータヘッドの軸方向変形量の少なくとも1つの測定値を求めるステップと、
e)求められたロータヘッドの軸方向変形量の測定値と限界値とを比較して、締付けが行われた工具又は工具キャリヤが誤った締付け状態であることを示すステータス信号を、当該比較結果の関数として生成するステップと、を含む。
記録された測定値から算出された位置信号と記憶された基準信号との差分を形成することにより、干渉効果が大幅に排除され得、なおかつロータヘッドの変形量を示す信頼性のある測定値が求められ得、これは即ち、工具又は工具キャリヤの締付け状態が正しいか、又は誤っているかを、限界値と比較することによって容易に評価できることを意味する。
同等の工具又は工具キャリヤの正しい締付け中に、ステップa)及びステップb)を用いて基準信号が求められ、次いでメモリ内に記憶されると好ましい。これにより、現在の締付け状態を正しい、又は誤っていると評価するための基準が容易に定義される。
ステップc)の実行中、位置信号及び基準信号の対応する平均値が算出されると好ましく、その平均値は、2つの信号の各々から最初に減算される。差分信号を算出するために、平均自由位置信号から平均自由基準信号が減算され、ステータス信号は、締付けが行われた工具又は工具キャリヤとロータヘッドの表面との間における破片の有無を示す。対応する平均値を減算するために、現在位置信号と基準信号との間の偏差算出の精度に、センサ信号内の系統的オフセットは何の影響も及ぼさない。
基準信号を求めるステップの間に、ロータヘッドに軸方向応力を作用させずに、第1の回でステップa)及びステップb)が実行され、次いで締付けが正しく行われた同等の工具又は工具キャリヤを伴って、第2の回でステップa)及びステップb)が実行され、第2の回の実行中に取得された位置信号から第1の回の実行中に取得された位置信号を減算することによって、基準信号が算出され、ステップc)を実行する間に、位置信号及び基準信号の対応する平均値が算出され、次いで基準信号の平均値が位置信号の平均値から減算されて差分信号が算出される場合、工具クランプ装置が出力したクランプ力が不十分であったことを示すステータス信号が生成され得る。したがって、工具の締付けに対する更なる形式のエラー機能が、単に追加の測定を実行し、かつ信号処理を拡張することによって、同じ測定装置を使用して認識され得る。
スピンドルユニットの定義された基準状態でロータヘッドに軸方向応力を作用させずにステップa)及びステップb)を実行し、得られた位置信号の平均値を算出して基準平均値としてこれを記憶し、次いでスピンドルユニットの現在の動作状態でロータヘッドに軸方向応力を作用させずにステップa)及びステップb)を実行し、得られた位置信号の実際の平均値を算出し、その後現在平均値から基準平均値を減算することによって、ステータに対するロータヘッドの軸方向変位量が算出され得、次いで当該軸方向変位量が上位制御部に送信され得る。したがって、ロータヘッドの軸方向変位量の形をとる、スピンドルユニットの動作にとって有意な追加のステータス情報が、同じ測定装置を使用して記録され得るため、単に信号処理を拡張するだけで、ワークピースの機械加工の品質の低下を回避できるようにすることができる。
以下、本発明の実施形態例について、図面を参照しながら説明する。
締付けが行われた工具キャリヤを有する、スピンドルユニットの前部を示す図である。 図1の断面Aの拡大図である。 本発明に係る装置の電気ブロック図である。 図2の断面Bの拡大図である。 本発明に係る装置におけるセンサの2つの測定信号を示す図である。 ローパスフィルタ処理後の3つの異なる事例を対象とした、図5の測定信号を示す図である。 図6のフィルタ処理された測定信号から算出される、ロータヘッドの軸方向位置を示す図である。 図7の位置及び記憶された基準信号から算出される、ロータヘッドの軸方向変形量を示す図である。 プログラムシーケンスの形式で、汚損を検出する本発明に係るセンサ信号の処理を示す図である。
図1は、スピンドルユニット1の前端部を示す図であり、スピンドルユニット1の主要な構成要素は、ステータ2、及びステータ2内に配置されたロータ3である。ロータ3内に工具クランプ装置4が配置されており、これにより、以下でロータヘッド5と呼ばれるロータ3の前端部5に工具キャリヤ6が締め付けられる。スピンドルユニット1のこうした構造は専門家の間で認識されているので、ここでのこれ以上の説明は不要である。工具クランプ装置4は、その外周に沿っていくつかのコレット7を有し、コレット7は、均一に分布するクランプ力を工具キャリヤ6に周方向に加え、このクランプ力はロータヘッド5に対し、接触面8にわたって軸方向に作用するものである。
とりわけ、接触面8上に切れ端状の破片が存在すると、周方向におけるクランプ力の分布に不規則性が生じるため、ロータヘッド5の弾性変形量にも対応する不規則性が生じることになる。ロータヘッド5におけるこうした変形量の不規則性は、径方向成分及び軸方向成分の両方を有し、これらの軸方向及び径方向という用語は、ここでは常にスピンドルユニットの回転軸Rを指す。ロータヘッド5におけるこのような不規則な変形量の軸方向成分は、本発明に従って測定される。測定装置の構造については、図2を参照して以下に述べており、図2は、図1でAと標示されたスピンドルユニット1の前端部の断面の拡大図を示す。
図2に示すように、ロータヘッド5の側の当該測定装置は、ロータヘッド5の外面上で周方向において、軸方向に互いに分離した一連の溝9で構成されている。隣接する2つの溝9ごとに、同様に周方向に延在するランド10によって互いから分離されている。溝9はすべて、同じ幅を有する。このことは、ランド10についても同様であるため、溝9とランド10との周期配列が軸方向に得られる。図2に示す実施例では、4つの溝9と、3つのランド10とが設けられている。溝9とランド10とは共に、ロータヘッドの測定部分11を画定している。工具又は工具キャリヤ6の締付け中に軸方向に力の流れが貫通するロータヘッド5内の領域に測定部分11があることが必須となり、その結果、測定部分11の弾性変形が、前述の締付けから軸方向に生じることになる。正しい工具締付けでは、この弾性変形量はロータヘッド5の外周に沿って略同じとなるが、汚損されている場合は、ロータヘッド5の外周に沿ってこれが不規則に変動する。
ステータ2側の当該測定装置は、プリント回路基板13上のチップの形態で設計されており、ステータ2のキャビティ内に組み込まれた磁界センサ12を含み、この磁界センサ12は、ロータヘッド5の測定部分11の径方向反対側にあり、狭い径方向間隙によってのみ、ロータヘッド5から分離されている。回路基板13の径方向外側に、磁界センサ12に対して対称的に永久磁石14が配置されているため、永久磁石14の磁界は、その内部で径方向に流れる。図2に示す実施例における永久磁石14のS極は、その径方向内側端部に位置しており、N極は、その径方向外側端部に位置している。したがって、ロータヘッド5の測定部分11を特別に成形しなければ、磁力線は、プリント回路基板13及びセンサチップ12を通って、磁界センサ12及び永久磁石14の共通の径方向中心軸線Mに対して略径方向に、かつ少なくとも対称的に通る。
測定部分11の溝9及びランド10を通じて、永久磁石14の磁界は、磁界センサ12の領域において軸方向に歪むが、その歪みは、ロータヘッド5を変形させることなく、ロータヘッドの全周にわたって均一となるか、又はロータヘッド5がロータヘッド5の外周に沿って軸方向に均一に変形している間、ロータヘッド5の全周にわたって均一となる。工具又は工具キャリヤ6の締付け中に接触面8(図1)上に切れ端が存在する場合のように、ロータヘッド5の軸方向変形がロータヘッド5の外周に沿って不均一である場合、測定部分11を通る磁界の歪みも同様となる。
ロータヘッド5を構成する材料が高い透磁率を有し、とりわけ、工作機械のスピンドルユニット1のロータヘッド5に対して通常想定され得る強磁性である場合、磁界の歪みは溝9の位置に依存する。溝9は、汚損を防止するために、非磁性材料で充填され、とりわけプラスチックで充填され得る。
測定部分11を通る磁界の軸方向歪みは、強い方向依存の検出感度を有する磁界センサ12を用いて、本発明に従って測定される。磁界センサ12と永久磁石14とを有するプリント回路基板13は、ハウジング15内に組み込まれており、その一方でハウジング15は、ステータ2のキャビティ16内に組み込まれており、その裏面に信号処理用電子回路17が設けられている。ケーブル18(図1)が信号処理用電子回路17を始端として、スピンドルユニット1のステータ2から、スピンドルユニット1を構成要素とする工作機械の機械制御部へと通じている。したがって、ロータ3からステータ2への信号伝送は不要である。
既知の形式の方向依存磁界センサ12は、電気抵抗値が当該センサを貫通する磁界の方向に大きく依存する、磁気抵抗センサである。そのような磁気抵抗センサはそれ自体既知のものであり、具体的には4つの抵抗器がブリッジ回路内に接続されている形態で市販されており、これにより、それらの出力信号は、磁界センサ12の感度方向における磁界の強度に比例している。磁界依存抵抗器のそのような2つのブリッジ回路は、典型的には、以下で説明する特定の幾何学的配置でチップ上に共に設けられている。
図3は、一連の溝9及びランド10から成る長さLの周期を有する、ロータヘッド5の測定部分11の一部分を示す図である。磁界センサ12は2つの磁気抵抗ブリッジ回路を含み、当該ブリッジ回路それぞれの抵抗器S1~S4及びC1~C4は、図3に概略的に示されているように、測定対象の測定部分11の位置の方向に、即ちここではロータヘッド5の軸方向に入れ子状に配置されており、その結果、当該方向において、一方のブリッジ回路の抵抗器Snの後に他方のブリッジ回路の対応する抵抗器Cnが常に続いており、各ブリッジ回路の2つの抵抗器が互いに上下に配置されるようになっている。
測定対象の測定部分11の位置の方向における抵抗器配置の全長と、一連の溝9及びランド10から成る周期長さLとは、ここでは互いに一致しており、その結果、測定部分11が周期長さLだけ変位する間、抵抗器S1~S4から成る一方のブリッジ回路が、正弦波出力信号の一周期を生成する一方、抵抗器C1~C4から成る他方のブリッジ回路は、位相が90°ずれた一周期、即ち余弦波出力信号を生成する。この場合、公知のアークタンジェント2関数を適用することにより、一周期長さL内の2つのブリッジ出力信号から、測定部分11の軸方向位置に線形に依存する出力信号が生成され得る。
経路測定のこうした概念はそれ自体既知のものであるため、ここでの更なる説明は不要である。この経路測定は通常、周期長さLの倍数に相当する大きな変位経路を測定するために使用されるか、又は歯車の速度計測のために使用される。また一方で、当該概念を本発明に従って用いて、スピンドルユニット1のロータヘッド5の外周に沿ったナノメートル範囲の最小変形量を測定しており、こうした使用は、従来の既知の用途からは、その目的の点で有意な逸脱を示すものである。このために、大きな変位経路又は速度の測定とは異なる形式の信号処理が必要となる。この特別な形式の信号処理については後述する。
2つのブリッジ回路がチップ上に設けられた磁界センサ12のブロック図が、本発明に係る信号処理用電子回路17と共に図4に示されている。各ブリッジ出力信号は増幅器19によって最初に増幅され、次いで、アナログ/デジタル変換器20によってデジタル信号21及び22に変換され、その後デジタル信号プロセッサ23へと送られる。このデジタル信号プロセッサ23は、以下で定義している基準信号が記憶されるメモリ24とスピンドルユニット1を構成要素とする工作機械の制御部25とに接続されている。
図5は、測定された原信号21及び22の波形を、一回転よりも若干多い回転にわたる、スピンドルユニット1のロータ3の回転角の関数として表す一例を示す図である。信号21及び22の両方に非常にノイズが多いことは明らかであり、これは、ロータヘッド5の測定部分11の表面に凹凸が存在することに起因する。これらの凹凸は、2つの信号21及び22において明確に視認できる類似性によって示されるように、信号21及び22の両方に全く同様に作用している。これらの原信号21及び22は、ここでもロータヘッド5の測定部分11の軸方向変形量に比例していない。デジタル信号プロセッサ23によって実行される第1の動作は、センサ信号21及び22をローパスフィルタ処理することであり、この場合、変数はここでは時間ではなく、ロータ3の回転角であり、即ち、空間ノイズを抑制するために空間フィルタ処理を伴うものである。
図6は、ローパスフィルタ処理を行った後の信号21及び22の波形を、一回転よりも若干多い回転にわたる、スピンドルユニット1のロータ3の回転角の関数として表す一例を示す図であり、ここに3つの異なる信号波形が示されており、換言すれば、これらの波形が、妨げのない工具の締付けによる波形、即ち接触面8上に汚損のない波形を示す実線として、また、小さい切れ端の付着を接触面8上に伴う波形を示す破線として、かつ平均的大きさの切れ端の付着を接触面8上に伴う波形を示す一点鎖線として示されている。図6で明らかなように、顕著なノイズの大部分はローパスフィルタ処理によって除去されており、また、3つの異なる事例の波形間、とりわけ約220°~320°の回転角範囲において、両方の信号に有意な偏差が見られる。
スピンドルユニット1のロータ3の回転角の関数として、前述の3つの事例を対象とした位置信号の波形が図7に再度示されており、次いで、デジタル信号プロセッサ23においてローパスフィルタ処理された図6の2つの信号からのアークタンジェント2関数を用いて、当該位置信号が算出される。3つの異なる事例間で図6の2つの個々の信号によって既に認識可能な偏差は、図6の位置信号においてさらに明確になっており、当該偏差が、220°~320°の範囲にのみ限定はされないが、この範囲で最大であることは明らかである。図5及び図6の縦座標の目盛りはここでもデジタル化された電圧値であるが、図7の縦座標の単位はナノメートルであり、これは、ここでは絶対値がロータ3の一回転にわたるその変化量、即ち360°の回転角にわたる変化量よりも有意ではないためである。
図7から明らかなように、位置信号は周期的であり、3つの事例すべてにおいて同様の波形を有しており、この場合、破片なしの工具締付け中に接触面8上に付着した切れ端によって生じる波形に対する偏差は、当該切れ端の大きさに依存する。この偏差のみを信号として抽出するために、図7の位置信号の平均値がまずロータ3の一回転にわたって算出され、次いで平均値が0の位置変化信号を得るために、図7の位置信号から当該平均値が減算される。次いで、メモリ24(図4)に記憶された基準信号が、この平均自由位置変化信号から減算される。これは、図7に実線として示されている位置信号から、その平均値を減算することによって得られる信号であり、即ち、破片なしの工具締付けを行う場合の平均自由位置変化信号である。
この演算の結果を図8に示す。正しい工具締付けの場合、ベースラインは、基準信号がそれ自体から減算されるため、信号波形として論理的に得られる。汚損が存在する場合、信号波形におけるベースラインからの有意な偏差は、小さい切れ端の付着中であっても、ロータ3の一回転にわたって既に得られている。縦座標の単位は図8でもナノメートルであり、これは即ち、最小の軸方向変形量であっても確実かつ正確に認識され得ることを意味する。
位置変化信号と記憶された基準信号との差分としての、図8に示す波形の精度を得るために、解析対象の信号が記憶された基準信号と正しく同期されることが極めて重要であり、即ち、ロータ3の同じ角度位置に厳密に割り当てられた両方の信号の値の対が、互いから減算されることが極めて重要である。このことは、2つの信号の互いに比較して異なる変位量に対して、2つの信号の点ごとに正確に割り当てられる既知の近似値を得ることから開始して、それらの相互相関関数が算出され、当該相互相関関数が最大値を有する値の対の割当てが減算を目的として選択されることから、確実に行われ得る。
2つの信号の点ごとに正確に割り当てられる近似値は、例えば、磁界センサ12の出力信号において特徴的なパルスを生成する、ロータヘッド5の測定部分11の外周のある位置にマーキングを施すことによって得ることができる。このようなマーキングの単純型は、短い長さの溝9の途切れ、又はより短い長さの溝9及びランド10の軸方向オフセットである。ロータ5が一回転する間、解析対象の信号及び記憶された基準信号の両方において特徴的な形状の短い部分を両方の構造がもたらし、この部分は、2つの信号の点ごとの正確な割当てに関する近似的な結果を提供する。
このマーキングが、溝9及びランド10の厳密に規定された範囲の軸方向オフセットの形状を有する場合、ロータヘッド5のいずれの軸方向位置変化量が溝9及びランド10のオフセット側面上で生じるセンサ信号の変化量に対応するかがこの場合は正確に把握されているので、当該マーキングは近似的な同期に加えて、現在記録されている位置信号と記憶されている基準信号との間でなされる位置決定の自動較正にも使用され得る。
次いで、図8に示す差分信号は、ベースラインからのその偏差が、接触面上に破片が存在することを示すほど有意であるかどうかに関して、評価される必要がある。単純な評価基準は、回転角の任意の値における差分信号の量だけ、閾値を超えることである。使用可能な別の基準は、一回転にわたる差分信号の平均値が閾値を超えることである。これらの基準は、エラー検出の信頼性を高めるために、論理演算(例えば、AND演算、OR演算など)形式でそれぞれと組み合わせることもできる。
つまり、図9は、破片を検出するために、デジタル信号プロセッサ23内の磁界センサ12によって記録された信号を処理するための、本発明に係る機能的方法をフローチャート形式で示す図である。制御部25の対応する制御信号によって開始できる測定サイクルが開始された場合、ステップ26で、磁界センサ12の2つの信号21及び22が、スピンドルユニット1のロータ3の一回転にわたって記録される。当該信号は、ステップ27で空間ローパスフィルタ処理を施され、次いでステップ28で、ロータヘッド5の測定部分11の軸方向位置を示す、2つの位相シフトされた信号から単一の信号が算出される。ステップ29で、ロータ3の一回転にわたってこの位置信号から当該平均値が減算される。
このようにして得られた平均自由位置変化信号は、メモリ24に記憶された平均自由基準信号と相互相関されることによって、ステップ30で同期される。これらの同期信号の差分は、基準信号を減算することによってステップ31で算出される。ステップ32で、破片が存在するかどうかについて差分信号が評価され、ステップ33で、当該評価の結果が工作機械の制御部25に通知される。
ステップ33で破片の存在が通知された場合、制御部25は、クランプ装置4を介して工具又は工具キャリヤ6を解放し、工具交換装置によってロータヘッド5からこれを取り外し、次いで接触面8を自動的に清掃する。これが成功に至らなかった場合において、工具又は工具キャリヤ6の再締付け後に破片が依然として検出されるときは、工作機械のオペレータの介入が、対応するエラーメッセージによって求められる。オペレータによる点検中に破片が検出されなかった場合、ロータヘッド5において生じた不均一な変形は、個々のコレットの摩耗又は破損の形をとる欠陥が工具クランプ装置4に生じていることを示す。
メモリ24に記憶される基準信号を算出するステップは、本発明に係る装置によっても行われ、その際、工具又は工具キャリヤ6の締付け前に破片が存在しないことを確認することで、これが確実に行われ、その後ステップ26~28のみが図9に係るシーケンスから行われる。ステップ28の後、この位置に存在する信号は、基準信号としてメモリ24に記憶される。
ロータ3の定速での測定が、それぞれの場合において、有利には最も簡易な方法である。このような測定は、例えば、工具交換後にスピンドルユニット1が加工位置に接近している間に行うことができる。この場合の速度は、通常の動作速度を十分に下回るものとなり得る。原理上は、ロータ3が動作速度まで加速している間の測定も可能であるが、時間と回転角との間の割り当てに変動が生じるために、信号処理の費用が高額化することになる。
完全な手順を実行した結果として、ロータヘッド5の外周に沿って、ロータヘッド5の変形に有意な不均一性が検出されなかった場合、ロータヘッド5と工具又は工具キャリヤ6との間に破片が存在しないと仮定され得る。
また一方で、本発明に係る装置を使用して、工具クランプ装置4のクランプ力が許容範囲内にあるかどうかを判定することもできる。この目的のために、ロータ3が一回転する間に磁界センサ12によって行われるロータヘッド5の測定部分11の位置測定は、工具クランプ装置4の解放状態又は工具若しくは工具キャリヤ6が存在しない中での本装置4の締付け状態のいずれかにおける工具交換中に行われ、即ち、力の流れがないためにロータヘッド5が軸方向に変形していないときに行われる。磁界センサ12の出力信号は、図9に示す手順のステップ26~28に従って処理される。次いで、位置信号の平均値がステップ29で算出されるが、当該位置信号から減算されるのではなく、代わりに記憶される。工具又は工具キャリヤ6の締付けを行った後、ロータ3が一回転する間に、ロータヘッド5の測定部分11の通常の位置測定が磁界センサ12によって行われ、また、信号処理のステップ26~28も図9に従って実行され、次いで位置信号の平均値も算出される。
次いで、平均位置値の差分が算出され、この差分は、ロータヘッド5の測定部分11が工具又は工具キャリヤ6の締付けによって受けた平均軸方向変形量を示す。この手順全体は、新たな工具クランプ装置4を起動したときに最初に実行され、この場合に得られる工具又は工具キャリヤ6の締付け前後の平均位置値の差分が、軸方向変形量の基準値として記憶される。工具クランプ装置4が動作している状態での工具交換中、工具又は工具キャリヤ6の締付け前後で当該平均位置値が同じ方法で求められ、次いで記憶された基準値からこれが減算される。
軸方向変形量の基準値を生成した新たな工具クランプ装置4のクランプ力が適正であると仮定した場合、現在の平均位置値の基準値からの差分偏差と比較することによって、クランプ力が依然として十分な値を有するかどうかが適切な閾値によって明らかにされるようになる。連続動作中のロータヘッド5の平均軸方向変形量が、適正なクランプ力による平均軸方向変形量よりも有意に小さいことを当該比較が示した場合において、2つの間の偏差が閾値を超えたときは、クランプ力が許容量を超えて低下しているはずであり、工具クランプ装置4に欠陥又は過度の摩耗が生じていることを示す。
工具クランプ装置4のクランプ力によって変形した結果として、ロータヘッド5の測定部分11の位置変化に重畳する効果は、動作中のスピンドルユニット1のベアリングが加熱された結果として、スピンドルユニット1のロータ3全体に生じる軸方向前方へのずれであり、これはスピンドル膨張として知られている。このスピンドル膨張による位置変化は、ロータヘッド5の変形ではなく、ロータ3全体の軸ずれである。後者の場合、現在位置信号及び基準信号の両方の平均値が除外され、ロータヘッド5の測定部分11の平均自由軸方向位置変化量のみが一回転中に評価されるので、これは破片の識別には何の役割も果たさない。
スピンドル膨張は、工具クランプ装置4のクランプ力の監視にとっては潜在的に有意であり、これによって生じるロータヘッド5の測定部分11の位置変化は、クランプ力の低下によってより小さい軸方向変形が生じた結果としての当該位置変化と同じ方向を有する。また一方で、スピンドル膨張は比較的低速のプロセスであるため、最新の工作機械ではほとんど時間のかからない工具交換中に、当該膨張によって生じるロータ3のずれが、ほぼ一定のままであると仮定され得る。したがって、ロータヘッド5にクランプ力が作用している位置と作用していない位置との間に差分が形成される形をとるクランプ力の結果として、ロータヘッド5の測定部分11の変形量を測定するときは、スピンドル膨張による歪みの影響を受けない。
その一方で、工具クランプ装置4の解放状態又は工具若しくは工具キャリヤ6が存在しない中での本装置の締付け状態のいずれかにおける工具交換中、ロータ3が一回転する間に、磁界センサ12によって行われる前述のロータヘッド5の測定部分11の位置測定によって、スピンドル膨張のみが記録され得る。この目的のために、第1の測定が低温状態で行われなければならず、即ち、工作機械の動作開始時に行われなければならず、そこで得られる測定値は、その後基準値として記憶される。動作中、工具クランプ装置4の解放状態又は工具若しくは工具キャリヤ6が存在しない中での本装置の締付け状態における各工具交換中に、位置測定が実行され得、次いで位置値の基準値からの偏差が算出される。これらの測定中にロータヘッド5の変形が検出されないため、明らかにされた位置変化はスピンドル膨張のみに起因するものであり得る。
あるいは、動作中の平均位置値の変化が略例外なくスピンドル膨張によって生じていると仮定できる場合には、低温状態、即ち、工作機械の動作開始時及び動作中に締付けが行われた工具又は工具キャリヤ6に、当該平均位置値を記録することもできる。これは、実際には、スピンドル膨張の程度がクランプ力によって生じるロータヘッド5の軸方向変形の程度よりもはるかに大きく、また、後者も動作中に極めて低速かつわずかに変化するのみであるためである。
したがって、本発明に係る測定装置によって、信号処理の形式に応じて、ロータヘッド5と工具又は工具キャリヤ6との間の接触面の汚損を認識できるだけでなく、工具クランプ装置4の過度の摩耗又は故障をも認識することができ、追加のセンサを使用しなくても、スピンドル膨張を記録することができる。

Claims (15)

  1. 工具又は工具キャリア(6)をクランプし回転させるために備えられたスピンドルユニット(1)を監視するための装置であって、
    スピンドルユニット(1)のステータ(2)又はロータ(3)上に少なくとも1つの磁石(14)が配置されており、該磁石(14)の磁界は、前記ロータ(3)に配置された工具クランプ装置(4)によるロータヘッド(5)への工具又は工具キャリヤ(6)の締付け中、軸方向の力の流れが横断する前記ロータヘッド(5)の測定部分(11)を貫通することを特徴とし、前記ロータヘッド(5)は、自身の前記測定部分(11)に軸方向に変動する透磁率又は磁化率を有することを特徴とし、また、少なくとも1つの方向依存磁界センサ(12)が、前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)の径方向反対側にある前記ステータ(2)上に配置されていることを特徴とし、また前記磁界センサ(12)は評価装置(17)に接続されており、前記ロータが一回転する間に前記磁界センサ(12)によって記録される回転角の関数としての磁界の強度から、回転角の関数として、前記ロータヘッド(5)の軸方向変形量の測定値を求めるように、前記評価装置(17)が構成されていることを特徴とする、
    スピンドルユニット(1)を監視するための装置。
  2. 前記ロータが一回転する間に前記磁界センサ(12)によって記録される回転角の関数としての磁界の強度から、前記ステータ(2)に対する前記ロータヘッド(5)の軸方向位置の測定値を求めるように、前記評価装置(17)が構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 磁極が径方向になるように配置された磁石(14)が、前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)の径方向反対側にあるステータ上に配置されていることを特徴とし、また、前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)は、自身の表面に、軸方向に互いに分離しており、かつ周方向に延在している少なくとも2つの溝(9)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記溝(9)は、前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)の周方向の少なくとも一か所に、周方向に所定長さ延在するマーキングを、1つの途切れ又は所定程度の軸方向オフセットの形態で有することを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  5. 少なくとも3つの前記磁石が前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)内に軸方向に順次配置されているか、又は前記ロータヘッド(5)の軸方向に連続する少なくとも3つの領域が磁化されており、この場合、磁極がそれぞれ径方向になるように配置され、また、前記軸方向に連続する2つの磁石又は磁化領域ごとに、径方向に並んだ前記磁極の配置が逆方向になることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
  6. 前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)に配置された前記磁石又は磁化領域は、前記ロータヘッドの前記測定部分(11)の周方向の少なくとも一か所に、周方向に所定長さ延在するマーキングを、磁化の途切れ又は磁化の所定程度の軸方向オフセットの形態で有することを特徴とする、請求項5に記載の装置。
  7. 前記磁界センサ(12)は、複数の抵抗器から成る少なくとも1つのブリッジ回路を有する磁気抵抗センサであり、前記抵抗器それぞれの値は、前記抵抗器を貫通する磁界の強度及び方向に依存していることを特徴とし、また、前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)の透磁率又は磁化率の軸方向変動は周期的であり、前記抵抗器の軸方向における幾何学的配置は、前記軸方向変動に合わせて行われ、その結果、前記ロータヘッド(5)が前記ステータ(2)に対して、軸方向変動の一周期長さ(L)だけ軸方向に変位すると、同じ周期長さ(L)を有する前記ロータヘッド(5)の軸方向変位量の関数として、前記ブリッジ回路の出力信号の周期的波形が得られるようになることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  8. 前記評価装置(17)はメモリ(24)を含んでおり、締付けが正しく行われた工具又は工具キャリヤ(6)と共に前記ロータ(3)が一回転する間に記録された、少なくとも1つのセンサ信号から導出される基準信号が前記メモリ(24)内に記憶されることを特徴とし、締付けが行われた工具又は工具キャリヤ(6)と共に前記ロータ(3)が一回転する間に記録された、少なくとも1つのセンサ信号(21、22)から導出された信号と、前記記憶された基準信号との間の偏差によって、前記ロータヘッド(5)の軸方向変形量を求めるように、前記評価装置(17)が構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  9. 前記ロータヘッド(5)の軸方向変形量から、前記工具又は工具キャリヤ(6)が誤った締付け状態であることを示す信号を導出するように、前記評価装置(17)が構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  10. いくつかの方向依存磁界センサ(12)が、前記ロータヘッド(5)の前記測定部分(11)の径方向反対側にある前記ステータ(2)上に、前記ステータ(2)の周方向に互いに分離して配置されており、またそれぞれが前記評価装置(17)に接続されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  11. 請求項1に記載の装置によって、工具又は工具キャリア(6)をクランプし回転させるために備えられたスピンドルユニット(1)を監視するための方法であって、前記方法は、
    a)工具又は工具キャリヤ(6)が前記スピンドルユニット(1)のロータ(3)に締付けられた状態で該ロータ(3)が一回転する間に、磁界センサ(12)によって生成された少なくとも1つの信号から導出される少なくとも1つの信号(21、22)を記録するステップと、
    b)前記磁界センサ(12)の径方向反対側にある、前記ロータヘッド(5)の測定部分(11)の軸方向位置を示す位置信号を、前記記録された信号(21、22)から、前記ロータが一回転する間の前記ロータ(3)の回転角の関数として算出するステップと、
    c)前記算出された位置信号及びメモリ(24)に記憶された基準信号から、前記ロータが一回転する間の前記ロータ(3)の回転角の関数として、差分信号を算出するステップと、
    d)前記算出された差分信号から、前記ロータヘッド(5)の軸方向変形量の少なくとも1つの大きさを求めるステップと、
    e)該求められた前記ロータヘッド(5)の軸方向変形量の大きさと限界値とを比較して、締付けが行われた前記工具又は工具キャリヤ(6)が誤った締付け状態であることを示すステータス信号を、前記比較結果の関数として送出するステップと、を含むことを特徴とする、
    方法。
  12. 同等の前記工具又は工具キャリヤ(6)の正しい締付け中に、前記a)のステップ及び前記b)のステップを用いて前記基準信号が求められ、次いで前記メモリ(24)内に記憶されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記c)のステップの実行中、前記位置信号及び前記基準信号の対応する平均値が算出され、前記平均値は、前記2つの信号の各々から最初に減算されることを特徴とし、前記差分信号を算出するために、平均自由位置信号から平均自由基準信号が減算されることを特徴とし、前記ステータス信号は、締付けが行われた工具又は工具キャリヤ(6)と前記ロータヘッド(5)の表面(8)との間における破片の有無を示すことを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記基準信号を求めるステップの間に、前記ロータヘッド(5)に軸方向応力を作用させずに、第1の回で前記a)のステップ及び前記b)のステップが実行され、次いで締付けが正しく行われた同等の前記工具又は工具キャリヤ(6)を伴って、第2の回で前記a)のステップ及び前記b)のステップが実行されることを特徴とし、前記第2の回の実行中に取得された前記位置信号から前記第1の回の実行中に取得された前記位置信号を減算することによって、前記基準信号が算出されることを特徴とし、前記c)のステップを実行する間に、前記位置信号及び前記基準信号の対応する平均値が算出されることを特徴とし、前記基準信号の前記平均値が前記位置信号の前記平均値から減算されて前記差分信号が算出されることを特徴とし、また前記ステータス信号は、前記工具クランプ装置(4)が出力したクランプ力が不十分であったことを示すことを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
  15. 前記スピンドルユニット(1)の定義された基準状態で前記ロータヘッド(5)に軸方向応力を作用させずに前記a)のステップ及び前記b)のステップを実行し、得られた前記位置信号の平均値を算出して基準平均値として記憶することを特徴とし、次いで前記スピンドルユニット(1)の現在の動作状態で前記ロータヘッド(5)に軸方向応力を作用させずに前記a)のステップ及び前記b)のステップを実行し、得られた前記位置信号の現在の平均値が算出され、次いで該現在の平均値から前記基準平均値を減算することによって、前記ステータ(2)に対する前記ロータヘッド(5)の軸方向変位量が算出され、その後前記軸方向変位量が上位制御部(24)に送信されることを特徴とする、請求項11又は12に記載の方法。
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