JP6824674B2 - 油圧回路装置 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧回路装置、特に、機械式オイルポンプと電動式オイルポンプとを備えた油圧回路装置に関する。
近年、エンジンまたは車輪回転によって駆動される機械式オイルポンプと、電動モータによって駆動される電気式オイルポンプとを並列に備えた油圧回路装置が用いられている(例えば、特許文献1)。
図7は、従来の油圧回路装置110の油圧回路図である。この油圧回路装置110は、オイルパン120に貯留された作動油を油路へ送り出す機械式オイルポンプ121及び電動式オイルポンプ122を備える。機械式オイルポンプ121及び電動式オイルポンプ122は並列に配置されており、これらのオイルポンプ121,122から吐出された作動油は、モータジェネレータ126及びギヤ機構128が配置された供給油路160へ導入される。
各オイルポンプ121,122の下流側において、これらを並列に接続する油路154には逆止弁124が配置されており、この逆止弁124は、機械式オイルポンプ121側から電動式オイルポンプ122側への作動油の逆流を防止している。
また、電動式オイルポンプ122と逆止弁124との間には、リリーフ弁123が配置される。このリリーフ弁123により、機械式オイルポンプ121からの吐出量が比較的多い場合(以下、機械式オイルポンプの高吐出時という)に、リリーフ弁123が開弁されることによって、電動式オイルポンプ122駆動時の出力側の油圧上昇を防止している。
従来の油圧回路装置110では、このようなオイルポンプ121,122の並列配置により、機械式オイルポンプ121からの吐出量が比較的少ない場合(以下、機械式オイルポンプの低吐出時という)には、電動式オイルポンプ122を駆動してモータジェネレータ126やギヤ機構128へ供給する作動油量を確保している。一方、機械式オイルンポンプ121の高吐出時には、機械式オイルポンプ121から吐出される作動油の供給のみによって、モータジェネレータ126やギヤ機構128を潤滑・冷却している。
特開2010−249205号公報
上述したように、従来の油圧回路装置110では、機械式オイルポンプ121の高吐出時に、電動式オイルポンプ122から吐出される作動油を上乗せしてモータジェネレータ126やギヤ機構128へ供給することができない。そのため、機械式オイルポンプ121の高吐出時であって、例えばモータジェネレータ126が高温となった場合など、作動油の供給量をより増加したい場合であっても、これに対応することができなかった。
また、このような機械式オイルポンプ121の高吐出時において、電動式オイルポンプ122の駆動によって吐出される作動油がリリーフされ続けると、バッテリが消費され続けることになる。一方、このようなバッテリの無駄な消費を回避するために、機械式オイルポンプ121からの吐出量に合わせて電動式オイルポンプ122の駆動量を制御すると、電動式オイルポンプ122の駆動制御が複雑になってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、機械式オイルポンプの高吐出時に、電動式オイルポンプから吐出される作動油を上乗せして、作動油の供給量を増加することができるとともに、電動式オイルポンプの駆動制御を簡易的に行うことができる油圧回路装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の油圧回路装置は、並列に配置された機械式オイルポンプ及び電動式オイルポンプと、前記機械式オイルポンプから吐出された作動油が流通する吐出油路の下流側に位置し、作動油をギヤ機構及びモータジェネレータに供給する供給油路とを備えた油圧回路装置において、前記機械式オイルポンプで生成された油圧に基づいて、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油の流路を2つの油路の間で切り替え可能な第1スプール弁を備え、該第1スプール弁は、前記油圧が低い場合に、前記吐出油路を介して、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油を前記供給油路へ導入させる第1油路に切り替えられ、前記油圧が高い場合に、前記吐出油路を介さずに、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油を前記供給油路へ導入させる第2油路に切り替えられることを特徴とする。
この構成によれば、機械式オイルポンプで生成された油圧が高い場合、すなわち、機械式オイルポンプの高吐出時に、機械式オイルポンプから吐出された作動油を吐出油路を介して供給油路へ導入させることができるとともに、電動式オイルポンプから吐出された作動油を吐出油路を介さずに供給油路へ導入させることができる。これにより、機械式オイルポンプの高吐出時に、電動式オイルポンプから吐出された作動油を上乗せしてギヤ機構やモータジェネレータへ供給することができる。また、機械式オイルポンプの低吐出時には、電動式オイルポンプから吐出された作動油を吐出油路を介して供給油路へ導入させ、ギヤ機構及びモータジェネレータに供給することができる。
また、機械式オイルポンプの高吐出時におけるバッテリの無駄な消費を回避して電動式オイルポンプを駆動させることができるので、機械式オイルポンプからの吐出量に合わせた電動式オイルポンプの複雑な駆動制御をなくして、電動式オイルポンプの駆動制御を簡易的にすることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の油圧回路装置において、前記電動式オイルポンプで生成された前記第2油路の油圧に基づいて前記機械式オイルポンプから吐出された作動油の流路を切替える第2スプール弁を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、第2油路が選択される機械式オイルポンプの高吐出時に、電動式オイルポンプによる油圧に基づいて、すなわち、電動式オイルポンプから吐出される作動油量に応じて、機械式オイルポンプから吐出された作動油の流路を切替えることができる。これにより、各オイルポンプから吐出される作動油量によって、ギヤ機構やモータジェネレータへ供給される作動油量をより細かくコントロールすることができるようになり、作動油による潤滑・冷却作用を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の油圧回路装置において、前記供給油路は、前記ギヤ機構に作動油を供給する第1供給油路と、オイルクーラを介して前記モータジェネレータに作動油を供給する第2供給油路とを有し、前記第2スプール弁は、前記第2油路の油圧が所定の値より低い場合に、前記機械式オイルポンプから吐出された作動油を前記第1供給油路及び前記第2供給油路に導入可能な第1状態に切り替えられ、前記第2油路の油圧が前記所定の値より高い場合に、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油を前記第1供給油路へ導入して前記機械式オイルポンプから吐出された作動油を前記第2供給油路に導入する第2状態に切り替えられることを特徴とする。
この構成によれば、第2油路が選択される機械式オイルポンプの高吐出時であって、かつ第2油路の油圧が高くなる電動式オイルポンプの高吐出時に、機械式オイルポンプから吐出された作動油をオイルクーラによって冷却して全てモータジェネレータに供給することができるとともに、電動式オイルポンプから吐出された比較的高温の作動油を全てギヤ機構へ供給することができる。これにより、モータジェネレータの冷却効果を高めることができる。また、機械式オイルポンプの高吐出時であって、かつ第2油路の油圧が低くなる電動式オイルポンプの低吐出時には、機械式オイルポンプから吐出された作動油をギヤ機構及びモータジェネレータへ供給することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油圧回路装置において、前記機械式オイルポンプは車両のエンジンの駆動力を車輪に伝達する出力軸と連動して回転するよう構成され、車速と、エンジン回転数と、前記モータジェネレータの温度とに基づいて、前記電動式オイルポンプの吐出量を制御する制御部を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、機械式オイルポンプの吐出量に合わせて電動式オイルポンプの駆動を制御するものに比べて、電動式オイルポンプの駆動制御を簡易的に行うことができる。さらに、モータジェネレータの温度に応じて、電動式オイルポンプからの吐出量を増減させることができるので、モータジェネレータの冷却が必要な場合に、電動式オイルポンプの吐出量を増やして供給油路に導入される作動油量を増加し、モータジェネレータの冷却効果を高めることができる。
本発明に係る油圧回路装置によれば、機械式オイルポンプの高吐出時に、電動式オイルポンプから吐出される作動油をギヤ機構等へ供給して、作動油の供給量を増加することができる。また、電動式オイルポンプの駆動制御を簡易的に行うことができる。
本発明の一実施形態である油圧回路装置の油圧回路図。 油圧回路装置における電動式オイルポンプの駆動制御機構を示すブロック図。 モータジェネレータの温度と電動式オイルポンプの回転数との関係を規定するマップの模式図であり、(a)は第1マップを示し、(b)は第2マップを示し、(c)は第3マップを示す。 コントロールユニットの動作を示すフローチャート図。 図1に示す油圧回路装置の作動油の流れを説明する図。 図1に示す油圧回路装置の作動油の流れを説明する図。 従来の油圧回路装置を示す図。
図1は、本発明の一実施形態である油圧回路装置10の油圧回路図である。この油圧回路装置10は、エンジンを搭載した車両に用いられ、車両の駆動機構に潤滑用及び冷却用の作動油を供給する。油圧回路装置10は、作動油を貯留するオイルパン20と、オイルパン20に貯留された作動油を油路へ送り出す機械式オイルポンプ21(以下、MOP21という)及び電動式オイルポンプ22(以下、EOP22という)とを備える。MOP21及びEOP22から吐出された作動油は、モータジェネレータ26やギヤ機構28が配置される供給油路60を経てオイルパン21に戻される。供給油路60は、ギヤ機構28が配置される第1供給油路63と、モータジェネレータ26が配置される第2供給油路をと有する。EOP22の下流側には第1スプール弁30が配置され、MOP21の下流側には第2スプール弁40が配置される。
モータジェレネータ26は、電動機や発電機として機能するものであり、車両の駆動機構の一部を構成している。ギヤ機構28は、エンジンや走行用のモータジェネレータからの駆動力を車輪に伝達するギヤ列や、これらギヤの回転軸を支持するベアリングを含み、例えば、車両の駆動機構を構成する遊星歯車列等が含まれる。
MOP21は、エンジンや走行用のモータジェネレータに連結されて駆動力を伝達する出力軸(図示せず)に機械的に連結されており、出力軸側から伝達されるトルクによって回転駆動されるオイルポンプである。具体的には、MOP21のロータが出力軸と連動して回転するように構成されており、例えばエンジンが停止している場合であっても、車両が走行して出力軸が回転している状態ではMOP21が回転駆動される。MOP21の出力性能は、EOP22よりも高くなっている。
EOP22は、電動モータ(図示せず)に接続されており、この電動モータによって、MOP21とは独立して任意のタイミングで回転駆動可能なオイルポンプである。EOP22とMOP21とは、油圧回路において並列に配置される。
MOP21から吐出された作動油は第1吐出油路(吐出油路)51へ流出し、EOP22から吐出された作動油は第2吐出油路52へ流出する。第2吐出油路52は、第1スプール弁30と、第1スプール弁30に接続された油路54とを介して、第1吐出油路51に接続される。
油路54には、逆止弁24が配置される。この逆止弁24は、第1吐出油路51側から第1スプール弁30側への作動油の逆流を防止する。
第1スプール弁30は、MOP21によって生成される油圧に基づいて、EOP22から吐出された作動油の流路を油路(第1油路)54又は油路(第2油路)55に切替える。第1スプール弁30は、スリーブ31の内部に直線方向に移動可能に挿入されたスプール32と、スリーブ31内においてスプール32の一端32a側に配置されてスプール32を他端32b側に付勢する第1スプリング(図示せず)とを備える。スリーブ31は、作動油が供給される入力ポート31aと、入力ポート31aから流入した作動油を排出する第1出力ポート31b及び第2出力ポート31cとを有し、スプール32の他端32b側に油室31dを有する。
入力ポート31aは、第2吐出油路52の下流端に接続される。第1出力ポート31bは、EOP22から吐出された作動油を第1吐出油路51に合流させる油路54に接続される。第2出力ポート31cは、油路55の上流端に接続される。油路55の下流端は、ギヤ機構28の上流側で第1供給油路61に接続される。
油路55には逆止弁25が配置されており、この逆止弁25は、第1供給油路61側から第1スプール弁30側への作動油の逆流を防止する。
油室31dには、MOP21からの吐出圧PM(すなわち、MOP21によって生成された油圧)が作用する。第1スプリングは、吐出圧PMが所定の値PMより大きい高圧状態の場合に、スプール32が第1スプリングの付勢力に抗して一端32a側へ移動し、吐出圧PMが所定の値PMより小さい低圧状態の場合に、スプール32が第1スプリングの付勢力によって他端32b側へ移動するように適宜設定される。吐出圧PMが高圧状態の場合、入力ポート31aと第1出力ポート31bとの間を作動油が流通可能となり、第2出力ポート31cからの作動油の排出が停止される。一方、吐出圧PMが低圧状態の場合、入力ポート31aと第2出力ポート31cとの間を作動油が流通可能となり、第1出力ポート31bからの作動油の排出が停止される。
第1吐出油路51は、油路54との合流点54aよりも下流側において、2つの油路に分岐される。分岐した一方の油路63は、第2スプール弁40を介して第1供給油路61に接続される。分岐した他方の油路は、モータジェネレータ26が配置される第2供給油路62を構成する。第2供給油路62においてモータジェネレータ26の上流側には、作動油を冷却するオイルクーラ27が配置される。
第2スプール弁40は、EOP22によって生成される油圧に基づいて、MOP21から吐出された作動油の流路を切替えるものである。第2スプール弁40は、スリーブ41の内部に直線方向に移動可能に挿入されたスプール42と、スリーブ41内においてスプール42の一端42a側に配置されてスプール42を他端42b側に付勢する第2スプリング(図示せず)とを備える。スリーブ41は、作動油が供給される入力ポート41aと、入力ポート41aから流入した作動油を排出する出力ポート41bとを有し、スプール42の他端42b側に油室41cを有する。
入力ポート41aは、油路63の下流端に接続されており、出力ポート41bは、第1供給油路61上流端に接続される。
油室41cには、油路55を介してEOP22からの吐出圧PE(すなわち、EOP22によって生成される油圧)が作用する。第2スプリングは、吐出圧PEが所定の値PEより大きい高圧状態の場合に、スプール42が第2スプリングの付勢力に抗して一端42a側へ移動し、吐出圧PEが所定の値PEより小さい低圧状態の場合に、スプール42が第2スプリングの付勢力によって他端42b側へ移動するように適宜設定される。吐出圧PEが低圧状態の場合、入力ポート41aと出力ポート41bとの間を作動油が流通可能な第1状態に切り替えられる。吐出圧PEが低圧状態の場合、スプール42が出力ポート42bを閉鎖する第2状態に切り替えられる。第2状態では、出力ポート41bからの作動油の排出が停止される。
モータジェネレータ26を通過した作動油及びギヤ機構28を通過した作動油は、これらの下流側に配置された油路64を介してオイルパン20へ戻される。
次に、EOP22の駆動制御について説明する。本実施形態においてEOP22は、エンジン回転数と、自身の車両の速度と、モータジェネレータ26の温度とに基づいて駆動制御される。図2は、油圧回路装置10におけるEOP22の駆動制御機構70を示すブロック図である。駆動制御機構70は、EOP22の他に、エンジン回転数センサ71と、車両の速度を検出する車速センサ72と、モータジェネレータ26の温度を検出する温度センサ74と、コントロールユニット(制御部)76とを含む。
コントロールユニット76は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのROM等を含むマイクロコンピュータによって構成される。このコントロールユニット76は、エンジン回転数センサ71によって検出されたエンジン回転数と、車速センサ72によって検出された車速と、温度センサ74によって検出されたモータジェネレータ26の温度に基づいて、EOP22からの吐出量を制御する。具体的には、エンジン回転数センサ71、車速センサ72及び温度センサ74からの検出信号に基づいてEOP22の回転数を制御することで吐出量が増加又は減少するように制御している。
コントロールユニット76には、MOP21の回転数の状態を判断するための速度閾値V及びエンジン回転数閾値Ne、Ne(Ne1<Ne)が設定されている。また、コントロールユニット76には、車速Vに応じてEOP22の回転数とモータジェネレータ26の温度との関係を規定したマップが予め設定されている。本実施形態では、図3(a)〜(c)に示すように、車速Vに応じて第1〜第3のマップを設定している。図3において、縦軸はEOP22の回転数を示し、横軸はモータジェネレータ26の温度を示す。なお、各マップにおける温度Tの大小関係は、T≦T<Tとなっている。
図3(a)に示すように、第1マップでは、モータジェネレータ26の温度Tについて予め規定した所定の温度T,Tを基準としてEOP22の回転数nが、予め規定した所定の回転数n,nとなるように制御される。具体的には、温度TがT未満のときに回転数nが零(すなわち、EOP22が駆動停止)となり、温度TがT≦T<Tのときに回転数n(すなわち、EOP22からの吐出量が少ない低吐出状態)となり、温度TがT以上のときに回転数n(すなわち、EOP22からの吐出量が多い高吐出状態)となるように制御される。
図3(b)に示すように、第2マップでは、温度Tについて予め規定した所定の温度T,Tを基準としてEOP22の回転数nが回転数n,nとなるように制御される。具体的には、温度TがT未満のときに回転数nが零となり、温度TがT≦T<Tのときに回転数n(低吐出状態)となり、温度TがT以上のときに回転数n(高吐出状態)となるように制御される。
図3(c)に示すように、第3マップでは、モータジェネレータ26の温度Tが予め規定した所定の温度Tを基準としてEOP22の回転数nが回転数nとなるように制御される。具体的には、温度TがT未満のときに回転数nが零となり、温度TがT以上のときに回転数n(高吐出状態)となるように制御される。
なお、図3の第1マップ及び第2マップにおける二点鎖線は、温度Tと回転数nとの関係の変更例を示している。変更例では、温度Tに応じてEOP22を低吐出状態から高吐出状態、又は高吐出状態から低吐出状態へ変化する際に、回転数nを漸次、高く又は低くするように制御している。この場合、回転数nが0<n<nの状態を低吐出状態とし、回転数nがn≧nの状態を高吐出状態とすることができる。
図4は、コントロールユニット76の動作を示すフローチャート図である。以下、ステップ毎に順を追ってコントロールユニット76の処理を説明する。
まず、コントロールユニット76は、エンジン回転数センサ71および車速センサ72からの検出信号により、車速Vが零未満、かつ、エンジン回転数Neが閾値Ne未満であるか判断する(ステップS101)。車速Vが零未満、かつ、エンジン回転数Neが閾値Ne未満である場合(すなわち車両が後退状態にある場合)(ステップS101:Yes)、コントロールユニット76は第1マップを参照し、温度センサ74からの検出信号に基づいてモータジェネレータ26の温度TからEOP22の回転数nを決定し、決定された回転数nとなるようにEOP22を駆動制御する(ステップS102)。
車速Vが零以上、または、エンジン回転数Neが閾値Ne以上である場合(ステップS101:No)、車速Vが速度閾値V以上であるか、または、エンジン回転数Neが閾値Ne以上であるか判断する(ステップS103)。車速Vが閾値V以上ではない、すなわち車速Vが0≦V<Vであり、かつエンジン回転数NeがNe<Neである場合、または、車速VがV<0であり、かつエンジン回転数NeがNe≦Ne<Neである場合(ステップS103:No)、コントロールユニット76は第2マップを参照し、温度センサ74からの検出信号に基づいてモータジェネレータ26の温度TからEOP22の回転数nを決定し、決定された回転数nとなるようにEOP22を駆動制御する(ステップS104)。
車速Vが閾値V以上である、または、エンジン回転数Neが閾値Ne以上である場合(ステップS103:Yes)、コントロールユニット76は第3マップを参照し、温度センサ74からの検出信号に基づいてモータジェネレータ26の温度TからEOP22の回転数nを決定し、決定された回転数nとなるようにEOP22を駆動制御する(ステップS105)。
車速Vが閾値V以上、または、エンジン回転数Neが閾値Ne以上の高速走行状態の場合、MOP21の回転数が高くなって、MOP21からの吐出量が多くなる高吐出状態となる。そのため、MOP21の高吐出時には、EOP22は、回転数が零である停止状態か、回転数が高い(すなわち回転数nとなる)高吐出状態になる。
次に、図1,図5及び図6を参照して、上述した油圧回路装置10における作動油の流れを説明する。各図において油路に沿って記載された矢印は作動油の流れを示す。図1は、MOP21の低吐出時における作動油の流れを示し、図5は、MOP21の高吐出時であってEOP22が停止状態の場合を示し、図6は、MOP21の高吐出時であってEOP22が高吐出状態の場合を示す。図1,図5及び図6では、第1及び第2スプール弁30,40のスプール32,42の位置が異なっており、ここでは便宜上、図1に示す状態を第1回路状態、図5に示す状態を第2回路状態、図6に示す状態を第3回路状態という。
まず、第1回路状態について説明する。MOP21から吐出された作動油は第1吐出油路51に流入し、第1スプール弁30は、MOP21からの吐出圧PMが低圧状態となることにより、作動油が第1出力ポート31bから排出されるように切り替えられる。これにより、EOP22から吐出された作動油は、油路54を介して第1吐出油路51へ流入し、MOP2から吐出された作動油と合流する。
第2スプール弁40は、油路55への作動油の排出が停止されてEOP22からの吐出圧PEが低圧状態となることにより、作動油が流通可能な第1状態となる。これによって、第1吐出油路51を通る作動油の一部は、油路63、第2スプール弁40及び第1供給油路61を通ってギヤ機構28に供給される。第1吐出油路51を通る残りの作動油は、第2供給油路62を通り、オイルクーラ27によって冷却された後、モータジェネレータ26に供給される。ギヤ機構28及びモータジェネレータ26に供給された作動油は、油路64を経てオイルパン20へ戻される。
上述のとおり、MOP21の低吐出時(MOP21からの吐出量が零の場合を含む)には、吐出圧PEが低圧状態となるため、EOP22が低吐出状態(EOP22からの吐出量が零の場合を含む)及び高吐出状態のいずれの場合にも第1回路状態となる。MOP21からの吐出量が零の場合には、EOP22から吐出された作動油がモータジェネレータ26及びギヤ機構28へ供給されることとなる。
次に、第2回路状態について説明する。MOP21から吐出された作動油は第1吐出油路51に流入し、第1スプール弁30は、MOP21の吐出圧PMが高圧状態となることにより、作動油が第2出力ポート31cから排出されるように切替えられる。これにより、EOP22から吐出された作動油は油路55へ流入可能となるが、第2回路状態ではEOP22が停止状態にある。
第2スプール弁40は、EOP22が停止状態であって吐出圧PEが低圧状態となることにより、作動油が流通可能な第1状態となる。これによって、第1吐出油路51を通る作動油の一部は、油路63、第2スプール弁40及び第1供給油路61を通ってギヤ機構28に供給される。第1吐出油路51を通る残りの作動油は、第2供給油路62を通り、オイルクーラ27によって冷却された後、モータジェネレータ26に供給される。ギヤ機構28及びモータジェネレータ26に供給された作動油は、油路64を経てオイルパン20へ戻される。
次に、第3回路状態について説明する。MOP21から吐出された作動油は第1吐出油路51に流入し、第1スプール弁30は、吐出圧PMが高圧状態となることにより、作動油が第2出力ポート31cから排出されるように切替えられる。これにより、EOP22から吐出された作動油は油路55へ流入する。
第2スプール弁40は、EOP22が高吐出状態であって吐出圧PEが高圧状態となることにより、出力ポート41bからの作動油の排出が停止される第2状態となる。これによって、MOP21から吐出された作動油は、第1吐出油路51及び第2供給油路62を通り、オイルクーラ27によって冷却された後、モータジェネレータ26に供給される。また、EOP22から吐出された作動油は、油路55及び第1供給油路61を通ってギヤ機構28に供給される。ギヤ機構28及びモータジェネレータ26に供給された作動油は、油路64を経てオイルパン20へ戻される。
上述した油圧回路装置10では、MOP21の高吐出時に、MOP21から吐出された作動油とともに、EOP22から吐出された作動油を上乗せしてギヤ機構28やモータジェネレータ26へ供給することができるので、従来の油圧回路装置よりも作動油の供給量を増加させることができる。
また、MOP21からの吐出量に合わせたEOP22の複雑な駆動制御をなくすことができ、EOP22の駆動制御を簡易的に行うことができる。特に、車速Vとモータジェネレータ26の温度Yとに基づいてEOP22を駆動制御することができるので、EOP21の駆動制御が簡易である。また、モータジェネレータ26の温度に応じて、EOP22からの吐出量を増減させることができるので、モータジェネレータ26の冷却が必要な場合に、油圧回路に供給される作動油量を増加して、冷却効果を高めることができる。
また、MOP21の高吐出時に、EOP22からの吐出圧PEによって、MOP21から吐出された作動油の流路を切替えることで、ギヤ機構28やモータジェネレータ26へ供給される作動油量を細かくコントロールすることができる。
具体的には、EOP22が停止状態となる第2回路状態では、MOP21から吐出された作動油をモータジェネレータ26とギヤ機構28とへ供給することができる。一方、EOP22が高吐出状態となる第3回路状態では、EOP22から吐出された比較的高温の作動油を全てギヤ機構28へ供給し、MOP21から吐出された多量の作動油を冷却して全てモータジェネレータ26に供給することができる。そのため、モータジェネレータ26の温度Tが高い場合に、低温かつ多量の作動油によってこれを冷却することができ、冷却効果が高い。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、油圧回路装置10に、流路を切替える2つのスプール弁30,40を設けているが、第1スプール弁30のみを設ける構成であってもよい。車速やエンジン回転数は車速センサ72やエンジン回転数センサ71を用いて検出した値を利用しているが、モータジェネレータ126や出力軸の回転数等を他の値を用いて直接的または間接的に算出または推定した値を利用してもよい。
10 油圧回路装置
20 オイルパン
21 機械式オイルポンプ
22 電動式オイルポンプ
26 モータジェネレータ
28 ギヤ機構
30 第1スプール弁
40 第2スプール弁
51 第1吐出油路(吐出油路)
54 油路(第1油路)
55 油路(第2油路)
60 供給油路
61 第1供給油路
62 第2供給油路
70 駆動制御機構
71 エンジン回転数センサ
72 車速センサ
74 温度センサ
76 コントロールユニット(制御部)

Claims (4)

  1. 並列に配置された機械式オイルポンプ及び電動式オイルポンプと、
    前記機械式オイルポンプから吐出された作動油が流通する吐出油路の下流側に位置し、作動油をギヤ機構及びモータジェネレータに供給する供給油路とを備えた油圧回路装置において、
    前記機械式オイルポンプで生成された油圧に基づいて、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油の流路を2つの油路の間で切り替え可能な第1スプール弁を備え、
    該第1スプール弁は、
    前記油圧が低い場合に、前記吐出油路を介して、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油を前記供給油路へ導入させる第1油路に切り替えられ、
    前記油圧が高い場合に、前記吐出油路を介さずに、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油を前記供給油路へ導入させる第2油路に切り替えられることを特徴とする前記油圧回路装置。
  2. 前記電動式オイルポンプで生成された前記第2油路の油圧に基づいて前記機械式オイルポンプから吐出された作動油の流路を切替える第2スプール弁を備えたことを特徴とする請求項1に記載の油圧回路装置。
  3. 前記供給油路は、前記ギヤ機構に作動油を供給する第1供給油路と、オイルクーラを介して前記モータジェネレータに作動油を供給する第2供給油路とを有し、
    前記第2スプール弁は、前記第2油路の油圧が所定の値より低い場合に、前記機械式オイルポンプから吐出された作動油を前記第1供給油路及び前記第2供給油路に導入可能な第1状態に切り替えられ、前記第2油路の油圧が前記所定の値より高い場合に、前記電動式オイルポンプから吐出された作動油を前記第1供給油路へ導入して前記機械式オイルポンプから吐出された作動油を前記第2供給油路に導入する第2状態に切り替えられることを特徴とする請求項2に記載の油圧回路装置。
  4. 前記機械式オイルポンプは車両のエンジンの駆動力を車輪に伝達する出力軸と連動して回転するよう構成され、
    車速と、エンジン回転数と、前記モータジェネレータの温度とに基づいて、前記電動式オイルポンプの吐出量を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の油圧回路装置。
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