JP6737638B2 - 鉄道車両の外観検査装置 - Google Patents
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Description
本発明に係る鉄道車両の外観検査装置は、
正常な鉄道車両の画像を蓄積した正常画像記憶手段と、
線路上を移動する鉄道車両を線路と交差する方向に走査して撮影画像を得るラインスキャン型の撮影手段と、
レールの沈み込みによる鉄道車両の上下動に起因する前記撮影画像の上下方向の歪みを矯正する補正、又は鉄道車両のうちサスペンションの作用により相対的に台車と車体部分とが上下動することに起因する前記撮影画像の上下方向の歪みを矯正する補正を行う補正手段と、
前記補正手段により補正された前記撮影画像の中から検査対象領域の画像を抽出する対象領域抽出手段と、
前記検査対象領域の画像と前記正常画像記憶手段に蓄積された画像とを比較して異常を検出する異常検出手段と、
を備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、例えば鉄道車両が車両基地へ入区する際など通常の走行時に鉄道車両を撮影しても、補正手段により、鉄道車両の速度のばらつき、上下動、並びに、環境の明るさに起因したばらつきを排除した撮影画像が得られる。よって、これらによってより精度の高い外観検査を行うことができる。
線路を挟んで前記撮影手段と対向する配置で前記撮影画像の背景となる面を有する背景構造体をさらに備え、
前記対象領域抽出手段は、前記検査対象領域として、少なくとも、鉄道車両の車体下部に取り付けられた部品が配置される領域と、鉄道車両の台車が配置される領域とを、個別に抽出するとよい。
このような構成によれば、車体下部又は台車の周辺など鉄道車両の向う側が写り込む領域において、上記背景構造体により一定の背景が写った撮影画像が得られる。よって、これらの部分を検査対象領域とした場合に、背景の影響を排除して精度の高い外観検査を行える。
外観の異常を示す撮影画像が蓄積される異常画像記憶手段をさらに備え、
前記異常検出手段が正常と判断した撮影画像が前記正常画像記憶手段に蓄積され、前記異常検出手段が異常と判断した撮影画像が前記異常画像記憶手段に蓄積されるように構成されるとよい。
このような構成によれば、検査回数を重ねることで正常画像記憶手段に蓄積される正常画像が増して、比較基準となる画像データを増やすことができる。比較基準が増えることで、適用可能な検査手法のバリエーションを増やすことができる。また、上記の構成によれば、異常と判断された撮影画像が異常画像記憶手段に蓄積される。よって、これらの画像を解析することで、劣化の経年的な進行度を分析したり、車種ごとの異常の傾向を分析したり、様々な異常の分析を行うことができる。そして、これらの分析結果に合わせて効率的なメンテナンス体系を実現できる。
検査対象の鉄道車両の車種情報を取得する情報取得手段をさらに備え、
前記正常画像記憶手段には、同一車種の複数の画像が蓄積され、
前記異常検出手段は、検査対象の鉄道車両の撮影画像と、前記検査対象の鉄道車両と同一の車種の複数の画像とを用いて、前記検査対象領域の画像の比較を行い、前記複数の画像の中で差が小さい方の画像との比較結果に基づいて異常か否かの判断を行うように構成するとよい。
図1は、本発明の実施形態に係る鉄道車両の外観検査装置の全体構成を示すブロック図である。図2は、実施形態の外観検査装置の幾つかの構成要素の配置例を示す図である。
本発明の実施形態の外観検査装置1は、図1および図2に示すように、車両近接検知装置11と、撮影装置12と、背景板14と、画像処理装置15と、検査処理装置20とを備えている。これらのうち、車両近接検知装置11、撮影装置12、背景板14、画像処理装置15は、図2に示すように、例えば車両基地の入区用又は出区用の線路の傍らに配置されている。検査処理装置20は、屋内に配置され、車両近接検知装置11および画像処理装置15と有線または無線により接続されている。外観検査装置1は、鉄道車両の左側および右側を撮影できるように、線路を挟んだ一方と他方とにそれぞれ配置された2組の撮影装置12を備えている。
図3は、検査処理装置により実行される検査処理の手順を示すフローチャートである。図4は、図3のステップS2の歪み補正処理の詳細な手順を示すフローチャートである。
検査処理は、画像処理装置15から検査処理装置20へ鉄道車両の撮影画像が受信されることで開始される。検査処理が開始されると、先ず、検査処理装置20は、画像処理装置15から鉄道車両の撮影画像を入力する(ステップS1)。
歪み補正処理に移行すると、先ず、検査処理装置20は、撮影画像からレールエッジを抽出する(ステップS21)。次いで、検査処理装置20は、レールエッジが直線状になるように、幅1画素の縦長の画素列毎に、これらの画素列をラインスキャン方向にずらす(ステップS22)。これにより、レールが直線状になるように補正され、レールの沈み込みによる鉄道車両の上下動に起因した形状の歪みが修正される。
図5は、検査対象領域の一例を示す説明図である。図5(a)は検査対象の鉄道車両の一例を示す画像図、図5(b)〜(d)は鉄道車両の各部に設定される複数の検査対象領域を示す部分拡大図である。なお、図5(a)には、一両の鉄道車両が示されているが、実際には複数の鉄道車両が連結された編成が検査対象となる。
これらの検査対象領域Eの位置を示す座標情報は、例えば記憶装置24に設けられた座標情報データベース24D(図3を参照)に記憶されている。検査処理装置20は、図3のステップS3において、座標情報データベース24Dから情報を読み出して1つずつ検査対象領域Eを選択する。なお、検査対象領域Eの座標情報は、撮影画像の絶対座標の情報としてもよいし、例えば、鉄道車両に設定された基準点からの相対座標の情報としてもよい。
図6は、検査対象領域の比較処理と判定閾値とを示す説明図である。
正常な鉄道車両の画像同士を多数比較した場合、ステップS5において計算される距離値は、図6に示すような度数分布で表れる。度数は出現頻度と言い換えてもよい。図6では、距離値の最大値が”1”になるように正規化している。従って、ステップS7で用いられる判定用の閾値は、図6に示すように、度数がピークとなる距離値よりも大きく、且つ、正常な画像同士の比較では余り生じない距離値になるように設定される。このような閾値は、検査対象領域ごとに適宜設定され、記憶装置24に設けられた判定閾値データベース24E(図3を参照)に記憶されている。検査処理装置20は、この閾値を用いて、ステップS7の判定処理を行う。
上記のステップS5〜S7の処理を実現する構成が、本発明に係る異常検出手段の一例に相当する。
なお、ステップS8の異常登録処理では、検査処理装置20が、係員へ異常を知らせる通知処理を行ってもよい。通知処理では、鉄道車両の撮影画像上に異常と判断された検査対象領域を識別可能な態様で表示して通知するようにするとよい。
正常画像を登録したら、検査処理装置20は、図4の検査処理を終了する。また、ステップS11で、登録条件を満たしていないと判別したら、そのまま図4の検査処理を終了する。
また、上記実施形態では、画像の補正処理および異常検出を行う検査処理装置が撮影手段から離れて配置される例を示した。しかしながら、検査処理装置は撮影手段と同様に線路の傍らに配置されてもよいし、その場合、検査処理装置(20)に画像処理装置(15)の機能を組み込んで、両者を一体的に構成してもよい。
11 車両近接検知装置(情報取得手段)
13 ラインスキャンカメラ(撮影手段)
14 背景板(背景構造体)
20 検査処理装置(補正手段、対象領域抽出手段、異常検出手段)
21 CPU
22 RAM
23 インタフェース
24 記憶装置
24A 外観検査プログラム
24B 正常画像データベース(正常画像記憶手段)
24C 異常画像データベース(異常画像記憶手段)
E 検査対象領域
Claims (5)
- 正常な鉄道車両の画像を蓄積した正常画像記憶手段と、
線路上を移動する鉄道車両を線路と交差する方向に走査して撮影画像を得るラインスキャン型の撮影手段と、
レールの沈み込みによる鉄道車両の上下動に起因する前記撮影画像の上下方向の歪みを矯正する補正、又は鉄道車両のうちサスペンションの作用により相対的に台車と車体部分とが上下動することに起因する前記撮影画像の上下方向の歪みを矯正する補正を行う補正手段と、
前記補正手段により補正された前記撮影画像の中から検査対象領域の画像を抽出する対象領域抽出手段と、
前記検査対象領域の画像と前記正常画像記憶手段に蓄積された画像とを比較して異常を検出する異常検出手段と、
を備えていることを特徴とする鉄道車両の外観検査装置。 - 前記補正手段は、さらに、撮影時の鉄道車両の移動速度に起因する前記撮影画像の各部の縦横比のばらつきの補正と、撮影時の明るさに起因する前記撮影画像の輝度の補正とを行うことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両の外観検査装置。
- 線路を挟んで前記撮影手段と対向する配置で前記撮影画像の背景となる面を有する背景構造体をさらに備え、
前記対象領域抽出手段は、前記検査対象領域として、少なくとも、鉄道車両の車体下部に取り付けられた部品が配置される領域と、鉄道車両の台車が配置される領域とを、個別に抽出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鉄道車両の外観検査装置。 - 外観の異常を示す撮影画像が蓄積される異常画像記憶手段をさらに備え、
前記異常検出手段が正常と判断した撮影画像が前記正常画像記憶手段に蓄積され、前記異常検出手段が異常と判断した撮影画像が前記異常画像記憶手段に蓄積されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の鉄道車両の外観検査装置。 - 検査対象の鉄道車両の車種情報を取得する情報取得手段をさらに備え、
前記正常画像記憶手段には、同一車種の複数の画像が蓄積され、
前記異常検出手段は、検査対象の鉄道車両の撮影画像と、前記検査対象の鉄道車両と同一の車種の複数の画像とを用いて、前記検査対象領域の画像の比較を行い、前記複数の画像の中で差が小さい方の画像との比較結果に基づいて異常か否かの判断を行うことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の鉄道車両の外観検査装置。
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