JP5088255B2 - 車両運動制御システム - Google Patents

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Description

この発明は、車両運動制御システムに関し、さらに詳しくは、駆動力配分制御装置と制動力制御装置とを協働させる構成において、動荷重に対する駆動力配分制御装置の耐久性を維持できる車両運動制御システムに関する。
近年の車両運動制御システムは、左右の駆動輪への駆動力配分を制御できる駆動力配分制御装置を有する。この駆動力配分制御装置は、制御ディファレンシャルを有し、ディファレンシャルの出力軸速度の左右差をアクティブに設けることにより、左右の駆動輪への駆動力配分を制御する(駆動力配分制御)。かかる構成を採用する従来の車両運動制御システムとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特許第2848126号公報
また、近年の車両運動制御システムは、各車輪に対する制動力を制御する制動力制御装置を有する。この制動力制御装置は、車両全体のモーメントや各車輪のスリップ速度に応じて、各車輪に対する制動力を独立かつアクティブに制御する(制動力制御)。これにより、車両のABS(Antilock Brake System)機能、ブレーキアシスト機能、TRC(Traction Control System)機能、VSC(Vehicle Stability Control)機能などが実現される。
しかしながら、上記の駆動力配分制御と制動力制御とが並行して行われると、左右の駆動輪の車輪速度差が駆動力配分制御装置(制御ディファレンシャル)の設計範囲外となる場合がある。すると、左右の駆動輪へのトルク移動が設計通り行われず、目標となる車両運動(ヨーレート、横加速度など)が達成されないおそれがある。また、左右の駆動輪の回転数比が設計範囲外になることにより、駆動力配分制御装置の耐久性が悪化する(寿命が短くなる)おそれがある。
このような課題において、従来の車両運動制御システムでは、駆動力配分制御装置の耐久性が静荷重に対しては維持されるが、動荷重に対しては維持できない。例えば、車両が急激なスピンに陥るおそれがあるときには、旋回方向外側の車輪に強い制動力が付与される。すると、この制動力(過渡的な外力)により左右の駆動輪の車輪速度差が駆動力配分制御装置の設計範囲外となり、駆動力配分制御装置の耐久性が悪化するおそれがある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてされたものであって、駆動力配分制御装置と制動力制御装置とを協働させる構成において、動荷重に対する駆動力配分制御装置の耐久性を維持できる車両運動制御システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる車両運動制御システムは、左右輪に駆動力を付与すると共に左右の駆動輪への駆動力配分を制御できる駆動力配分制御装置と、各駆動輪の制動力を独立して制御できる制動力制御装置とを備えると共に、前記駆動力配分制御装置と前記制動力制御装置とが協働して車両運動制御を行う車両運動制御システムであって、車両がカウンターステア状態にあるときに、前記駆動力配分制御装置が駆動力配分制御を停止すると共に前記制動力制御装置が制動力制御を行うことを特徴とする。
この車両運動制御システムでは、左右の駆動輪の車輪速度差が駆動力配分制御装置の設計範囲外になることが事前に予測されて、駆動力配分制御が停止される。したがって、左右の駆動輪にて大きく異なる駆動力指令値が出されたときに制御ディファレンシャルの使用が素早く防止される。これにより、制御ディファレンシャルの耐久性への影響が低減される利点がある。また、制動力制御が行われるので、車両の挙動安定性が確保される利点がある。
また、この発明にかかる車両運動制御システムは、車両の操舵角と横加速度の換算値との比が所定の閾値と比較されることにより、車両のカウンターステア状態が判定される。
この発明にかかる車両運動制御システムでは、左右の車輪速度差が設計範囲外になることが適正に予測される利点がある。
この発明にかかる車両運動制御システムでは、左右の駆動輪の車輪速度差が駆動力配分制御装置の設計範囲外になることが事前に予測されて、駆動力配分制御が停止される。したがって、左右の駆動輪にて大きく異なる駆動力指令値が出されたときに制御ディファレンシャルの使用が素早く防止される。これにより、制御ディファレンシャルの耐久性への影響が低減される利点がある。また、制動力制御が行われるので、車両の挙動安定性が確保される利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる車両運動制御システムを示す構成図である。図2は、図1に記載した車両運動制御システムの作用を示すフローチャートである。
[車両運動制御システム]
この車両運動制御システム1は、車両10の運動あるいは挙動の制御(以下、車両運動制御という。)を行うことにより、車両10のスピンやドリフトアウト、車輪のスリップなどを防止する。この車両運動制御システム1は、駆動力配分制御装置2と、制動力制御装置3と、制御系4とを備える(図1参照)。なお、この実施例では、車両10がFR(Front engine Rear drive)形式を採用しており、車両10の左側後輪11RLおよび右側後輪11RRが車両10の駆動輪であり、左側前輪11FLおよび右側前輪11FRが車両10の操舵輪となっている。
駆動力配分制御装置2は、駆動力を左右の駆動輪11RR、11RLに対して配分する装置であり、例えば、制御ディファレンシャル21により構成される。この駆動力配分制御装置2では、エンジン12が駆動力を発生すると、この駆動力が変速機(減速機)13、プロペラシャフト14およびビスカスカップリング15を介して制御ディファレンシャル21に伝達される。そして、この駆動力が制御ディファレンシャル21にて左右のドライブシャフト22RR、22RLに配分されて駆動輪11RR、11RLに伝達される。このとき、各駆動輪11RR、11RLに対する駆動力の配分比(トルク差)が制御される(駆動力配分制御)。なお、この実施例では、駆動力配分制御装置2が車両10の後輪11RR、11RLにのみ配置されている。しかし、これに限らず、転動輪11FR、11FLの左右が軸で結合される構成では、該転動輪11FR、11FLに駆動力配分制御装置2が設置されても良い。
制動力制御装置3は、各車輪11FR〜11RLに対する制動力を制御する装置であり、油圧回路31と、ホイールシリンダ32FR〜32RLと、ブレーキペダル33と、マスタシリンダ34とを有する。油圧回路31は、リザーバ、オイルポンプ、種々のバルブ等により構成される(図示省略)。この制動力制御装置3は、以下のように、車輪11FR〜11RLに制動力を付与する。すなわち、(1)通常運転時には、運転者によりブレーキペダル33が踏み込まれると、その踏み込み量がマスタシリンダ34を介して油圧回路31に伝達される。そして、油圧回路31が各ホイールシリンダ32FR〜32RLの油圧を調整することにより、各ホイールシリンダ32FR〜32RLが駆動されて車輪11FR〜11RLに制動力(制動圧)を付与する。一方、(2)車両運動制御時には、車両の運動状態に基づいて各車輪11FR〜11RLに対する目標制動力が算出され、この目標制動力に基づき油圧回路31が駆動されて、各ホイールシリンダ32FR〜32RLの制動力が制御される(制動力制御)。この車両運動制御により、車両10のABS(Antilock Brake System)機能、ブレーキアシスト機能、TRC(Traction Control System)機能、VSC(Vehicle Stability Control)機能などが実現される。
制御系4は、ECU(Electronic Control Unit)41と、各車輪11FR〜11RLの車輪速度を検出する車輪速度センサ42FR〜42RLと、操舵角を検出する操舵角センサ43と、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ44と、前後加速度を検出する前後加速度センサ45と、横加速度を検出する横加速度センサ46と、車速を検出する車速センサ47と、アクセル開度センサ48と、ブレーキ踏力センサ49とを有する。この制御系4では、ECU41が各センサ42〜49の検出結果に基づいてエンジン12、駆動力配分制御装置2および制動力制御装置3を駆動する。これにより、エンジン12による総駆動力制御、駆動力配分制御装置2による駆動力配分制御および制動力制御装置3による制動力制御が行われて、車両運動制御が行われる。
[車両運動制御]
一般に、駆動力配分制御と制動力制御とが併用される構成では、制御ディファレンシャル21に瞬間的な動荷重が負荷されたときに制御ディファレンシャル21の耐久性(寿命)が悪化するおそれがある。例えば、スピンやドリフトアウトのような急激な車両挙動が生じると、かかる車両挙動を抑制するために制動力制御が行われる。すると、過渡的なトルク入力が制御ディファレンシャル21に負荷されて、制御ディファレンシャル21の耐久性が悪化する。
そこで、この車両運動制御システム1では、次のように車両運動制御が行なわれる(図2参照)。まず、各車輪11FR〜11RLの目標制駆動力が算出される(ST1)。この各車輪11FR〜11RLの目標制駆動力は、車両10の操舵角、アクセル開度、ブレーキ踏力などに基づいて算出される。次に、左右の駆動輪11RR、11RLの車輪速度VwRR、VwRLの差|VwRR−VwRL|が算出される(ST2)。次に、この車輪速度差|VwRR−VwRL|が駆動力配分制御装置2の設計範囲外にあるか否かが判定される(ST3)。例えば、車輪速度差|VwRR−VwRL|の設計範囲(制限)がt[%]以内の場合には、以下の数式(1)の成否が判定される。

|VwRR−VwRL|≦Min(VwRR,VwRL)×t×0.01 …(1)

数式(1)が成立する場合には、車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲内にあると判定され、数式(1)が成立しない場合には、車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲外にあると判定される。
次に、車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲内にある場合には、車両10がオーバーステア状態にあるか否かが判定される(ST4)。この判定ステップでは、車両の目標ヨーレートγ*と実ヨーレートγとが比較される。実ヨーレートγは、ヨーレートセンサ44の出力値である。具体的には、車両の左旋回を正(+)、ヒステリシスをkとして、左旋回時には、次の数式(2)の成否が判定され、右旋回時には、次の数式(3)の成否が判定される。

左旋回時:γ*+k<γ …(2)
右旋回時:γ<γ*−k …(3)

そして、数式(2)あるいは数式(3)が成立するときに、車両10がオーバーステア状態にある(強いオーバーステア抑制指令が出される)と判定される。
なお、目標ヨーレートγ*は、例えば、以下の数式(4)により算出される。ただし、nはステアリング・ギア比、Lはホイール・ベース、Khはスタビリティ・ファクタ、Vは車体速度、δは操舵角である。

数式(4)
Figure 0005088255
次に、上記の判定ステップST4において、車両10がオーバーステア状態にないと判定された場合には、左右の車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲外になることが予測されるか否かが判定される(ST5)。この判定ステップST5では、まず、横加速度センサ46の出力値(横加速度Gy)がステア角度δ_gy(Str_gy)に換算される。このとき、次の換算式(5)が用いられる。ただし、nはステアリング・ギア比、Lはホイール・ベース、Khはスタビリティ・ファクタ、Vは車体速度である。

δ_gy={n・L(1+Kh・V)^2/V^2}・Gy (5)
次に、このステア角度δ_gyと操舵角δとが次の数式(6)を用いて比較される。なお、定数kは、例えば、k=0.5に設定される。

δ/δ_gy < k (6)

そして、数式(6)が成立するときに、ドライバーによりカウンターステアがあてられていると判断される。すなわち、車両10の左旋回方向を正としてステア角度δ_gyおよび操舵角δが定義されるときに、車両10の左旋回時にて操舵角δと横加速度Gyの換算値(ステア角度δ_gy)との比δ/δ_gyが所定の閾値kよりも小さいときは、ドライバーによりカウンターステアがあてられていると判断される。そして、この場合に、左右の車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲外になることが予測される。
次に、上記の判定ステップST5にて、左右の車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲外になることが予測されると判定された場合には、各車輪11FR〜11RLの目標制駆動力に基づいて、エンジン12による総駆動力制御、駆動力配分制御装置2による駆動力配分制御および制動力制御装置3による制動力制御が行われる(ST6)。これらの制御は、例えば、以下のように行われる。
(1)エンジン12の総駆動力目標が最低駆動力d以上、且つ、左右の駆動輪11RR、11RLの目標左右差(右側後輪11RRの駆動力FxRRと左側後輪11RLの駆動力FxRLとの差)が駆動力配分制御装置2の許容設計値c以内(|FxRR−FxRL|≦c)にある場合には、目標制駆動力が以下のように配分される。
総駆動力制御 :FxRR+FxRL
駆動力配分制御:右側後輪FxRRかつ左側後輪FxRL
制動力制御 :右側後輪0かつ左側後輪0
(2)エンジン12の総駆動力目標が最低駆動力d以上、且つ、左右の駆動輪11RR、11RLの目標左右差が許容設計値cより大きい(|FxRR−FxRL|>c)場合には、目標制駆動力が以下のように配分される。
総駆動力制御 :FxRR+FxRL+|FxRR−FxRL|−c
駆動力配分制御:c
制動力制御 :FxRR>FxRLの場合、
右側後輪0かつ左側後輪−(FxRR−FxRL−c)
FxRR<FxRLの場合、
右側後輪−(FxRL−FxRR−c)かつ左側後輪0
(3)エンジン12の総駆動力目標が最低駆動力d未満の場合には、目標制駆動力が以下のように配分される。
総駆動力制御 :0
駆動力配分制御:0
制動力制御 :右側後輪Min(0,FxRR)かつ左側後輪Min(0,FxRL)
一方、判定ステップST3にて、左右の駆動輪11RR、11RLの車輪速度差|VwRR−VwRL|が駆動力配分制御装置2の設計範囲外にあると判定された場合には、過渡的なトルク入力から制御ディファレンシャル21を保護する必要がある。そこで、駆動力配分制御装置2による駆動力配分制御が停止されてエンジン12による総駆動力制御および制動力制御装置3による制動力制御のみが行われる(ST7)。
また、一般に、車両10がオーバーステア状態にあるときには、車両10の運動を安定化させるために制動力制御装置による制動力制御が行われる。例えば、車両が急激なスピンに陥るおそれがあるときには、旋回方向外側の車輪に大きな制動力(修正モーメント)が付与される。すると、この制動力(過渡的な外力)によって、左右の駆動輪11RR、11RLの車輪速度差|VwRR−VwRL|が大きくなり易い。したがって、車両10がオーバーステア状態にあるときには、左右の駆動輪11RR、11RLの車輪速度差|VwRR−VwRL|が駆動力配分制御装置2の設計範囲外になると予測できる。
そこで、判定ステップST4にて、車両10がオーバーステア状態にあると判定された場合にも、制御ディファレンシャル21を保護するために、駆動力配分制御装置2による駆動力配分制御が停止されてエンジン12による総駆動力制御および制動力制御装置3による制動力制御のみが行われる(ST7)。
また、一般に、ドライバーは、車両のオーバーステア状態を検知してカウンターステアをあてる。しかしながら、操作を習熟したドライバーは、ステアリング操作、アクセル操作あるいは車両のヨーレート追従に基づいて車両がオーバーステア状態に陥ることを予め予測して、カウンターステアをあてることが多い。また、サーキット走行時などでは、車両の向きを変更するために、アクセル操作やステアリング操作により意図的に車両のオーバーステア状態を生じさせることがある。このとき、ドライバーは、車両の向きを調整するためにカウンターステアをあてる。しかしながら、これらの場合には、強いスピン挙動を誘発する場合が多い。すなわち、ドライバーのカウンターステアのタイミングが遅い場合やカウンターステアの量が少ない場合などカウンターステアが不適切な場合には、急激なスピン挙動が車両に発生する。すると、VSCなどの制動力制御が行われて、片側の車輪に強い制動力が付与される。したがって、ドライバーによりカウンターステアがあてられている状況下では、左右輪の車輪速度差が制御ディファレンシャルの設計範囲外になると予測できる。
そこで、判定ステップ5にて、ドライバーのカウンターステアにより車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲外になることが予測される場合にも、駆動力配分制御装置2による駆動力配分制御が停止されてエンジン12による総駆動力制御および制動力制御装置3による制動力制御のみが行われる(ST7)。
なお、この実施例では、上記の総駆動力制御および制動力制御(ST7)が以下のように行われる。まず、(1)エンジン12の総駆動力目標が最低駆動力d以上の場合には、目標制駆動力が以下のように配分される。
総駆動力制御 :FxRR+FxRL+|FxRR−FxRL|
制動力制御 :FxRR>FxRLの場合、
右側後輪0かつ左側後輪−(FxRR−FxRL)
FxRR<FxRLの場合、
右側後輪−(FxRL−FxRR)かつ左側後輪0
(2)エンジン12の総駆動力目標が最低駆動力d未満の場合には、目標制駆動力が以下のように配分される。
総駆動力制御 :0
制動力制御 :右側後輪Min(0,FxRR)かつ左側後輪Min(0,FxRL)
[効果]
以上説明したように、この車両運動制御システム1では、車両10がカウンターステア状態にある(ドライバーによりカウンターステアがあてられている)ときに、駆動力配分制御装置2が駆動力配分制御を停止すると共に、制動力制御装置3が制動力制御を行う(ST5およびST7)(図2参照)。かかる構成では、左右の駆動輪11RR、11RLの車輪速度差|VwRR−VwRL|が駆動力配分制御装置2の設計範囲外になることが事前に予測されて、駆動力配分制御が停止される。したがって、左右の駆動輪11RR、11RLにて大きく異なる駆動力指令値が出されたときに制御ディファレンシャル21の使用が素早く防止される。これにより、制御ディファレンシャル21の耐久性への影響が低減される利点がある。また、制動力制御が行われるので、車両10の挙動安定性が確保される利点がある。特に、上記の構成は、操作に習熟したドライバー(車両がオーバーステア状態に陥ることを予め予測してカウンターステアをあて得るドライバー)に対して、駆動力配分制御を停止するための前出し時間を稼げる点で非常に有用である。例えば、車両のオーバーステア状態を検知してから駆動力配分制御が停止される構成では、駆動力配分制御を停止するための前出し時間を十分に稼ぐことができない。
また、この発明にかかる車両運動制御システム1では、車両10の左旋回時にて操舵角δと横加速度Gyの換算値(ステア角度δ_gy)との比δ/δ_gyが所定の閾値kと比較されることにより、車両10のカウンターステア状態が判定される(ST5)。これにより、左右の車輪速度差|VwRR−VwRL|が設計範囲外になることが適正に予測される利点がある。
以上のように、この発明にかかる車両運動制御システムは、駆動力配分制御装置と制動力制御装置とを協働させる構成において、動荷重に対する駆動力配分制御装置の耐久性を維持できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる車両運動制御システムを示す構成図である。 図1に記載した車両運動制御システムの作用を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両運動制御システム
2 駆動力配分制御装置
21 制御ディファレンシャル
22RR、22RL ドライブシャフト
3 制動力制御装置
31 油圧回路
32FR〜32RR ホイールシリンダ
33 ブレーキペダル
34 マスタシリンダ
4 制御系
10 車両
11FR〜11RL 車輪
12 エンジン
14 プロペラシャフト
15 ビスカスカップリング
42FR〜42RL 車輪速度センサ
43 操舵角センサ
44 ヨーレートセンサ
45 前後加速度センサ
46 横加速度センサ
47 車速センサ
48 アクセル開度センサ
49 ブレーキ踏力センサ

Claims (2)

  1. 左右輪に駆動力を付与すると共に左右の駆動輪への駆動力配分を制御できる駆動力配分制御装置と、各駆動輪の制動力を独立して制御できる制動力制御装置とを備えると共に、前記駆動力配分制御装置と前記制動力制御装置とが協働して車両運動制御を行う車両運動制御システムであって、
    車両がカウンターステア状態にあるときに、前記駆動力配分制御装置が駆動力配分制御を停止すると共に前記制動力制御装置が制動力制御を行うことを特徴とする車両運動制御システム。
  2. 車両の操舵角と横加速度の換算値との比が所定の閾値と比較されることにより、車両のカウンターステア状態が判定される請求項1に記載の車両運動制御システム。
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