JP4104836B2 - 半導体メモリ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、MISFETのチャネルボディを記憶ノードとしてダイナミックにデータ記憶を行う半導体メモリ装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のDRAMは、MISFETとキャパシタによりメモリセルが構成されている。DRAMの微細化は、トレンチキャパシタ構造やスタックトキャパシタ構造の採用により大きく進んでいる。現在、単位メモリセルの大きさ(セルサイズ)は、最小加工寸法をFとして、2F×4F=8F2の面積まで縮小されている。つまり、最小加工寸法Fが世代と共に小さくなり、セルサイズを一般にαF2としたとき、係数αも世代と共に小さくなり、F=0.18μmの現在、α=8が実現されている。
【0003】
今後も従来と変わらないセルサイズ或いはチップサイズのトレンドを確保するためには、F<0.18μmでは、α<8、更にF<0.13μmでは、α<6を満たすことが要求され、微細加工と共に如何にセルサイズを小さい面積に形成するかが大きな課題になる。そのため、1トランジスタ/1キャパシタのメモリセルを6F2や4F2の大きさにする提案も種々なされている。しかし、トランジスタを縦型にしなければならないといった技術的困難や、隣接メモリセル間の電気的干渉が大きくなるといった問題、更に加工や膜生成等の製造技術上の困難があり、実用化は容易ではない。
【0004】
これに対して、キャパシタを用いず、一つのMISFETのチャネルボディを記憶ノードとして、1ビットのメモリセルを構成する半導体メモリは、古くは、1979年に提案されている(P.K.Chatterjee, et.al.,"Circuit Optimization of the taper isolated dynamic gain RAM cell for VLSI memories," ISSCC Tech. Dig. pp.22-23, Feb. 1979)。そのMISFET構造は、p型基板上にn型埋め込み層によって基板とは分離されたp型チャネルボディを持つ。記憶動作の原理は、ゲート電極からの容量カップリングによりn型埋め込み層のホールに対するバリア高さを制御して、基板からチャネルボディへのホールの注入と放出を制御するものである。
【0005】
即ち、データ書き込み時は、ゲートからの容量カップリングによりn型埋め込み層の電位を下げて、基板からチャネルボディへのホール注入を行う。従ってチャネルボディのホール蓄積状態とホール放出状態とを2値データとして記憶することになる。データ保持状態では、ゲートからの容量カップリングによりn型埋め込み層の電位を上げて、チャネルボディのホールが放出されないようにする。
【0006】
この方式では、ゲートからのn型埋め込み層の電位制御を行うために、n型埋め込み層は空乏化してはならず、多数キャリアである電子の存在が不可欠である。従って、n型のドレイン、ソース拡散層の間はこのn型埋め込み層により短絡された形になる。チャネル長が数μmオーダーと大きい場合には、チャネルのオンオフによる抵抗変化に比べて、n型埋め込み層による短絡抵抗の影響を相対的に小さいものとすることが可能であるとしても、現在のようなサブμmのチャネル長を持つMISFETに適用した場合には、n型埋め込み層によるソース、ドレイン間短絡抵抗が無視できず、動作不能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一つのMISFETにより1ビットのメモリセルを構成する方式は、その他にも種々提案されているが、トランジスタ構造が複雑であったり、制御が複雑である等の難点があった。
【0008】
この発明は、単純なトランジスタ構造のメモリセルにより、ダイナミック記憶を可能とした半導体メモリ装置とその製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体メモリ装置は、1ビットのメモリセルが、フローティングのチャネルボディを持つ一つのMISFETにより構成され、前記MISFETはチャネルボディを第1の電位に設定した第1データ状態と第2の電位に設定した第2データ状態とをダイナミックに記憶するものであって、前記MISFETは、チャネルボディとなる第1導電型の第1の半導体層と、この第1の半導体層の底面に接してビルトインポテンシャルにより空乏化する第2導電型の第2の半導体層と、この第2の半導体層の底面に接する第1導電型の第3の半導体層と、前記第1の半導体層の上面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記第1の半導体層の上面から第2の半導体層に達する深さに形成されたソース及びドレイン拡散層と、前記ゲート電極直下の半導体層内に絶縁膜で囲まれた状態で埋め込まれ、上端が前記絶縁膜を介して前記第1の半導体層に対向する補助ゲート電極とを有することを特徴とする。
【0010】
この発明において具体的には、第1データ状態は、MISトランジスタを5極管動作させることによりドレイン接合近傍でインパクトイオン化を起こすことにより書き込まれ、第2データ状態は、第1のゲートからの容量結合により所定電位が与えられた半導体層とドレインとの間に順方向バイアスを与えることにより書き込まれる。従ってMISFETのソースは、接地電位等の固定電位のまま、データの書き込み、読み出しが行われる。
或いはまた、第1データ状態の書き込み法として、ゲートにより誘起されるドレインリーク(GIDL:Gate−Induced Drain Leakage)電流を利用することもできる。
【0011】
この発明によると、一つのメモリセルは、単純なMISFETにより形成される。MISFETは、ゲート電極下にpnp(又はnpn)構造を有し、その中間層がビルトインポテンシャルにより空乏化することでフローティングになるチャネルボディを持つ。またMISFETは、そのチャネルボディの電位状態によりデータ記憶を行うが、データ書き込みには基板からのキャリア注入によらず、ソースを固定電位として、ドレイン接合の逆バイアス及び順バイアスを利用することができる。従ってドレインに接続されたビット線とゲートに接続されたワード線の制御のみによって、読み出し,書き換え及びリフレッシュの制御が可能である。基板からチャネルボディへのキャリア注入、放出を利用する従来方式と異なり、任意ビット単位でのデータ書き換えも可能である。
【0012】
この発明において好ましくは、補助ゲート電極が、ソース及びドレイン拡散層の間に、第1の半導体層と第2の半導体層のpn接合が両側に残るように埋め込まれるのとする。補助ゲート電極の下端は、第2の半導体層内に位置してもよいし、第3の半導体層に達する深さとしてもよい。
【0014】
この発明はまた、上述した半導体メモリ装置の製造方法であって、第1導電型の半導体基板にトレンチを形成する工程と、前記トレンチの内壁に絶縁膜を形成した後、前記トレンチ内に途中の深さまで補助ゲート電極を埋め込む工程と、前記補助ゲート電極の上面に第1のゲート絶縁膜を形成した後、トレンチの側壁を露出させた状態で水素ガス中での熱処理を行って、前記トレンチの上部を前記半導体基板材料の流動により覆う工程と、前記半導体基板の表面部に不純物を導入して、チャネルボディとなる第1導電型の第1の半導体層を形成する工程と、前記半導体基板の前記第1の半導体層の直下に不純物のイオン注入を行って、ビルトインポテンシャルにより空乏化する第2導電型の第の半導体層を形成する工程と、前記トレンチを覆う第1の半導体層の表面に第2のゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記半導体基板に不純物のイオン注入を行って、前記第2の半導体層に達する深さで第2導電型のソース及びドレイン拡散層を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1は、基本的な実施の形態によるDRAMセルの構造を示している。メモリセルMCは、nチャネルMISFETにより構成されている。p型シリコン基板10の上にn型層11とp型層12が積層された構造を有し、p型層12をチャネルボディとしてこの上にゲート絶縁膜13を介してゲート電極14が形成されている。ゲート電極14に自己整合されてn型ドレイン、ソース拡散層15,16が形成されている。
【0016】
p型層12、n型層11及びp型基板10により構成されるpnp構造は、n型層11がビルトインポテンシャルにより完全空乏化するように、不純物濃度と厚みが調整される。具体的にこの構造をイオン注入のみで形成するためには、p型シリコン基板10は比較的低濃度のものとし、その表面部にボロン等のp型不純物をイオン注入して、チャネルボディとして必要なしきい値を得るに適当な濃度のp型層12を形成する。更にこのp型層12の直下に砒素等のn型不純物をイオン注入して、n型層11を形成する。これらのイオン注入工程の前後は問わない。
【0017】
そして、p型層12とn型層11の不純物濃度及びn型層11の厚みを最適設定することにより、n型層11がビルトインポテンシャルにより完全空乏化するようにする。ドレイン、ソース拡散層15,16は、表面からn型層11に達する深さに形成する。このとき、ソース、ドレイン拡散層15,16の下にあるn型層11の部分は、基板10との間でのみpn接合を形成することになるが、この部分も基板10との間のビルトインポテンシャルで空乏化させることが好ましい。チャネル幅方向(即ちも図の紙面に直交する方向)については、素子分離絶縁膜で隣接セルとの分離を行ったとすると、p型層12は、空乏化したn型層12と、ドレイン、ソース拡散層15,16及び素子分離絶縁膜により、他から電気的に分離されたフローティング状態になる。
【0018】
このメモリセルMCをマトリクス配列する場合、ゲート電極14はワード線WLに接続され、ソース拡散層16は固定電位線SL(接地電位線)に接続され、ドレイン拡散層15はビット線BLに接続される。この様に構成されるセルアレイの単位セルの等価回路は図2のようになる。
【0019】
このnチャネル型MISFETからなるDRAMセルの動作原理は、フローティングのチャネルボディ(他から分離されたp型層12)の電位制御を利用する。即ち、MISFETを5極管領域で動作させることにより、ドレイン拡散層15から大きな電流を流し、ドレイン接合近傍でインパクトイオン化を起こすと、チャネルボディが多数キャリアであるホールを保持した第1の電位状態に設定することができる。この状態を例えばデータ“1”とする。ドレイン拡散層15とp型層12の間のpn接合を順方向バイアスして、p型層12のホールを放出させることにより、p型層12をより低電位にした第2の電位状態をデータ“0”とする。この間、ソース拡散層16は、固定電位例えば接地電位に保持される。
【0020】
データ“0”,“1”は、チャネルボディの電位の差として、従ってMISFETのしきい値電圧の差として記憶される。即ち、ホール蓄積によりボディの電位が高いデータ“1”状態のしきい値電圧Vth1は、データ“0”状態のしきい値電圧Vth0より低い。ボディに多数キャリアであるホールを蓄積した“1”データ状態を保持するために、ワード線には負のバイアス電圧を印加する。このデータ保持状態は、逆データの書き込み動作(消去)を行わない限り、読み出し動作を行っても変わらない。即ち、キャパシタの電荷蓄積を利用する1トランジスタ/1キャパシタのDRAMと異なり、非破壊読み出しが可能である。
【0021】
データ読み出しの方式には、いくつか考えられる。ワード線電位VWLとチャネルボディ電位VBの関係は、データ“0”,“1”との関係で図3のようになる。従って例えば、データ読み出しの第1の方法は、ワード線WLにデータ“0”,“1”のしきい値電圧Vth0,Vth1の中間になる読み出し電位を与えて、“0”データのメモリセルでは電流が流れず、“1”データのメモリセルでは電流が流れることを利用する。具体的には例えば、ビット線BLを所定の電位VBLにプリチャージして、その後ワード線WLを駆動する。これにより、“0”データの場合、ビット線プリチャージ電位VBLの変化がなく、“1”データの場合はプリチャージ電位VBLが低下する。
【0022】
第2の読み出し方式は、ワード線WLを立ち上げてから、ビット線BLに電流を供給して、“0”,“1”の導通度に応じてビット線電位の上昇速度が異なることを利用する。簡単には、ビット線BLを0Vにプリチャージし、ワード線WLを立ち上げて、ビット線電流を供給する。このとき、ビット線の電位上昇の差をダミーセルを利用して検出することにより、データ判別が可能となる。
【0023】
この発明において、選択的に“0”データを書き込むためには、即ちメモリセルアレイのなかで選択されたワード線WLとビット線BLの電位により選択されたメモリセルのボディのみからホールを放出させるには、ワード線WLとボディの間の容量結合が本質的になる。データ“1”でボディにホールが蓄積された状態は、ワード線を十分負方向にバイアスして、メモリセルのゲート・基板間容量が、ゲート酸化膜容量となる状態(即ち表面に空乏層が形成されていない状態)で保持することが必要である。
【0024】
以上のように、この実施の形態によると。単純な構造のMISFETによりDRAMセルが構成される。埋め込みn型層11は、従来技術で説明した方式のように基板からのキャリア注入のために電位制御するという必要がなく、ビルトインポテンシャルで空乏化された状態とする。従って、短チャネルのMISFETであっても、n型層11によるソース、ドレインの短絡抵抗は問題にならず、微細化が可能である。
また、ドレイン、ソース拡散層15,16の直下のn型層11部分も空乏化させれば、ドレイン、ソース拡散層15,16の接合容量が小さいものとなり、SOI基板を用いた場合と同様に、特性改善が図られる。
【0025】
[実施の形態2]
図4は、より具体的な実施の形態のセルアレイについて、ビット線方向に並ぶ2ビット分の断面構造を示している。但し、図1と対応する部分には図1と同一符号を付してある。p型シリコン基板10は、素子分離絶縁膜21により例えば、2ビット分(二つのMISFET)の範囲が島状の素子形成領域として区画される。n型層11は、実施の形態1で説明したと同様に、基板10にイオン注入により形成され、この上にチャネルボディとなるp型層12が形成される。n型層11を空乏化させる条件とすることも、実施の形態1と同様である。
【0026】
ゲート電極14は、シリコン窒化膜22により上面及び側面が覆われた状態で、紙面に直交する方向に連続的にパターニングされて、ワード線となる。ドレイン拡散層15及びソース拡散層16は、n型層11に達する深さの高濃度(n+)拡散層15a,16aと、これより低濃度で浅い(n型層11に達しない)拡張領域15b,16bを持つ。具体的に拡張領域15b,16bは、ゲート電極14の側面にシリコン窒化膜を形成する前にイオン注入を行うことで形成され、高濃度拡散層15a,16aはゲート電極14の側面にシリコン窒化膜を形成した後にイオン注入を行うことで形成される。
【0027】
この例では、ソース拡散層16は二つのMISFETで共有されている。ソース拡散層16は例えば、図の紙面に直交する方向に連続的に形成して、固定電位線としてもよいし、或いは上部に別途固定電位線を配設して、これに接続してもよい。素子形成された基板上は層間絶縁膜23で覆われ、この上にビット線24が配設される。ビット線24は、層間絶縁膜23に開けられたコンタクト孔を介してドレイン拡散層15に接続される。
【0028】
[実施の形態3]
ここまで説明したDRAMセルは、その動作原理上、データ“0”,“1”のしきい値電圧差をどれだけ大きくできるかが重要なポイントとなる。上記した動作原理から明らかなように、ゲートからの容量結合によりボディ電位を制御することでデータの書き込み及び保持特性が決まるが、ボディ電位に対してしきい値電圧はほぼ平方根で効いてくるため、“0”,“1”データの大きなしきい値電圧差を実現することは容易ではない。しかも、上述した書き込み動作では、“0”書き込みのメモリセルは3極管動作し、チャネルが形成されるとゲート電極とボディは容量結合しなくなり、ボディ電位の制御ができなくなる。
【0029】
そこでこの発明において、好ましくは、チャネル形成に利用される主ゲート電極とは別に、MISFETのチャネルボディに容量結合してボディ電位を制御するための補助ゲート電極を設ける。図5及び図6は、その様な実施の形態のセル構造を図4に対応させて示している。
【0030】
図示のようにゲート電極14の直下のp型層12内に、補助ゲート電極31が埋め込まれている。補助ゲート電極31の周囲は絶縁膜32で囲まれている。補助ゲート電極31の幅(ビット線方向の幅)は、主ゲート電極14のそれより小さく、その両側にp型層12とn型層11のpn接合が残る状態とする。これにより、n型層11は、p型層12との間のビルトインポテンシャルにより空乏化する。
【0031】
補助ゲート電極31の上端は、絶縁膜32を介してp型層12に対向し、p型層12に対して容量カップリングにより電位制御できれるようになっている。補助ゲート電極31がp型層12に対向する部分の絶縁膜32(ゲート絶縁膜)は、主ゲート電極14側のゲート絶縁膜13と同じ膜厚でもよいが、p型層12の補助ゲート電極31側の絶縁膜32は、p型層12に対する容量結合の大きさを最適化するように膜厚が決定される。従って例えば、主ゲート電極14側のゲート絶縁膜13よりも厚くされる。
【0032】
図5の場合、補助ゲート電極31の底面は、p型基板10に達する深さとしており、図6の場合は、補助ゲート電極31の底面がn型層11内に位置するようにしている。図5の構造にすると、n型埋め込み層11によるp型層12の分離特性を劣化させることなく、補助ゲート電極31を動作させることが可能になる。また図6の構造にすると、n型埋め込み層11が補助ゲート電極31で分断されるため、ドレイン・ソース分離特性が向上する。
【0033】
補助ゲート電極31は例えば、主ゲート電極14によるワード線と並行する補助ワード線として連続的に形成することができる。補助ゲート電極31は例えば、ゲート電極14と同期して駆動する。これにより、確実な書き込みを可能とし、且つ“0”,“1”データのしきい値電圧差を大きくすることができる。或いはまた、補助ゲート電極31を例えばソース電位より低い固定電位として、チャネルボディの補助ゲート電極31側を多数キャリア蓄積状態に保つことにより、同様に“0”,“1”データしきい値電圧差を大きくすることができる。
【0034】
より具体的に説明すれば、ワード線WLを負電位にして“1”データを保持するときに、対をなす補助ワード線にも負電位を与えることにより、“1”データの保持状態を良好に保つことができる。ワード線WLの電位を上昇させてデータ書き込みを行う場合には、補助ワード線も上昇させることにより、容量結合によってチャネルボディ電位を上昇させることができ、確実なデータ書き込みを可能とする。“0”データ書き込みの場合には、ワード線WL側にチャネルが形成されても、補助ワード線によりチャネルボディ電位を高くすることができるから、確実な“0”データ書き込みができる。以上により、しきい値電圧差の大きい“0”,“1”データ記憶が可能になる。
【0035】
また、非選択のワード線WLには負電位を与えてデータ保持を行うが、このとき対をなす補助ワード線も負電位とすることによって、チャネルボディ電位を低く制御しているから、同じビット線に沿う他のメモリセルで“0”データ書き込みを行う場合に、“1”データを保持する非選択セルでのデータ破壊も確実に防止される。
【0036】
[実施の形態4]
次に、図5のセル構造を例にとって、図7A〜図7Fを用いてその具体的な製造工程を説明する。図7Aに示すように、p型シリコン基板10にシリコン酸化膜パッド等のマスク(図示せず)を形成し、RIEにより、p型シリコン基板10をエッチングして、補助ゲート埋め込み用のトレンチ41を形成する。続いて、トレンチ41の側壁に絶縁膜32aを形成した後、多結晶シリコンを堆積し、エッチバックして、補助ゲート電極31をトレンチの途中まで埋め込む。多結晶シリコンに代わって、高融点金属等の他の導体層を用いることもできる。
【0037】
その後、埋め込んだ補助ゲート電極31の上面にゲート絶縁膜となる絶縁膜32bを形成する。この絶縁膜32aは、例えば低温ウェット酸化やHDP−CVD等により、周囲の絶縁膜32aより厚く形成する。その後、補助ゲート電極31上部のトレンチ側壁の薄い絶縁膜を除去した後、800℃〜1000℃の水素雰囲気での熱処理を行う。これにより、トレンチ41の上部側壁からシリコンが流動して、図7Dに示すように、トレンチ41の上部が基板10と同じp型単結晶シリコン層42で覆われて全体が平坦になった状態を得ることができる。
【0038】
この様な水素熱処理により溝上部を覆う手法は、シリコン基板内部に空洞を閉じ込める技術として、本出願人により先に提案されている(特開2000−12858)。但し、エピタキシャル成長技術を利用して、トレンチ41の側壁から横方向への結晶成長によりトレンチ41の上部を閉じて、同様の構造を得ることもできる。
【0039】
この後、STI(Shallow Trench Isolation)技術により素子分離絶縁膜(図示せず)を形成した後、図7Eに示すように、砒素(又はリン)をイオン注入して、基板10の内部にn型層11を埋め込み形成する。n型層11により基板10と分離された上部のp型層12(特にトレンチ41上部を覆うp型層42の部分)がチャネルボディとして用いられるが、n型層11をビルトインポテンシャルで空乏化し且つ、必要なしきい値特性を得るためには、p型層12にボロンイオン注入を行って、不純物濃度を調整する。これにより、不純物濃度分布は、図8のようになる。n型層11を比較的低ドーズ量で形成するためには、p型シリコン基板10は低濃度であることが好ましい。そして、n型層11の上部にボロンイオン注入を行って、チャネルボディを必要なp型濃度とすることにより、n型層10をビルトインポテンシャルで空乏化することができる。
【0040】
その後、図7Fに示すように、MISFETを形成する。具体的にはゲート絶縁膜13を形成し、その上にゲート電極材料とシリコン窒化膜22aを積層し、これらの積層膜をパターニングしてゲート電極14を形成する。この状態でイオン注入を行って、ドレイン、ソースのn+型層15a,16aを形成する。更にゲート電極14の側壁を覆うシリコン窒化膜22bを形成し、この状態でイオン注入を行って浅い拡張領域15b,16bを形成する。この後、工程図は示さないが、層間絶縁膜を堆積し、コンタクト孔あけを行い、ビット線を形成する。
【0041】
上では、埋め込み補助ゲート電極31を備えたDRAMセルの製造工程を説明したが、図4に示した補助ゲート電極のないセル構造の場合にも、補助ゲート電極の埋め込み工程を除いて、同様の工程を適用することができる。
【0042】
[実施の形態5]
図4〜図6では、ビット線方向について2ビット単位で素子分離した構造を示したが、ソース拡散層だけでなく、ドレイン拡散層をも隣接セルで共有する形にすれば、ビット線方向の素子分離は要らない。この場合には、セルアレイの単位セル面積をより小さいものとすることが可能になる。
【0043】
図9は、その様な実施の形態のセルアレイのレイアウトであり、図10A及び図10Bは、図9のA−A’及びB−B’断面図である。MISFET構造は、補助ゲート電極がない図4の構造と基本的に同じ場合を示している。但し、ドレイン、ソース拡散層15,16は、単層としている。素子分離絶縁膜21は、図9に示すように、最小加工寸法をFとして、1F×3Fの大きさの矩形パターンでマトリクス配列された状態に埋め込まれる。そして、各矩形の素子分離絶縁膜の両端部を横切って連続するように、ゲート電極14をパターニングして、ライン/スペースが1F/1Fのワード線WLが形成される。
【0044】
このようにワード線WLを形成した後にイオン注入によりドレイン、ソース拡散層15,16を形成すれば、ソース拡散層16は、ワード線WLと並行して連続して共通ソース線SLとなり、且つビット線方向には隣接セルで共有される。ドレイン拡散層15は、ワード線WL方向には素子分離絶縁膜21により隣接セルと分離され、ビット線BL方向には隣接セルで共有する形で形成される。図では、ビット線24も、ライン/スペースが1F/1Fで形成した場合を示している。また図10Aに示すように、ビット線コンタクト孔には、コンタクトプラグ51を埋め込んでいる。
【0045】
この様なセルアレイ構成とすれば、図9に破線で示したように、単位セル面積は、4F2となり、高密度のDRAMセルアレイを得ることができる。セルアレイの等価回路は、図11のようになる。
【0046】
この発明は上記実施の形態に限られない。例えば、図12は、図4の構造を基本として、ソース拡散層16を共通接続するための配線25を形成した例を示している。同様の構造は、図6や図7等に示すセルについても適用することができる。
また上記実施の形態では、nチャネルMISFETを用いたが、pチャネルMISFETを用いることもできる。また実施の形態では、フローティングのチャネルボディを得る方法として、イオン注入によりpnp構造を作るようにしたが、エピタキシャル成長を利用して同様の構造を得ることも可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、単純な構造のMISFETをメモリセルとし、そのチャネルボディの電位状態によりダイナミックにデータ記憶を行うようにした、高集積化可能な半導体メモリ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態によるDRAMセルの構造を示す断面図である。
【図2】同DRAMセルの等価回路である。
【図3】同DRAMセルのメモリ動作を説明するための特性図である。
【図4】他の実施の形態によるDRAMセルの構造を示す断面図である。
【図5】他の実施の形態によるDRAMセルの構造を示す断面図である。
【図6】他の実施の形態によるDRAMセルの構造を示す断面図である。
【図7A】実施の形態の製造工程における補助ゲート電極埋め込み用トレンチの形成工程を示す断面図である。
【図7B】同製造工程における補助ゲート電極埋め込み工程を示す断面図である。
【図7C】同製造工程における補助ゲートのゲート絶縁膜形成工程を示す断面図である。
【図7D】同製造工程におけるトレンチ埋め込み工程を示す断面図である。
【図7E】同製造工程におけるn型層イオン注入工程を示す断面図である。
【図7F】同製造工程におけるMISFET形成工程を示す断面図である。
【図8】同製造工程によるチャネルボディ領域の不純物濃度分布を示す図である。
【図9】他の実施の形態によるDRAMセルアレイのレイアウトを示す図である。
【図10A】図9のA−A’断面図である。
【図10B】図9のB−B’断面図である。
【図11】同DRAMセルアレイの等価回路である。
【図12】他の実施の形態によるDRAMセルの構造を示す図である。
【符号の説明】
10…p型シリコン基板、11…n型層、12…p型層(チャネルボディ)、13…ゲート絶縁膜、14…ゲート電極、15(15a,15b)…ドレイン拡散層、16(16a,16b)…ソース拡散層、21…素子分離絶縁膜、22…シリコン窒化膜、23…層間絶縁膜、24…ビット線、31…補助ゲート電極、32…絶縁膜。

Claims (6)

  1. 1ビットのメモリセルが、フローティングのチャネルボディを持つ一つのMISFETにより構成され、前記MISFETはチャネルボディを第1の電位に設定した第1データ状態と第2の電位に設定した第2データ状態とをダイナミックに記憶するものであって、
    前記MISFETは、チャネルボディとなる第1導電型の第1の半導体層と、
    この第1の半導体層の底面に接してビルトインポテンシャルにより空乏化する第2導電型の第2の半導体層と、
    この第2の半導体層の底面に接する第1導電型の第3の半導体層と、
    前記第1の半導体層の上面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記第1の半導体層の上面から第2の半導体層に達する深さに形成されたソース及びドレイン拡散層と
    前記ゲート電極直下の半導体層内に絶縁膜で囲まれた状態で埋め込まれ、上端が前記絶縁膜を介して前記第1の半導体層に対向する補助ゲート電極と
    を有することを特徴とする半導体メモリ装置。
  2. 前記第1データ状態は、前記MISFETを5極管動作させてドレイン接合近傍でインパクトイオン化を起こすことにより書き込まれ、
    前記第2データ状態は、前記第1のゲート電極からの容量結合により所定電位が与えられたチャネルボディとドレイン拡散層の間に順方向バイアスを与えることにより書き込まれる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体メモリ装置。
  3. 前記補助ゲート電極は、前記ソース及びドレイン拡散層の間に、前記第1の半導体層と第2の半導体層のpn接合が両側に残るように埋め込まれることを特徴とする請求項記載の半導体メモリ装置。
  4. 前記補助ゲート電極は、下端が前記第2の半導体層内に位置するように埋め込まれていることを特徴とする請求項記載の半導体メモリ装置。
  5. 前記補助ゲート電極は、下端が前記第3の半導体層に達するように埋め込まれていることを特徴とする請求項記載の半導体メモリ装置。
  6. 1ビットのメモリセルが、フローティングのチャネルボディを持つ一つのMISFETにより構成され、前記MISFETはチャネルボディを第1の電位に設定した第1データ状態と第2の電位に設定した第2データ状態とをダイナミックに記憶する半導体メモリ装置の製造方法であって、
    第1導電型の半導体基板にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチの内壁に絶縁膜を形成した後、前記トレンチ内に途中の深さまで補助ゲート電極を埋め込む工程と、
    前記補助ゲート電極の上面に第1のゲート絶縁膜を形成した後、トレンチの側壁を露出させた状態で水素ガス中での熱処理を行って、前記トレンチの上部を前記半導体基板材料の流動により覆う工程と、
    前記半導体基板の表面部に不純物を導入して、チャネルボディとなる第1導電型の第1の半導体層を形成する工程と、
    前記半導体基板の前記第1の半導体層の直下に不純物のイオン注入を行って、ビルトインポテンシャルにより空乏化する第2導電型の第の半導体層を形成する工程と、
    前記トレンチを覆う第1の半導体層の表面に第2のゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
    前記半導体基板に不純物のイオン注入を行って、前記第2の半導体層に達する深さで第2導電型のソース及びドレイン拡散層を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体メモリ装置の製造方法。
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