JP4028290B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関するものであり、特に、バックライトと反射層とを具備する半透過半反射型の液晶表示装置に用いて好適な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在の携帯電話や携帯情報端末には、ほぼ全ての製品に液晶表示装置が搭載されており、最近ではこれらの携帯電子機器の多くにカラー表示の半透過反射型液晶表示装置が搭載されている。
半透過反射型液晶表示装置は、液晶表示装置を構成する一対の透明な基板の内側あるいは外側に、外部から入射した光を反射させるための反射層を備えるとともに、その背面側にバックライトを備えており、太陽光あるいは外部の照明を光源として利用する反射型液晶表示装置としての反射モードと、バックライトの光を光源として利用する透過型液晶表示装置としての透過モードを切り替えながら使用することが可能なものである。
【0003】
図11は、従来の半透過反射型液晶表示装置の部分断面構造の一例を示す図である。この図において、従来の半透過反射型液晶表示装置100は、ガラスなどの透明な材料からなる下側基板110と、上側基板120を対向させて配置し、その間に液晶層130を封止した構成である。
下側基板110の液晶層130側の面に、透明電極115、配向膜116が順次積層形成されている。また、上側基板120の液晶層130側の面には、透明電極125、配向膜126が順次積層形成されている。
上記下側基板110の液晶層130側と反対側の面(すなわち基板110の外面側)には、偏光板118が設けられており、その外側には表面に金属反射層119aが形成された反射層119が、反射層119aを偏光板118側に向けて取り付けられている。また、上側基板120の外面側には偏光板128が設けられている。液晶表示装置100の背面側には、液晶表示装置100において透過表示を行うためのバックライト105が設けられている。
上記の構成の半透過反射型液晶表示装置100は、例えば携帯電話の表示部として用いられて、外光が十分に得られる場合にはバックライト105を点灯させない反射モードで動作し、外光が得られない環境においてはバックライト105を点灯させて透過モードで動作させるようになっている。
【0004】
反射層119aは、液晶層130に入射する光を反射・散乱させて、明るい表示を得られるようにするために設けられているものである。この反射層119aには、Al、Agなどの反射率の高い金属材料を用いることが好ましく、これらの金属材料をスパッタリング、真空蒸着などの成膜法により形成することができる。
金属反射層119aの膜厚を80Å〜500Åとすれば、金属層を通してバックライトの光を液晶層130に導き、明るい表示を得ることができる。80Åより膜厚が薄い場合には、金属反射層119aによる光の反射率が小さすぎるために反射モード時の表示が暗くなってしまう。
金属反射層119aの膜厚を厚くすると反射率は高くなり、反射モード時の表示が明るくなる。しかし透過モード時の光が不足して表示が暗くなるので、透過光を確保するために金属反射層119aに光を透過させるための細孔を設け、所定の透過率を得ることも行われている。これらの細孔を設けるLCDにおいては細孔パターンをフォトリソグラフィ法により所定のマスクを用いて金属反射層に形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら各画素の金属反射層にマスクを用いて規則的な細孔を設けると、LCDを構成している透明電極やカラーフィルター等の薄膜によって透過光が干渉を起こし、方向性を持った虹状の縞模様である、いわゆるモアレが生じてきれいな表示画面が得られない欠点がある。規則的パターンを使用する際に僅かなネジレを生じることがあり、モアレ発生を完全に防ぐことは困難である。
本発明は上記の欠点を解消するためになされたものであって、モアレ発生のない明瞭な表示画面を有する液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明では、液晶層を挟んで対向する一対の基板と、該一対の基板の一方の外側に配設された光源とを備え、前記一対の基板のうち、一方の基板の液晶層側の面には、少なくとも有機膜と、反射層と、オーバーコート膜と、電極層と、配向膜とが形成されてなり、前記各画素に配置された複数の細孔は、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられ、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択されて配置された液晶表示装置とした。
各画素における複数の細孔の平面的配列を互いに異ならせて配置することにより、薄膜による透過光の干渉が起こらず、モアレ発生のない明瞭な表示画面を有する液晶表示装置とすることができる。
【0007】
本発明では前記各画素に配置された複数の細孔は、画素内にあらかじめマトリクス状に配置された定点上に設けるので、平面的配列を互いに異ならせてランダムに配置する際に、画素内にマトリクス状に配置された定点上に配置すれば、細孔を設ける定点をランダムに選択することによりランダム配置が容易に達成できるから都合がよい。そして、表示領域全域に細孔のランダム配列を繰り返して画素領域全域にわたって細孔の配置をランダムに配列することとする。このような手段を採ることにより、表示領域全域に細孔のランダム配置を容易に達成することが可能となる。
【0008】
本発明では前記各画素に配置された前記定点の数を3個以上、好ましくは5個以上とするのが好ましい。そして各画素に配置された複数の細孔の数は、定点の数の50%以上80%以下とするのが適当である。充分なこの程度の細孔数を設けておけば、透過光を得るための孔面積を確保した上で、光の干渉を起こさないように規則性を排除することができるからである。
【0009】
また、本発明では1画素の面積に対する前記複数の細孔の面積の和の割合を10〜30%、さらに好ましくは15〜30%とするのが適当である。
反射モード時の高反射率を確保し、かつ透過モード時に充分な透過光の量も確保して、反射モード時と透過モード時の画面の明るさを均衡させるためである。
【0010】
本発明では、前記金属反射層に内面が球面の一部をなす多数の凹部が連続して形成た反射層を利用することができる。
このような反射層を利用すれば、外光が弱い場合でも反射光を有効に利用することが可能となる。
【0011】
本発明の液晶表示装置の製造方法の一つは、液晶層を挟んで対抗する一対の基板に、少なくとも光源と、反射層と、電極層と配向膜とを備えた反透過反射型液晶表示装置の製造方法であって、前記反射層に直接ランダム配列の細孔を形成する方法する際に、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なるような配列であり、前記各画素に配列された複数の細孔が、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられるように、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択して配置することを特徴とする。
レーザビームのコンピューター制御等を利用して、反射層にランダム配列した細孔を直接形成することができる。
また、別の方法として細孔をランダムに配置したフォトマスクを作成し、該フォトマスクを使用してフォトリソグラフィにより反射層にランダムに細孔を形成する方法を使用することも可能である。この場合、直接ランダム配列の複数の細孔を形成する際に、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なるような配列であり、前記各画素に配列された複数の細孔が、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられるように、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択して配置したフォトマスクを利用して細孔パターンを形成することにより、あらかじめ配列した定点からランダムに選択して細孔パターンを形成することもできる。フォトマスクを使用すれば、特定のブロックにつき細孔をランダム配列しておくだけで、マスクパターンを転写するのみで画素領域全域の反射層にランダム配列の細孔を形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に図面を使用して本発明を具体的に説明する。本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。なお、以下の図面においては部材の構成をわかりやすくさせるために、縮尺は必ずしも正確には描かれていない。
図1は、本発明の液晶表示装置1の全体を上面側から見た斜視図である。
図1に示すように、下側基板10(第1の基板)と上側基板20(第2の基板)とが対向配置され、シール材(図1では図示省略)で囲まれた基板間に液晶層(図1では図示省略)が挟持されている。下側基板10及び上側基板20としては、透明ガラス、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、アクリル系樹脂等からなる透明基板が用いられている。上側基板20の外面側に、位相差板27(たとえば典型的なものとしてはλ/4板、あるいはパネルの位相差や偏光軸の角度設定等によってはλ/4からはずれる位相差100〜200nm程度のものも用いられる。)、偏光板28が順次貼着されている。
下側基板10の内面上には多数の信号電極となる透明電極25がストライプ状に設けられ、それと対向する上側基板20の内面上には透明電極25と直交する方向に延在する多数の走査電極となる透明電極15がストライプ状に設けられている。そして、透明電極25と透明電極15が交差する部分が個々の画素17となり、多数の画素17がマトリクス状に配列した領域が表示領域19となる。
下側基板10の外側には、偏光板18及び前記と同様の位相基板を積層した光学フィルムが貼り付けてあり、さらにバックライト5を取り付けてある。
【0013】
図2は、図1に示す液晶表示装置1の反射基板31と対向基板32の構造を示す斜視図である。
図2に示すように、ガラス等からなる透明な下側基板10の液晶層側の表面上にアルミニウム等の金属薄膜からなる反射層12が設けられ、反射層12の直上に、反射層12と接するようにカラーフィルター13B,13G,13Rが配置されている。各カラーフィルター13B,13G,13Rは、もう一方の上側基板20の透明電極25に対向した位置にマトリクス状に形成されている。各カラーフィルターは、青色のカラーフィルター(図示「B」)、緑色のカラーフィルター(図示「G」)、赤色のカラーフィルター(図示「R」)から構成されている。各カラーフィルター13B,13G,13Rは光の3原色(B,G,R)で構成されている。また、図1及び図2の態様では各カラーフィルター13B,13G,13Rは一定の間隔をあけて配置されている。
【0014】
図3は、図1に示す本発明の液晶表示装置の端部を含む部分断面構造を模式的に示した図である。図3において、本発明の半透過反射型の液晶表示装置1は、液晶層30を挟持して対向する透明なガラスなどからなる下側基板(第1の基板)10と、上側基板(第2の基板)20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材40で接着一体化した構成である。
下側基板10の液晶層30側には順に、反射層12に凹凸の形状を与えるための有機膜11と、液晶表示装置1に入射した光を反射させるための反射層12と、カラー表示を行うためのカラーフィルタ13B、13G、13Rと、有機膜11と反射層12を被覆して保護するとともに有機膜11やカラーフィルタによる凹凸を平坦化するためのオーバーコート膜14と、液晶層30を駆動するための信号電極となる透明電極15と、液晶層30を構成する液晶分子の配向を制御するための配向膜16とが積層形成されている。また、上側基板20の液晶層30側には順に、走査電極となる透明電極25、オーバーコート膜24、配向膜26が積層形成されている。
下側基板10の液晶層30側と反対側(下側基板10の外面側)に、偏光板18が設けられており、上側基板20の液晶層30側と反対側(上側基板20の外面側)には、位相差板27と、偏光板28がこの順で積層されている。
また、下側基板10の偏光板18の外側には、液晶表示装置1において透過表示を行うための光源としてのバックライト5が配設されている。
【0015】
有機膜11は、その上に形成されている金属膜からなる反射層12に凹凸形状を与えて反射光を効率よく散乱させるために設けられているものである。このように金属反射層12に凹凸形状を与えることにより、液晶表示装置1に入射する光を効率よく反射することができるため、反射モードにおける明るい表示を実現することができる。
【0016】
図4は、図1に示す液晶表示装置の表示領域内の画素配列(通常斜め配列と呼ばれる。)を示す図である。図に示すように、表示領域19内には光の3原色(B,G,R)のカラーフィルターを備えた画素17がマトリクス状の配列されている。このような斜め配列以外にも、主に単純マトリクスタイプのものに採用されているストライプ状や、千鳥格子状、デルタ配列等が知られているが、本発明はこれらのいずれの配列にも利用可能である。例えば図においてA×Iが赤色(R)を示す一つの画素17である。本発明の液晶表示装置では、反射層に設ける細孔の配置をランダムにしてモアレを防ぐこととした。反射層に設ける細孔の配置をランダムにする方法の一例として、図4では太線で囲んだ16個の画素17を一つのブロックとし、この16個の画素について細孔の配置をランダムに配列する。そして、表示領域19全域にこのブロックを割り付け、細孔のランダム配列を繰り返して画素領域全域にわたって細孔の配置をランダムに配列することとする。このような手段を採ることにより、細孔のランダム配置を容易に達成することが可能となる。
【0017】
ひとつのブロック内で細孔をランダムに配置する方法としては、反射層となる金属膜に直接ランダムに細孔を形成する方法が利用できる。
反射層の細孔は金属薄膜からなる反射層にレーザビーム等を照射して開口することができる。レーザビームはコンピューターによる乱数位置情報によって制御走査する。
別の方法として複数の画素内に互いにランダムに細孔を配置したフォトマスクを作成し、該フォトマスクを使用して反射層となる金属膜に複数個のマスクパターンを転写して、フォトリソグラフィにより細孔を形成する方法が利用できる。この場合フォトマスクを作成するに当たり、あらかじめ配列した定点から窄孔する位置をランダムに選択して細孔パターンを形成する方法が利用できる。
【0018】
図5は、あらかじめ配列した定点を利用して1個の画素内のランダムに配列した細孔パターンを設ける例を示す図である。例えば図4の赤色(R)を示すA×Iの画素17の中に、6×f=36個の定点をマトリクス状に割り付ける。この定点上に細孔を設けることとする。細孔を設ける定点は、例えば乱数表を使用してランダムに割り付ける。図4に示す16個の画素について細孔をランダムに割り付ける。
図6は、このようにして反射層の一つのブロック内の16個の画素に、乱数表を使用してランダムに細孔33を割り付けた例を示している。各画素17内には36個の定点がマトリクス状に配列されており、このうち18個の定点に細孔33が明けられている。しかも16個の画素について細孔33を明ける定点の位置は全部異なっていて、細孔33はランダムに配列されている。
【0019】
細孔の数と総開口面積を決めるには、反射モード時における反射層の面積と、透過モードにおける透過光の通過面積とのバランスを考慮することが重要である。 総開口面積を適正に選択するためには、各画素に配置する定点の数は3以上とするのが好ましい。あまり少ないとランダム配置をするのが困難となるからである。また、あまり定点数が多い場合には、1個当たりの開口面積が小さくなり、実際に加工が行いにくくなるため、定点の数は5個以上40個程度まで、好ましくは7個以上30個程度までとする。
そして、1個の画素に配置された複数の細孔の数は、前記定点の数の50%以上80%以下とするのが好ましい。細孔の直径にもよるが、光の反射と透過のバランスを保ち、かつランダムに散乱させるのに都合が良いからである。
上記のような設定の下で、1画素の面積に対する前記複数の細孔の面積の和の割合が10〜30%となるように、細孔の直径と数を設定する。
【0020】
以上の手順により1ブロックの画素についてランダム配列した細孔を設け、このブロックの細孔を液晶表示装置の表示領域全域に転写して、細孔のランダム配置を完成させる。
【0021】
本発明においては反射層における光の反射効率を高めるために、内面が球面の一部をなす多数の凹部が連続して形成されいる反射層を利用することができる。
図7は、本発明の反射層の一実施形態を示す斜視図であって、有機膜11の表面に、その内面が球面の一部をなす多数の凹部12Aが左右に重なり合うようにして連続して形成されており、その面上に金属薄膜からなる反射層12が積層されている。反射層12には細孔33が形成してある。
【0022】
上記凹部12Aの深さを0.1μm〜3μmの範囲でランダムに形成し、隣接する凹部12Aのピッチを2μm〜50μmの範囲でランダムに配置し、上記凹部12A内面の傾斜角を−30度〜+30度の範囲に設定することが望ましい。
特に、凹部12A内面の傾斜角分布を−30度〜+30度の範囲に設定する点、隣接する凹部12Aのピッチを平面全方向に対してランダムに配置する点が特に重要である。なぜならば、仮に隣接する凹部12Aのピッチに規則性があると、光の干渉色が出て反射光が色付いてしまうという不具合があるからである。また、凹部12A内面の傾斜角分布が−30度〜30度の範囲を超えると、反射光の拡散角が広がりすぎて反射強度が低下し、明るい表示が得られない(反射光の拡散角が空気中で36度以上になり、液晶表示装置内部の反射強度ピークが低下し、全反射ロスが大きくなるからである。)からである。
【0023】
また、凹部12Aの深さが3μmを超えると、後工程で凹部12Aを平坦化する場合に凸部の頂上が平坦化膜(オーバーコート膜14)で埋めきれず、所望の平坦性が得られなくなり、表示むらの原因となる。
隣接する凹部12Aのピッチが2μm未満の場合、有機膜11を形成するために用いる転写型の製作上の制約があり、加工時間が極めて長くなる、所望の反射特性が得られるだけの形状が形成できない、干渉光が発生する等の問題が生じる。また、実用上、前記転写型の製作に使用しうる10μm〜100μm径の超硬合金やダイヤモンド製の圧子を用いる場合、隣接する凹部12Aのピッチを2μm〜50μmとすることが望ましい。
【0024】
そして本発明の液晶表示素子において最も好適なものは、前記液晶パネルの有する反射輝度−視角特性が受光角に対して非対称な形状を示す液晶パネルと組み合わせられたものである。図8は反射型液晶パネルにおける光の反射の状況を模式的に示した図で、液晶パネルの法線に対して光源からの光が−θの角度で入射し、+θの角度で反射していく。この時のθが受光角である。図9は受光角θと反射輝度の関係を示した図である。図中、曲線Aはある角度範囲に反射輝度特性のピークを有する場合であって、受光角に対して非対称な分布を示している。曲線Bはある角度範囲でほぼフラットな反射輝度特性を有する場合であって、入射角度に対して対象に近い分布を示している。また、曲線Cは従来の一般的な液晶パネルの反射輝度特性を示すものであって、ある受光角度に対してガウス分布の反射輝度特性を有していて、反射輝度の高くなる入射角度範囲が狭い範囲に限定されている。
【0025】
このような反射輝度特性が非対称な形状を示す反射型液晶パネルの例は、本出願人による特願2000−201530,特願2001−197360及び特願2000−201529に開示されている。つまり、液晶パネル面を情報端末機器を操作して観察する際に、比較的液晶パネル面の法線に近い角度(たとえば受光角度0度〜30度)で利用することが多く、反射特性もこのような角度で明るくなるようにすることが、明るい反射型液晶表示装置を得る上で重要である。
このように反射特性が制御された反射面としては、反射面表面に形成されたランダム配列の微小凹部(又は凸部)において、凹部(又は凸部)面の傾斜角分布がパネルを見込む方向に沿った鉛直断面に関して非対称になったもので実現することができる。
【0026】
図10は、図7に示す反射型液晶表示装置の有機膜11を形成する工程を模式的に示した断面工程図であり、符号A〜Dは工程順を示す。
まず、図10(A)に示すように、下側基板10上に、スピンコート法などによりアクリル系レジストなどの感光性樹脂液を塗布した後、プリベークして感光性樹脂層11aを形成する。
次に、図10(B)に示すように、凹凸形状を有する凹凸面29aと、その周縁の平坦面29bとからなる面を備える転写型29を、前記感光性樹脂層11aの表面に押しつけて、転写型29の凹凸面29aの形状を感光性樹脂層11aの表面に転写する。
尚、この転写型29は、黄銅、ステンレス、工具鋼等からなる表面が平坦な平板状の母型基材の表面に超硬合金やダイヤモンド製の圧子を押圧して図7に示す表面形状を形成して転写型用母型を作製し、この転写型用母型を用いてシリコン樹脂等の材料によって型取りして作製することができる。また、この転写型29は、図7に示す多数の凹部12Aとは表面形状とは逆の凹凸形状である。
【0027】
次に、図10(C)に示すように、下側基板10の感光性樹脂層11aが形成された側の裏面10a側で、転写型29の周縁の平坦面29bに相当する部分を、フォトマスク21で覆う。続いて、下側基板の裏面10a側から、紫外線(g,h,i線)などの光線22を照射し、感光性樹脂層11aを硬化させる。
次に、図10(D)に示すように、フォトマスク21を下側基板10から取り除き、転写型29を感光性樹脂層11aから取り外す。この時、感光性樹脂層11aにおいて、転写型29の平坦部19bに対応する部分は、前記フォトマスク21によって、マスクされているために硬化せず、転写型29を取り外す際に、転写型29とともに取り除かれる。その後、現像、純水リンスを行って、加熱炉、ホットプレートなどの加熱手段により焼成する。
以上の作業により、表面に凹凸の形状を有する有機膜11が下側基板10上の所定の領域に形成される。
このようにして有機膜11を基板10の周縁部を除く領域に形成することにより、後に形成するオーバーコート膜14により有機膜11の端部まで覆うことが可能になる。これにより有機膜11と外気が直接触れることを防止し、湿分による有機膜11の劣化を抑えることができる。
【0028】
金属薄膜からなる反射層12は有機膜11の凹凸面上に形成する。この反射層12には、Al、Agなどの反射率の高い金属材料を用いることが好ましく、これらの金属材料をスパッタリング、真空蒸着などの成膜法により形成することができる。
また、上記Al、Agなどの金属材料は、必ずしもガラス製の下側基板10との密着性が良好でないため、オーバーコート膜14と基板10との間にこの反射層12の一部が形成されていると、金属膜の剥離の原因となるおそれがある。
そのため反射層12となる金属膜を成膜する際には、有機膜11が形成されていない下側基板10の周縁部をマスク材で覆っておき、成膜後に前記マスク材を取り除く処理を行い、下側基板10上に上記金属材料の膜が成膜されないようにすることが好ましい。
反射層12の厚さは、800Å〜2500Åの範囲であることが好ましい。反射層12の所定の位置に例えばレーザビームを照射して細孔33を設ける。
上記の実施形態ではパネルの基板に形成した反射膜にレーザビームをダイレクト照射して加工する例を示したが、本発明はこれ以外にも開口パターン位置をランダムにしたパターンをレーザビームで加工してフォトマスクとして得た後、開口パターンをフォトリソグラフィーで形成しても良い。
【0029】
【作用】
本発明は反射層、透明電極、カラーフィルター、配向膜等の薄膜が積層されている半透過反射型カラー液晶表示装置において、反射層に設ける光透過用の細孔を平面的にランダム配置して、規則性に起因する透過光の干渉によって生ずるモエレを防止する用にした。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、各画素に配置された複数の細孔は、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられ、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択されて配置されたものであり、反射層に設けた細孔が各画素間で全くランダムに形成されているので、LCDパネルに存在する透明電極、カラーフィルター、反射層等の種々のパターン規則性に対しても、モアレが発生しにくい利点がある。
本発明では前記各画素に配置された複数の細孔は、画素内にあらかじめマトリクス状に配置された定点上に設けるので、平面的配列を互いに異ならせてランダムに配置する際に、画素内にマトリクス状に配置された定点上に配置すれば、細孔を設ける定点をランダムに選択することによりランダム配置が容易に達成できるから都合がよい。そして、表示領域全域に細孔のランダム配列を繰り返して画素領域全域にわたって細孔の配置をランダムに配列することとする。このような手段を採ることにより、表示領域全域に細孔のランダム配置を容易に達成することが可能となる。
特に反射特性が非対象になるように制御された反射層と組み合わせることにより、明るい反射型表示が得られ、かつモアレの皆無な表示品位の高い液晶表示素子が得られる。
本発明の液晶表示装置の製造方法の一つは、反射層に直接ランダム配列の細孔を形成する方法する際に、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なるような配列であり、前記各画素に配列された複数の細孔が、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられるように、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択して配置するので、細孔を設ける定点をランダムに選択することによりランダム配置が容易に達成できるから都合がよい。そして、表示領域全域に細孔のランダム配列を繰り返して画素領域全域にわたって細孔の配置をランダムに配列することとする。このような手段を採ることにより、表示領域全域に細孔のランダム配置を容易に達成することが可能となる。
また、本発明によれば、最小繰り返しパターンのマスクを作成するには多少の手間を要するが、フォトリソグラフィにより反射層にランダムに細孔を形成する際に、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なるような配列であり、前記各画素に配列された複数の細孔が、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられるように、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択して配置したフォトマスクを利用して細孔パターンを形成することにより、反射層に設けた細孔を各画素間で全くランダムに形成することができる。一旦パターンマスクを作成しておけばフォトリソグラフィー法により簡単に細孔のランダム配列を達成することが可能となる。さらに、本発明の手法をルーチン化しておけば、異なる繰り返しピッチを有するLCDパターンに対しても容易に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置全体を上面側から見た斜視図である。
【図2】 図1に示す液晶表示装置の反射基板と対向基板の構造を示す斜視図である。
【図3】 図1に示す液晶表示装置の端部を含む部分断面構造を模式的に示す図である。
【図4】 図1に示す液晶表示装置の表示領域内の画素の配列を示す図であ
【図5】 1個の画素内の反射層に設けた定点の配列を示す図である。
【図6】 反射層の一つのブロック内の透過孔の配列を示す図である。
【図7】 本発明の反射層の一実施形態を示す斜視図である。
【図8】 入射角の定義を説明する図である。
【図9】 入射角と反射輝度の関係を示すする図である。
【図10】 本発明の反射層の形成方法の一例を示す断面工程図である。
【図11】 従来の液晶表示装置の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1,100・・・・・液晶表示装置、5,105・・・・・バックライト、10,110・・・・・下側基板、20,120・・・・・上側基板、30,130・・・・・液晶層、11・・・・・有機膜、12,119・・・・・反射層、12A・・・・・凹部、14,24・・・・・オーバーコート膜、15,25・・・・・透明電極、16,26,116,126・・・・・配向膜、17・・・・・画素、18,28,118,128・・・・・偏光板、19・・・・・表示領域、31・・・・・反射基板、32・・・・・対向基板、33・・・・・細孔
Claims (7)
- 液晶層を挟んで対向する一対の基板と、該一対の基板の一方の外側に配設された光源とを備え、前記一対の基板のうち、一方の基板の液晶層側の面には、少なくとも有機膜と、反射層と、オーバーコート膜と、電極層と、配向膜とが形成されており、前記反射層には前記光源からの光を透過させるための複数の細孔が設けられていて、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なって配置されてなり、
前記各画素に配置された複数の細孔は、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられ、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択されて配置されたものであることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記各画素に配置された前記定点の数が3以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記各画素に配置された複数の細孔の数は、前記定点の数の50%以上80%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 1画素の面積に対する前記複数の細孔の面積の和の割合が10〜30%であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記反射層に内面が球面の一部をなす多数の凹部が連続して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 液晶層を挟んで対抗する一対の基板に、少なくとも光源と、反射層と、電極層と配向膜とを備えた半透過反射型液晶表示装置の製造方法であって、前記反射層に直接ランダム配列の複数の細孔を形成する際に、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なるような配列であり、前記各画素に配列された複数の細孔が、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられるように、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択して配置することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
- 液晶層を挟んで対抗する一対の基板に、少なくとも光源と、反射層と、電極層と配向膜とを備えた半透過反射型液晶表示装置の製造方法であって、細孔をランダムに配置したフォトマスクを作成し、該フォトマスクを使用してフォトリソグラフィにより反射層にランダムに細孔を形成する際に、各画素における前記複数の細孔の平面的配列が互いに異なるような配列であり、前記各画素に配列された複数の細孔が、該画素内にマトリクス状に配置された定点上のいずれかに設けられるように、かつ、前記各画素に配置された前記定点の中からランダムに選択して配置したフォトマスクを利用して細孔パターンを形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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