JP2025001851A - 延伸フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】延伸性が改善された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有延伸フィルムを提供する。
【解決手段】ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有し、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含む、延伸フィルム。ポリ乳酸系樹脂(B)の含有量が、延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、10重量%以上50重量%以下であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有し、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含む、延伸フィルム。ポリ乳酸系樹脂(B)の含有量が、延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、10重量%以上50重量%以下であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含む延伸フィルムに関する。
近年、欧州を中心に生ゴミの分別回収やコンポスト処理が進められており、生ゴミと共にコンポスト処理できるプラスチック製品が望まれている。また、プラスチックによる海洋汚染の問題を解消するため、海洋分解性を有するプラスチックが期待されている。
このようなコンポスト分解性および海洋分解性を有するプラスチック材料として、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)に代表されるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂が注目されている。
ところで、薄くて高強度のフィルムを製造する技術として、フィルムを延伸する方法が知られている。例えばポリプロピレン等の汎用樹脂から延伸フィルムを製造するには、溶融樹脂をキャストロールで冷却固化させて原反を形成した後、該原反を延伸可能な温度まで予熱してから延伸することで、延伸フィルムを連続的に生産性良く、製造することができる。
しかし、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂はその特性上、延伸が困難な材料であることが知られている。そのため、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含む延伸フィルムを生産性良く製造するための技術が様々に検討されている。
例えば、特許文献1では、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含むフィルム原料を押出機で溶融し、フィルム状に成形した後、該フィルムをMD方向及びTD方向それぞれに、延伸倍率1.1倍以上に連続的に引き延ばすことにより、二軸延伸フィルムを生産性良く製造することが記載されている。
更に、特許文献2では、ポリ(3-ヒドロキシブチレート系)樹脂を含むフィルム原料を溶融し、キャストロール上に押出した後、フィルム温度が0~50℃にある条件下でフィルムをキャストロールから剥離し、次いで、フィルム温度が10~65℃にある条件下でフィルムをMD方向に延伸することで、延伸フィルムを製造することが記載されている。この方法は、フィルム温度を比較的低温に制御することで、ポリ(3-ヒドロキシブチレート系)樹脂の結晶化度を比較的低く制御し、これによって高倍率での延伸を実現するものであった。
特許文献1に記載された方法によると、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む二軸延伸フィルムは製造できるものの、実施例で達成された延伸倍率が1.5~1.6倍程度に限定されていた。
また、特許文献2に記載された方法によると、延伸フィルム製造時の温度条件を制御することで、高い延伸倍率を達成しているものの、製造時のフィルム温度を常温付近の比較的低温に制御する必要があり、このような温度域で製造環境を安定化させることは困難であった。そのため、延伸フィルムの連続生産を安定的に実施することが困難となっていた。
以上の通り特許文献1及び2では、延伸フィルムの製造条件を制御することでポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含むフィルムを延伸することが記載されているが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含むフィルム原料の組成によって、延伸性を高める検討は十分にされていなかった。
本発明は、上記現状に鑑み、延伸性が改善された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有延伸フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂として特定の共重合体を使用すると共に、ポリ乳酸系樹脂を配合してフィルムを構成することによって、フィルムの延伸性を大きく改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有し、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含む、延伸フィルムに関する。
また本発明は、前記延伸フィルムと、該延伸フィルムの少なくとも片面に積層された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)を含有する層と、を含む、積層体にも関する。
また本発明は、前記延伸フィルムと、該延伸フィルムの少なくとも片面に積層された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)を含有する層と、を含む、積層体にも関する。
本発明によれば、延伸性が改善された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有延伸フィルムを提供することができる。
本発明によれば、フィルム原料の組成によって延伸性を改善することができる。そのため、特許文献2に記載されたような特定温度条件を採用する必要がなく、該温度条件よりも制御しやすく安定化させやすい温度条件下においても、フィルムの延伸を実施することができる。
そのため、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有延伸フィルムの生産を、連続して安定的に実施することが可能となる。結果、延伸フィルムの品質を安定化させることができ、特に、長尺の延伸フィルムを安定的に製造することができる。また、高い延伸倍率を実現することもできる。
本発明の好適な態様によると、MD方向に延伸された一軸延伸フィルム、又は、MD方向とTD方法それぞれに延伸された二軸延伸フィルムを製造することができ、各方向で高い延伸倍率を実現することができる。
本発明によれば、フィルム原料の組成によって延伸性を改善することができる。そのため、特許文献2に記載されたような特定温度条件を採用する必要がなく、該温度条件よりも制御しやすく安定化させやすい温度条件下においても、フィルムの延伸を実施することができる。
そのため、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有延伸フィルムの生産を、連続して安定的に実施することが可能となる。結果、延伸フィルムの品質を安定化させることができ、特に、長尺の延伸フィルムを安定的に製造することができる。また、高い延伸倍率を実現することもできる。
本発明の好適な態様によると、MD方向に延伸された一軸延伸フィルム、又は、MD方向とTD方法それぞれに延伸された二軸延伸フィルムを製造することができ、各方向で高い延伸倍率を実現することができる。
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有する延伸フィルムに関する。以下では、「延伸フィルム」を単に「フィルム」と言う場合がある。
本実施形態は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有する延伸フィルムに関する。以下では、「延伸フィルム」を単に「フィルム」と言う場合がある。
[ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)]
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)樹脂(A)は、単独のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂であってもよいし、2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であっても良い。しかし、フィルムの強度と延伸性を両立しやすいため、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種類のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であることが好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)樹脂(A)は、単独のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂であってもよいし、2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であっても良い。しかし、フィルムの強度と延伸性を両立しやすいため、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種類のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であることが好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、3-ヒドロキシアルカノエート単位を有する重合体、具体的には、下記一般式(1)で示される単位を含む重合体であることが好ましい。
[-CHR-CH2-CO-O-] (1)
[-CHR-CH2-CO-O-] (1)
一般式(1)中、RはCpH2p+1で表されるアルキル基を示し、pは1~15の整数を示す。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、メチルプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖または分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。pとしては、1~10が好ましく、1~8がより好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)としては、特に微生物から産生されるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂が好ましい。微生物から産生されるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂においては、3-ヒドロキシアルカノエート単位が、全て(R)-3-ヒドロキシアルカノエート単位として含有される。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、3-ヒドロキシアルカノエート単位(特に、一般式(1)で表される単位)を、全構成単位の50モル%以上含むことが好ましく、60モル%以上含むことがより好ましく、70モル%以上含むことが更に好ましい。ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、重合体の構成単位として、1種又は2種以上の3-ヒドロキシアルカノエート単位のみを含むものであってもよいし、1種又は2種以上の3-ヒドロキシアルカノエート単位に加えて、その他の単位(例えば、4-ヒドロキシアルカノエート単位等)を含むものであってもよい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、3-ヒドロキシブチレート(以下、3HBと称する場合がある)単位を含む単独重合体又は共重合体(以下、両重合体をまとめて「ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂」ともいう)であることが好ましい。特に、3-ヒドロキシブチレート単位は、全て(R)-3-ヒドロキシブチレート単位であることが好ましい。また、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体を含むことが好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の具体例としては、例えば、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシプロピオネート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート)(略称:P3HB3HV)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバレレート-3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(略称:P3HB3HH)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘプタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシノナノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシデカノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシウンデカノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)(略称:P3HB4HB)等が挙げられる。特に、フィルムの延伸性および機械特性等の観点から、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、又は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)が好ましい。
繰り返し単位の組成比を変えることで、融点、結晶化度を変化させ、ヤング率、耐熱性などの物性を変化させることができ、ポリプロピレンとポリエチレンとの間の物性を付与することが可能であること、また、工業的に生産が容易であり、物性的に有用なプラスチックであるという観点から、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)が特に好ましい。特に、180℃以上の加熱下で熱分解しやすい特性を有するポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂の中でも、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)は融点を低くすることができ、低温での成形加工が可能となる観点からも好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)の市販品としては、株式会社カネカ「カネカ生分解性ポリマー Green Planet」(登録商標)などが挙げられる。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体を含む場合、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)を構成する全モノマー単位に占める3-ヒドロキシブチレート単位および他のヒドロキシアルカノエート単位の平均含有比率は、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、3-ヒドロキシブチレート単位/他のヒドロキシアルカノエート=99/1~80/20(モル%/モル%)であることが好ましく、97/3~82/18(モル%/モル%)がより好ましく、95/5~85/15(モル%/モル%)がさらに好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)を構成する全モノマー単位に占める各モノマー単位の平均含有比率は、当業者に公知の方法、例えば国際公開2013/147139号の段落[0047]に記載の方法により求めることができる。平均含有比率とは、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)を構成する全モノマー単位に占める各モノマー単位のモル比を意味し、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物である場合、混合物全体に含まれる各モノマー単位のモル比を意味する。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、上述した通り、構成モノマーの種類及び/又は構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物であってもよい。この場合、少なくとも1種の高結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂と、少なくとも1種の低結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を組み合わせて使用することができる。
一般に、高結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂は生産性に優れるが機械強度が乏しい性質を有し、低結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂は生産性に劣るが優れた機械特性を有する。両樹脂を併用することで、フィルムの強度及び生産性がより改善され得る。
高結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂に含まれる3-ヒドロキシブチレート単位の含有割合は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)を構成する全モノマー単位に占める3-ヒドロキシブチレート単位の平均含有割合よりも高いことが好ましい。一方、低結晶性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂に含まれる3-ヒドロキシブチレート単位の含有割合は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)を構成する全モノマー単位に占める3-ヒドロキシブチレート単位の平均含有割合よりも低いことが好ましい。
本実施形態において、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、少なくとも、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含有する。このように他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が高く低結晶性を示す共重合体(A-1)を、ポリ乳酸系樹脂(B)と併用することによって、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有フィルムの延伸性を高めることができる。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)は、共重合体(A-1)と共に、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上9モル%以下である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-2)を更に含有することが好ましい。このような高結晶性の共重合体(A-2)を共重合体(A-1)と併用することによって、フィルムの延伸性に加えて、フィルムの生産性や強度も改善することができる。
共重合体(A-1)において、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、24~99モル%であることが好ましく、24~50モル%がより好ましく、24~35モル%がさらに好ましく、24~30モル%が特に好ましい。
共重合体(A-2)において、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、2~8モル%であることが好ましく、2~7モル%がより好ましい。
共重合体(A-2)において、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、2~8モル%であることが好ましく、2~7モル%がより好ましい。
共重合体(A-1)及び共重合体(A-2)としては、それぞれ、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、又は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)が好ましく、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)が特に好ましい。
本実施形態に係る延伸フィルムにおいて、共重合体(A-1)の含有量は、フィルムの延伸性と、生産性や強度のバランスの観点から、延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、5重量%超40重量%未満であることが好ましく、6重量%以上35重量%以下がより好ましい。上限は、30重量%以下であることが好ましく、25重量%以下がより好ましい。下限は、10重量%以上であることが好ましく、15重量%以下がより好ましい。
樹脂(A)が共重合体(A-1)と共重合体(A-2)を含む場合において、共重合体(A-1)と共重合体(A-2)の重量比(A-1/A-2)は、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、5/95~50/50であることが好ましく、15/25~40/60がより好ましく、25/75~35/65がさらに好ましい。
共重合体(A-2)は、構成モノマーの含有割合が互いに異なる少なくとも2種類の共重合体の混合物であってもよい。具体的には、下記共重合体(A-2-1)と下記共重合体(A-2-2)とを含むことが好ましい。この態様によると、フィルムの強度と延伸性を両立することがより容易となる。
共重合体(A-2-1):他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上4モル%未満である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体
共重合体(A-2-2):他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が4モル%以上9モル%以下である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体
共重合体(A-2-1):他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上4モル%未満である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体
共重合体(A-2-2):他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が4モル%以上9モル%以下である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体
共重合体(A-2-1)において、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、1~3モル%であることが好ましく、2~3モル%がより好ましい。
共重合体(A-2-2)において、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、5~8モル%であることが好ましく、6~7モル%がより好ましい。
共重合体(A-2-2)において、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合は、5~8モル%であることが好ましく、6~7モル%がより好ましい。
共重合体(A-2-1)及び(A-2-2)としては、それぞれ、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)、又は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)が好ましく、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)が特に好ましい。
樹脂(A)が共重合体(A-2-2)を含む場合において、共重合体(A-2-2)が樹脂(A)全体に占める重量割合は、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、10~90重量%であることが好ましく、20~70重量%がより好ましく、25~60重量%がさらに好ましく、30~50重量%が特に好ましい。
2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂のブレンド物を得る方法は特に限定されず、微生物産生によりブレンド物を得る方法であってよいし、化学合成によりブレンド物を得る方法であってもよい。また、押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等を用いて2種以上の樹脂を溶融混練してブレンド物を得てもよいし、2種以上の樹脂を溶媒に溶解して混合・乾燥してブレンド物を得ても良い。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)全体の重量平均分子量は、特に限定されないが、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、20万~200万が好ましく、30万~150万がより好ましく、40万~100万が更に好ましい。
また、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の混合物である場合、該混合物を構成する各ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されない。しかし、共重合体(A-1)の重量平均分子量は、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、20万~100万が好ましく、22万~80万がより好ましく、25万~60万が更に好ましい。一方、共重合体(A-2)の重量平均分子量は、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、20万~250万が好ましく、25万~230万がより好ましく、30万~200万が更に好ましい。また、共重合体(A-2-2)の重量平均分子量は、フィルムの強度と延伸性を両立する観点から、20万~250万が好ましく、25万~230万がより好ましく、30万~200万が更に好ましい。
なお、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の重量平均分子量は、クロロホルム溶液を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(島津製作所社製HPLC GPC system)を用い、ポリスチレン換算により測定することができる。該ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるカラムとしては、重量平均分子量を測定するのに適切なカラムを使用すればよい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の製造方法は特に限定されず、化学合成による製造方法であってもよいし、微生物による製造方法であってもよい。中でも、微生物による製造方法が好ましい。微生物による製造方法については、公知の方法を適用できる。例えば、3-ヒドロキシブチレートと、その他のヒドロキシアルカノエートとのコポリマー生産菌としては、P3HB3HVおよびP3HB3HH生産菌であるアエロモナス・キヤビエ(Aeromonas caviae)、P3HB4HB生産菌であるアルカリゲネス・ユートロファス(Alcaligenes eutrophus)等が知られている。特に、P3HB3HHに関し、P3HB3HHの生産性を上げるために、P3HA合成酵素群の遺伝子を導入したアルカリゲネス・ユートロファス AC32株(Alcaligenes eutrophus AC32,FERM BP-6038)(T.Fukui,Y.Doi,J.Bateriol.,179,p4821-4830(1997))等がより好ましく、これらの微生物を適切な条件で培養して菌体内にP3HB3HHを蓄積させた微生物菌体が用いられる。また前記以外にも、生産したいポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂に合わせて、各種ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂合成関連遺伝子を導入した遺伝子組み換え微生物を用いても良いし、基質の種類を含む培養条件の最適化をすればよい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)としては、未変性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を使用することができる。しかし、未変性のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を、過酸化物等の、樹脂と反応する原料(以下、「変性用原料」という)を用いて変性させた樹脂を使用してもよい。
変性させた樹脂をフィルム原料として用いる場合は、予め樹脂と変性用原料を反応させて得た変性樹脂をフィルムに成形してもよいし、樹脂に変性用原料を混合し、フィルム成形時に反応させてもよい。また、樹脂と変性用原料を反応させる際には、樹脂の全部を変性用原料と反応させてもよいし、樹脂の一部を変性用原料と反応させて変性樹脂を得た後、残りの未変性の樹脂を前記変性樹脂に添加してもよい。
前記変性用原料としては、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂と反応できる化合物であれば、特に限定されないが、取り扱い性や、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂との反応を制御しやすい点で、有機過酸化物を好ましく用いることができる。前記有機化合物としては公知の化合物を適宜使用してよい。
本実施形態に係る延伸フィルムにおいて、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の含有量は、フィルムの延伸性と生分解性(特にコンポストでの生分解性および海洋分解性)を両立する観点から、延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、40重量%以上90重量%以下であることが好ましい。下限は、生分解性を高める観点から、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましく、70重量%以上がより更に好ましく、80重量%以上が特に好ましい。上限は、延伸性を高める観点から、85重量%以下がより好ましく、80重量%以下がさらに好ましい。
[ポリ乳酸系樹脂(B)]
ポリ乳酸系樹脂(B)は、乳酸を構成モノマーとするポリエステルである。ポリ乳酸系樹脂は通常、ガラス転移温度が60℃近傍であり溶融状態から急冷する時に結晶化がしにくく非晶状態となるため、ポリ乳酸系樹脂(B)を配合することでフィルムが軟化しやすくなる。そのため、ポリ乳酸系樹脂(B)を共重合体(A-1)と併用することによって、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有フィルムの延伸性を高めることができる。これにより、延伸時に破断することなく、延伸ムラが無く高品質の延伸フィルムを得ることができる。また、特許文献2に記載された特定温度以外の温度条件においても、フィルムの延伸を連続して安定的に実施することができる。更には高い延伸倍率を実現することもできる。
ポリ乳酸系樹脂(B)は、乳酸を構成モノマーとするポリエステルである。ポリ乳酸系樹脂は通常、ガラス転移温度が60℃近傍であり溶融状態から急冷する時に結晶化がしにくく非晶状態となるため、ポリ乳酸系樹脂(B)を配合することでフィルムが軟化しやすくなる。そのため、ポリ乳酸系樹脂(B)を共重合体(A-1)と併用することによって、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂含有フィルムの延伸性を高めることができる。これにより、延伸時に破断することなく、延伸ムラが無く高品質の延伸フィルムを得ることができる。また、特許文献2に記載された特定温度以外の温度条件においても、フィルムの延伸を連続して安定的に実施することができる。更には高い延伸倍率を実現することもできる。
ポリ乳酸系樹脂(B)は、乳酸の単独重合体であることが好ましいが、乳酸に加えて、微量の他のモノマーを含んでもよい。
ポリ乳酸系樹脂(B)を構成する乳酸は、L-体とD-体とのいずれか一方でもよいし、両方を含んでもよい。後者の場合、L-体とD-体の比率は特に限定されない。
ポリ乳酸系樹脂(B)は、ポリ(L-乳酸)樹脂、ポリ(D-乳酸)樹脂、及び、ポリ(DL-乳酸)樹脂の内のいずれであってもよい。また、これらのブレンド物であってもよい。
ポリ乳酸系樹脂(B)は、ポリ(L-乳酸)樹脂、ポリ(D-乳酸)樹脂、及び、ポリ(DL-乳酸)樹脂の内のいずれであってもよい。また、これらのブレンド物であってもよい。
ポリ乳酸系樹脂(B)に含まれていてもよい前記他のモノマーとしては、乳酸以外の脂肪族ヒドロキシカルボン酸、脂肪族多価アルコール、脂肪族多価カルボン酸、多官能多糖類などが挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂(B)が乳酸と他のモノマーとの共重合体である場合、結晶性の観点から、前記他のモノマーの含有割合は、ポリ乳酸系樹脂(B)に含まれる単量体全体に対し、0~3モル%程度であることが好ましく、0~2モル%がより好ましい。
ポリ乳酸系樹脂(B)が乳酸と他のモノマーとの共重合体である場合、結晶性の観点から、前記他のモノマーの含有割合は、ポリ乳酸系樹脂(B)に含まれる単量体全体に対し、0~3モル%程度であることが好ましく、0~2モル%がより好ましい。
ポリ乳酸系樹脂(B)としては、結晶性のポリ乳酸系樹脂、又は、非晶性のポリ乳酸系樹脂いずれでもよいが、印刷や蒸着等後工程での加熱時の収縮などの耐熱性の観点から、結晶性のポリ乳酸系樹脂を使用することが好ましい。結晶性のポリ乳酸系樹脂の中でも、示差走査熱量分析におけるピーク温度が170℃未満の融点ピークを有するポリ乳酸系樹脂が特に好ましい。
ポリ乳酸系樹脂(B)が持つ融点ピークのピーク温度(以下、「融点ピーク温度」ともいう)は、フィルムの延伸性と強度を高める観点から、165℃以下であることが好ましく、160℃以下がより好ましい。また、前記ピーク温度の下限は、フィルムの延伸性を高める観点から、120℃以上であることが好ましく、130℃以上がより好ましく、140℃以上がさらに好ましい。
前記融点ピーク温度は、示差走査熱量測定(DSC測定)によって得られたDSC曲線において、結晶融解ピークのピークトップ温度Tmを指す。DSC曲線は、測定対象の樹脂を約5mg精秤し、示差走査熱量計にて10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温を実施することで得られたものである。
以上のような融点ピーク温度を示すポリ乳酸系樹脂(B)としては特に限定されず、市販品を使用することができるが、具体例としては、乳酸単位のL体純度が88%以上98%以下であるポリ乳酸系樹脂が挙げられる。
フィルムの延伸性を高める観点から、ポリ乳酸系樹脂(B)が示す融点ピーク温度は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が示す融点ピーク温度と近いことが好ましい。具体的には、ポリ乳酸系樹脂(B)が示す融点ピーク温度と、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が示す融点ピーク温度の差の絶対値は、40℃以下であることが好ましく、30℃以下がより好ましく、20℃以下がさらに好ましい。
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が示す融点ピーク温度も、ポリ乳酸系樹脂(B)が示す融点ピーク温度と同様に測定される。尚、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)について測定したDSC曲線において、融点ピークが複数現れる場合には、最も高温側にある融点ピークのピーク温度を、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の融点ピーク温度とする。
ポリ乳酸系樹脂(B)の分子量は特に限定されず、適宜設定して良いが、数平均分子量が1千~70万であることが好ましく、1万~30万であることがより好ましい。
ポリ乳酸系樹脂(B)を製造するための乳酸原料としては特に限定されず、L-乳酸、D-乳酸、DL-乳酸、又はこれらの混合物や、L-ラクチド、D-ラクチド、meso-ラクチド、又はそれらの混合物等を使用することができる。デンプンなど植物由来の再生可能原料から微生物発酵によって得た乳酸を好適に利用することができる。
ポリ乳酸系樹脂(B)を製造する方法としては、脱水縮重合法や開環重合法など公知の方法を適用することができ、特に限定されない。
ポリ乳酸系樹脂(B)を製造する方法としては、脱水縮重合法や開環重合法など公知の方法を適用することができ、特に限定されない。
本実施形態に係る延伸フィルムにおいて、ポリ乳酸系樹脂(B)の含有量は、フィルムの延伸性と生分解性(特にコンポストでの生分解性および海洋分解性)を両立する観点から、延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、10重量%以上50重量%以下であることが好ましい。下限は、延伸性の観点から、15重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらに好ましい。上限は、生分解性の観点から、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、25重量%以下がより更に好ましく、20重量%以下が特に好ましい。
本実施形態に係る延伸フィルムは、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)を主体とする樹脂フィルムである。延伸フィルム全量に占めるポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計割合は50重量%以上であって良く、70重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。95重量%以上であってもよく、98重量%以上であってもよい。
(他の樹脂)
本実施形態に係る延伸フィルムは、発明の効果を損なわない範囲で、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)以外の他の樹脂が含まれていてもよい。そのような他の樹脂としては、例えば、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステル系樹脂や、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンセバテートテレフタレート、ポリブチレンアゼレートテレフタレートなどの脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂等が挙げられる。他の樹脂としては1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
本実施形態に係る延伸フィルムは、発明の効果を損なわない範囲で、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)以外の他の樹脂が含まれていてもよい。そのような他の樹脂としては、例えば、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステル系樹脂や、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンセバテートテレフタレート、ポリブチレンアゼレートテレフタレートなどの脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂等が挙げられる。他の樹脂としては1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
前記他の樹脂の含有量は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計100重量部に対して、100重量部以下であることが好ましく、50重量部以下がより好ましく、30重量部以下がさらに好ましい。10重量部以下であってもよいし、5重量部以下であってもよいし、1重量部以下であってもよい。他の樹脂の含有量の下限は特に限定されず、0重量部以上であって良い。
本実施形態に係る延伸フィルムは、発明の効果を阻害しない範囲で、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)及びポリ乳酸系樹脂(B)と共に使用可能な添加剤を含んでもよい。そのような添加剤としては、顔料、染料などの着色剤、活性炭、ゼオライト等の臭気吸収剤、バニリン、デキストリン等の香料、充填材、可塑剤、酸化防止剤、抗酸化剤、耐候性改良剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、滑剤、離型剤、撥水剤、抗菌剤、摺動性改良剤等が挙げられる。添加剤としては1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これら添加剤の含有量は、その使用目的に応じて当業者が適宜設定可能である。
以下、結晶核剤、滑剤、充填材、及び可塑剤について、さらに詳しく説明する。
以下、結晶核剤、滑剤、充填材、及び可塑剤について、さらに詳しく説明する。
(結晶核剤)
本実施形態に係る延伸フィルムは、結晶核剤を含んでもよい。結晶核剤としては、例えば、ペンタエリスリトール、ガラクチトール、マンニトール等の多価アルコール;オロチン酸、アスパルテーム、シアヌル酸、グリシン、フェニルホスホン酸亜鉛、窒化ホウ素等が挙げられる。中でも、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の結晶化を促進する効果が特に優れている点で、ペンタエリスリトールが好ましい。結晶核剤は、1種を使用してよいし、2種以上使用してもよく、目的に応じて、使用比率を適宜調整することができる。
本実施形態に係る延伸フィルムは、結晶核剤を含んでもよい。結晶核剤としては、例えば、ペンタエリスリトール、ガラクチトール、マンニトール等の多価アルコール;オロチン酸、アスパルテーム、シアヌル酸、グリシン、フェニルホスホン酸亜鉛、窒化ホウ素等が挙げられる。中でも、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の結晶化を促進する効果が特に優れている点で、ペンタエリスリトールが好ましい。結晶核剤は、1種を使用してよいし、2種以上使用してもよく、目的に応じて、使用比率を適宜調整することができる。
結晶核剤を使用する場合、その配合量は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計100重量部に対して、0.1~5重量部が好ましく、0.5~3重量部がより好ましく、0.7~1.5重量部がさらに好ましい。
しかし、本実施形態に係る延伸フィルムは、ペンタエリスリトール等の結晶核剤を実質的に配合しなくても、良好な生産性を達成することができる。結晶核剤を実質的に配合しないとは、結晶核剤の配合量が、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計100重量部に対して、0.1重量部未満であることを意味する。0.01重量部未満であってもよい。ペンタエリスリトールを実質的に配合しない態様では、ペンタエリスリトールのブリードアウトによるキャストロール表面の汚染の問題を回避することができる。
(滑剤)
本実施形態に係る延伸フィルムは、滑剤を含んでもよい。滑剤としては、例えば、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、N-ステアリルベヘン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、p-フェニレンビスステアリン酸アミド、エチレンジアミンとステアリン酸とセバシン酸の重縮合物等が挙げられる。中でも、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)への滑剤効果が特に優れている点で、ベヘン酸アミド又はエルカ酸アミドが好ましい。滑剤は、1種を使用してもよいし、2種以上使用してもよく、目的に応じて、使用比率を適宜調整することができる。
本実施形態に係る延伸フィルムは、滑剤を含んでもよい。滑剤としては、例えば、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、N-ステアリルベヘン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、p-フェニレンビスステアリン酸アミド、エチレンジアミンとステアリン酸とセバシン酸の重縮合物等が挙げられる。中でも、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)への滑剤効果が特に優れている点で、ベヘン酸アミド又はエルカ酸アミドが好ましい。滑剤は、1種を使用してもよいし、2種以上使用してもよく、目的に応じて、使用比率を適宜調整することができる。
滑剤を使用する場合、その使用量は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計100重量部に対して、0.01~5重量部が好ましく、0.05~3重量部がより好ましく、0.1~1.5重量部がさらに好ましい。本実施形態に係る延伸フィルムは、滑剤を含有することが好ましいが、含有しなくてもよい。
(充填材)
本実施形態に係る延伸フィルムは、充填材を含有してもよい。充填材を含むことで、より高強度の延伸フィルムとすることができる。前記充填材としては、無機充填材と有機充填材いずれでもあってよく、両者を併用してもよい。無機充填材としては特に限定されないが、例えば、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酸化物、水酸化物、窒化物、カーボンブラック等が挙げられる。無機充填材は1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本実施形態に係る延伸フィルムは、充填材を含有してもよい。充填材を含むことで、より高強度の延伸フィルムとすることができる。前記充填材としては、無機充填材と有機充填材いずれでもあってよく、両者を併用してもよい。無機充填材としては特に限定されないが、例えば、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酸化物、水酸化物、窒化物、カーボンブラック等が挙げられる。無機充填材は1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記充填材を使用する場合、その含有量は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計100重量部に対して1~100重量部であることが好ましく、3~80重量部であることがより好ましく、5~70重量部であることが更に好ましく、10~60重量部であることがより更に好ましい。しかし、本実施形態に係る延伸フィルムは、充填材を実質的に含有しなくてもよい。充填剤を実質的に配合しないとは、充填剤の配合量が、樹脂(A)と樹脂(B)の合計100重量部に対して1重量部未満であることを意味する。0.1重量部未満であってもよい。
(可塑剤)
本実施形態に係る延伸フィルムは、可塑剤を含んでもよい。可塑剤としては、例えば、グリセリンエステル系化合物、クエン酸エステル系化合物、セバシン酸エステル系化合物、アジピン酸エステル系化合物、ポリエーテルエステル系化合物、安息香酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、イソソルバイドエステル系化合物、ポリカプロラクトン系化合物、二塩基酸エステル系化合物等が挙げられる。中でも、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)への可塑化効果が特に優れている点で、グリセリンエステル系化合物、クエン酸エステル系化合物、セバシン酸エステル系化合物、二塩基酸エステル系化合物が好ましい。グリセリンエステル系化合物としては、例えば、グリセリンジアセトモノラウレート等が挙げられる。クエン酸エステル系化合物としては、例えば、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。セバシン酸エステル系化合物としては、例えば、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。二塩基酸エステル系化合物としては、例えば、ベンジルメチルジエチレングリコールアジペート等が挙げられる。可塑剤は、1種を使用してもよいし、2種以上使用してもよく、目的に応じて、使用比率を適宜調整することができる。
本実施形態に係る延伸フィルムは、可塑剤を含んでもよい。可塑剤としては、例えば、グリセリンエステル系化合物、クエン酸エステル系化合物、セバシン酸エステル系化合物、アジピン酸エステル系化合物、ポリエーテルエステル系化合物、安息香酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、イソソルバイドエステル系化合物、ポリカプロラクトン系化合物、二塩基酸エステル系化合物等が挙げられる。中でも、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)への可塑化効果が特に優れている点で、グリセリンエステル系化合物、クエン酸エステル系化合物、セバシン酸エステル系化合物、二塩基酸エステル系化合物が好ましい。グリセリンエステル系化合物としては、例えば、グリセリンジアセトモノラウレート等が挙げられる。クエン酸エステル系化合物としては、例えば、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。セバシン酸エステル系化合物としては、例えば、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。二塩基酸エステル系化合物としては、例えば、ベンジルメチルジエチレングリコールアジペート等が挙げられる。可塑剤は、1種を使用してもよいし、2種以上使用してもよく、目的に応じて、使用比率を適宜調整することができる。
可塑剤を使用する場合、その使用量は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)の合計100重量部に対して、1~20重量部が好ましく、2~15重量部がより好ましく、3~10重量部がさらに好ましい。しかし、本実施形態に係る延伸フィルムは、可塑剤を実質的に含有しなくてもよい。可塑剤を実質的に配合しないとは、可塑剤の配合量が、樹脂(A)と樹脂(B)の合計100重量部に対して1重量部未満であることを意味する。0.1重量部未満であってもよい。
[延伸フィルム]
本実施形態に係る延伸フィルムは、フィルム成形後にMD方向及び/又はTD方向に延伸処理が施された延伸フィルムである。
本実施形態に係る延伸フィルムは、フィルム成形後にMD方向及び/又はTD方向に延伸処理が施された延伸フィルムである。
本実施形態に係る延伸フィルムの厚みは、フィルムの均一な肉厚、外観、強度、軽量性等の観点から、10~200μmであることが好ましく、15~150μmがより好ましく、20~100μmがさらに好ましい。
また、本実施形態に係る延伸フィルムは、工業的に生産される長尺の延伸フィルムであることが好ましく、ロール状に巻き取られた帯状の延伸フィルムであることが特に好ましい。このような延伸フィルムの長さは特に限定されないが、例えば、50m以上であってもよいし、100m以上であってもよい。本実施形態では、このような長尺の延伸フィルムを連続的に安定して製造することができる。
好適な態様によると、実施形態に係る延伸フィルムは、少なくともMD方向において、弾性率1500MPa以上、かつ、破断強度40MPa以上を示すことができる。また、MD方向とTD方向の両方向において、弾性率1500MPa以上、かつ、破断強度40MPa以上を示す二軸延伸フィルムであってもよい。前記弾性率は2000MPa以上であることが好ましく、2500MPa以上がより好ましい。前記破断強度は60MPa以上であることが好ましく、70MPa以上がより好ましい。前記弾性率と前記破断強度は、実施例の項で詳述する方法によって測定される値である。
[延伸フィルムの製造方法]
次に、本実施形態に係る延伸フィルムを製造する方法の一例について説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
まず、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、及び、必要に応じて他の成分を含むフィルム原料を溶融する。
次に、本実施形態に係る延伸フィルムを製造する方法の一例について説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
まず、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、ポリ乳酸系樹脂(B)、及び、必要に応じて他の成分を含むフィルム原料を溶融する。
溶融の方法は特に限定されないが、溶融したフィルム原料をTダイから押出すこと、即ち押出成形法を実施することが好ましい。押出成形法によると、厚みが均一なフィルムを容易に製造することができる。押出成形では、一軸押出機、二軸押出機などを適宜使用することができる。
フィルム原料を溶融させる際の条件は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)が溶融する条件であればよいが、溶融したフィルム原料の温度を、例えば140~210℃程度とすればよい。
次いで、溶融したフィルム原料をキャストロール上に押出すことにより、フィルム状に成形する。フィルム原料の溶融物は、キャストロールに接触して、キャストロールの表面に沿って移動することで、冷却され固化する。
当該工程は、1本又は複数本のキャストロール上に溶融物を押し出す工程であってもよいし、または、キャストロールにタッチロールを対向させて、キャストロール上に押し出された溶融物をタッチロールで挟み込む工程であってもよい。
また、溶融物をキャストロールへ安定的に接触させるために、エアナイフやエアチャンバーを用いてもよい。キャストロールとの接触面の反対側も効率的に冷却するために、キャストロールを水槽内に設置したり、エアチャンバーを用いてもよい。
また、溶融物をキャストロールへ安定的に接触させるために、エアナイフやエアチャンバーを用いてもよい。キャストロールとの接触面の反対側も効率的に冷却するために、キャストロールを水槽内に設置したり、エアチャンバーを用いてもよい。
キャストロールの設定温度の下限は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の粘着性を抑制し、キャストロールからの剥離性を向上させるため、0℃以上であることが好ましく、10℃以上がより好ましく、15℃以上がさらに好ましい。また、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)+10℃を超える温度であることが好ましい。
キャストロールの設定温度の上限は、特に限定されないが、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の固化を促進する観点から、80℃以下であることが好ましく、60℃以下がより好ましい。
次いで、キャストロール上で冷却したフィルムを、キャストロールを回転させつつ搬送することで、フィルムをキャストロールから剥離する。これにより、未延伸のフィルムを得ることができる。
次に、得られたフィルムをMD方向に延伸することで、MD方向で高強度の一軸延伸フィルムを得ることができる。前記MD方向は、機械方向、流れ方向、又は長尺方向とも呼ばれる。後述するTD方向は、MD方向に対して垂直の方向であり、垂直方向、又は幅方向とも呼ばれる。
MD方向への延伸工程は、キャストロールからの剥離から連続的に、1つの製造ライン内で実施することができる。この工程は、特に限定されないが、例えば、ロール縦延伸機を用いて、フィルムを搬送する複数のロール間で、ロールの回転速度に差を付けることによって実施することができる。
MD方向への延伸工程は、フィルムを加熱しながら実施することが好ましい。加熱方式としては、特に限定されないが、所定の温度に調節した気流をフィルムにあてる方式、ロールを所定の温度に設定することでフィルム温度を制御する方式、IRヒーターなど補助加熱手段を用いてフィルムを加熱して所定の温度にフィルム温度を制御する方式、所定の温度に温調したオーブンにフィルムを通過させる方式等が挙げられる。これらを単独で使用してもよいし、複数を組み合わせてもよい。
特許文献2では、MD方向への延伸工程において樹脂の結晶化を抑制することでフィルムの延伸を実現するため、フィルム温度として実施例で20℃又は30℃といった比較的低温が採用されている。これに対し、本実施形態では、フィルム原料の組成によってフィルムの延伸性が改善されているため、フィルム温度を上記のように制御する必要がなく、前記温度より高温であってもMD方向への延伸を実現することができる。
具体的には、本実施形態に係る延伸フィルムの製造において、MD方向への延伸時の温度は、35℃以上であることが好ましく、45℃以上がより好ましく、55℃以上がさらに好ましい。ポリ乳酸系樹脂は通常、ガラス転移温度が60℃近傍であり溶融状態から急冷する時に結晶化がしにくく非晶状態となるため、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の融点未満であっても本実施形態に係る延伸フィルムは前記温度域で軟化しやすく、良好な延伸が可能となる。また、前記温度は制御しやすく安定化させやすい。そのため、フィルムの延伸を連続して安定的に実施でき、長尺の延伸フィルムを安定して製造することが可能となる。
また、MD方向への延伸時の温度の上限は特に限定されないが、延伸時のフィルムの破断を回避する観点から、110℃以下であることが好ましく、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましい。
MD方向への延伸倍率は特に限定されないが、2倍以上であることが好ましい。より好ましくは2.5倍以上、さらに好ましくは3倍以上である。本実施形態に係るフィルム原料の組成によると、このように高い延伸倍率を実現することができる。延伸倍率の上限は特に限定されず、適宜決定すればよいが、例えば、8倍以下であって良い。
次いで、MD方向への延伸に続き、TD方向に延伸することで、MD方向とTD方向それぞれで高強度の二軸延伸フィルムを得ることができる。TD方向への延伸工程は、MD方向への延伸工程から連続的に、1つの製造ライン内で実施することができる。この工程は、特に限定されないが、例えば、クリップ式テンター等の横延伸機を用いてフィルムの幅方向両端をクランプしてTD方向に引っ張ることで実施することができる。
TD方向への延伸工程も、フィルムを加熱しながら実施することが好ましい。加熱方式としては、特に限定されず、MD方向への延伸工程について上述したものが挙げられる。
TD方向への延伸工程における温度条件も、特許文献2で開示されている特定温度に制御する必要がない。具体的には、TD方向への延伸時の温度も、上述したMD方向への延伸時の温度と同様であって良く、35~110℃であることが好ましく、45~100℃が好ましく、55~90℃がより好ましい。
TD方向への延伸倍率は特に限定されないが、2倍以上であることが好ましい。より好ましくは3倍以上、さらに好ましくは4倍以上である。本実施形態に係るフィルム原料の組成によると、このように高い延伸倍率を実現することができる。延伸倍率の上限は特に限定されず、適宜決定すればよいが、例えば、8倍以下であって良い。
MD方向への延伸工程またはTD方向への延伸工程の後は、高融点の結晶が成長する温度に延伸フィルムを加熱する熱固定工程を実施することが好ましい。これにより、延伸フィルムの結晶化度を上げ、延伸フィルムの強度を高めることができ、また、延伸フィルムの物性を安定化させることができる。
熱固定時の加熱温度としては80~150℃であることが好ましく、90~135℃がさらに好ましく、100~130℃が最も好ましい。加熱温度が80℃以上であると、延伸フィルムの結晶化度が上がり、形成される結晶が高融点となり得る。加熱温度が150℃以下であると、フィルムの溶融による破断を回避できる。
この加熱は、例えば、クリップ式テンター等の横延伸機にてTD方向に延伸した後に延伸状態を維持したまま加熱することで実施できる。この時、延伸方向と逆方向に加熱収縮が生じるため、破断しないよう緩和をすることが好ましい。緩和は、延伸方向と逆方向に引っ張りを戻す操作であり、緩和量5~30%の間で適宜調整することが好ましい。
この後、適宜、フィルムを冷却する工程を実施して良い。この後、延伸フィルムを、巻取りロールで巻き取る工程を行うことが好ましい。
本実施形態に係る延伸フィルムの製造方法は、溶融押出から最終工程までを、フィルムを連続的に搬送しつつ、実施することが好ましい。これにより、工業的に簡易なプロセスにて、生産性良く延伸フィルムを製造することが可能となる。本実施形態に係る製造方法は、製造された延伸フィルムを、巻取りロールで連続的に巻き取りつつ実施することができる。
延伸フィルムを連続的に搬送する場合、その搬送速度は特に限定されないが、延伸フィルムの生産性の観点から、延伸開始前の段階で5m/分以上であることが好ましい。また、生産の安定性の観点からは、同じく延伸開始前の段階で50m/分以下であることが好ましい。
[積層体]
本実施形態に係る延伸フィルムは、独立した単一層から構成される樹脂フィルムであってもよいが、延伸フィルムの片面又は両面に他の層を積層して積層体とすることもできる。このような積層体も本発明の一態様を構成する。
当該他の層としては、樹脂層、無機物層、金属層、金属酸化物層、印刷層等が挙げられる。これら他の層は、ラミネート層であってもよいし、コーティング層であってもよいし、蒸着層であってもよい。
本実施形態に係る延伸フィルムは、独立した単一層から構成される樹脂フィルムであってもよいが、延伸フィルムの片面又は両面に他の層を積層して積層体とすることもできる。このような積層体も本発明の一態様を構成する。
当該他の層としては、樹脂層、無機物層、金属層、金属酸化物層、印刷層等が挙げられる。これら他の層は、ラミネート層であってもよいし、コーティング層であってもよいし、蒸着層であってもよい。
積層体中の他の層の一形態である樹脂層として特に限定されないが、積層体全体の生分解性を高める観点から、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)を含有する層であることが好ましい。ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)としては、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)について上述したものを適宜使用できるが、特に限定されない。ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)以外の成分としても特に限定されず、樹脂層に対する添加剤として公知の成分を適宜使用することができる。この樹脂層は、ヒートシール層として機能するものであってもよい。
[延伸フィルムの用途]
本実施形態に係る延伸フィルムは、包装用フィルム、ヒートシール性フィルム、ツイストフィルム等として好適に用いることができる。
本実施形態に係る延伸フィルムは、包装用フィルム、ヒートシール性フィルム、ツイストフィルム等として好適に用いることができる。
以下の各項目では、本開示における好ましい態様を列挙するが、本発明は以下の各項目に限定されるわけではない。
[項目1]
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有し、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含む、延伸フィルム。
[項目2]
前記ポリ乳酸系樹脂(B)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、10重量%以上50重量%以下である、項目1に記載の延伸フィルム。
[項目3]
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、40重量%以上90重量%以下である、項目1又は2に記載の延伸フィルム。
[項目4]
前記他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、5重量%超40重量%未満である、項目1~3のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目5]
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上9モル%以下である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-2)を更に含む、項目1~4のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目6]
前記他のヒドロキシアルカノエート単位が、3-ヒドロキシヘキサノエート単位を含む、項目1~5のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目7]
前記延伸フィルムが、少なくともMD方向において、弾性率1500MPa以上、かつ、破断強度40MPa以上を示す、項目1~6のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目8]
項目1~7のいずれかに記載の延伸フィルムと、該延伸フィルムの少なくとも片面に積層された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)を含有する層と、を含む、積層体。
[項目1]
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有し、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含む、延伸フィルム。
[項目2]
前記ポリ乳酸系樹脂(B)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、10重量%以上50重量%以下である、項目1に記載の延伸フィルム。
[項目3]
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、40重量%以上90重量%以下である、項目1又は2に記載の延伸フィルム。
[項目4]
前記他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、5重量%超40重量%未満である、項目1~3のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目5]
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上9モル%以下である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-2)を更に含む、項目1~4のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目6]
前記他のヒドロキシアルカノエート単位が、3-ヒドロキシヘキサノエート単位を含む、項目1~5のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目7]
前記延伸フィルムが、少なくともMD方向において、弾性率1500MPa以上、かつ、破断強度40MPa以上を示す、項目1~6のいずれかに記載の延伸フィルム。
[項目8]
項目1~7のいずれかに記載の延伸フィルムと、該延伸フィルムの少なくとも片面に積層された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)を含有する層と、を含む、積層体。
以下に実施例と比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例においては、以下の原料を使用した。
(ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A))
P3HA系樹脂(A)として、下記PHBH-1~PHBH-3のポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(P3HB3HH)樹脂を用いた。以下の3HBは、3-ヒドロキシブチレート繰り返し単位、3HHは、3-ヒドロキシヘキサノエート繰り返し単位を示す。
PHBH-1:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=71.8/28.2(モル%/モル%)、重量平均分子量は66万g/mol)
国際公開第2019/142845号の実施例9に記載の方法に準じて製造した。
PHBH-2:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=97.2/2.8(モル%/モル%)、重量平均分子量は66万g/mol)
国際公開第2019/142845号の実施例2に記載の方法に準じて製造した。
PHBH-3:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=94/6(モル%/モル%)、重量平均分子量は60万g/mol)
国際公開第2019/142845号の実施例1に記載の方法に準じて製造した。
(ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A))
P3HA系樹脂(A)として、下記PHBH-1~PHBH-3のポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(P3HB3HH)樹脂を用いた。以下の3HBは、3-ヒドロキシブチレート繰り返し単位、3HHは、3-ヒドロキシヘキサノエート繰り返し単位を示す。
PHBH-1:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=71.8/28.2(モル%/モル%)、重量平均分子量は66万g/mol)
国際公開第2019/142845号の実施例9に記載の方法に準じて製造した。
PHBH-2:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=97.2/2.8(モル%/モル%)、重量平均分子量は66万g/mol)
国際公開第2019/142845号の実施例2に記載の方法に準じて製造した。
PHBH-3:P3HB3HH(平均含有比率3HB/3HH=94/6(モル%/モル%)、重量平均分子量は60万g/mol)
国際公開第2019/142845号の実施例1に記載の方法に準じて製造した。
(ポリ乳酸系樹脂(B))
B-1:PLA(LX175グレード、Total Corbion PLA社製、融点ピーク温度は155℃)
B-1:PLA(LX175グレード、Total Corbion PLA社製、融点ピーク温度は155℃)
(結晶核剤)
C-1:ペンタエリスリトール(三菱化学社製、ノイライザーP)
C-1:ペンタエリスリトール(三菱化学社製、ノイライザーP)
(滑剤)
D-1:ベヘン酸アミド(日本精化社製:BNT-22H)
D-1:ベヘン酸アミド(日本精化社製:BNT-22H)
各実施例および比較例においては、以下の評価を実施した。
[フィルム延伸性]
樹脂ペレットを用い、Tダイにてフィルムを作製し、連続的にロール遠心機にて60℃~70℃温度範囲でMD方向(Tダイフィルム作製の流れ方向)に3倍延伸し、延伸可能領域(延伸倍率)について下記評価基準で評価した。
また、MD方向に延伸したフィルムを、MD方向の両端部を固定し、70℃~80℃温度範囲でTD方向(MD方向に対し垂直方向)に5倍延伸し、延伸可能領域(延伸倍率)について下記評価基準で評価した。
[フィルム延伸性]
樹脂ペレットを用い、Tダイにてフィルムを作製し、連続的にロール遠心機にて60℃~70℃温度範囲でMD方向(Tダイフィルム作製の流れ方向)に3倍延伸し、延伸可能領域(延伸倍率)について下記評価基準で評価した。
また、MD方向に延伸したフィルムを、MD方向の両端部を固定し、70℃~80℃温度範囲でTD方向(MD方向に対し垂直方向)に5倍延伸し、延伸可能領域(延伸倍率)について下記評価基準で評価した。
<評価基準>
〇:延伸時にフィルムが破断せずにフィルムが得られ、得られたフィルムに目視で延伸ムラ(フィルム厚みなど延伸不均一部)がみられなかった。
×:延伸時にフィルムが破断する、或いは、得られたフィルムに目視で延伸ムラ(フィルム厚みなど延伸不均一部)がみられた。
〇:延伸時にフィルムが破断せずにフィルムが得られ、得られたフィルムに目視で延伸ムラ(フィルム厚みなど延伸不均一部)がみられなかった。
×:延伸時にフィルムが破断する、或いは、得られたフィルムに目視で延伸ムラ(フィルム厚みなど延伸不均一部)がみられた。
[フィルム物性]
<フィルムの弾性率、破断強度、破断伸び>
厚み20μmのフィルムを23℃、湿度50%雰囲気下にて一週間保存した後、JIS K7113に基づき、MD方向及び/又はTD方向のダンベル(小型試験片2(1/3)号形)を10個打ち抜き、引張試験機(島津製作所製「AUTOGRAPH AG2000A」)を用いて、試験速度100mm/分の条件にて弾性率、破断強度、破断伸びについて5回測定および算出し、平均化した値を弾性率、破断強度及び破断伸びとして表1に記載した。
<フィルムの弾性率、破断強度、破断伸び>
厚み20μmのフィルムを23℃、湿度50%雰囲気下にて一週間保存した後、JIS K7113に基づき、MD方向及び/又はTD方向のダンベル(小型試験片2(1/3)号形)を10個打ち抜き、引張試験機(島津製作所製「AUTOGRAPH AG2000A」)を用いて、試験速度100mm/分の条件にて弾性率、破断強度、破断伸びについて5回測定および算出し、平均化した値を弾性率、破断強度及び破断伸びとして表1に記載した。
<フィルムの引裂強度>
フィルムを23℃、湿度50%雰囲気下にて一週間保存した後、JISK-1281に基づき、エルメンドルフ引裂き法を用いて引裂き強度を測定した。測定は5回行い、平均化した値を引裂強度として表1に記載した。
フィルムを23℃、湿度50%雰囲気下にて一週間保存した後、JISK-1281に基づき、エルメンドルフ引裂き法を用いて引裂き強度を測定した。測定は5回行い、平均化した値を引裂強度として表1に記載した。
[生分解性]
理論的酸素要求量(ThOD)に対する生物学的酸素要求量(BOD)の比率として生分解度を算出し、下記評価基準に従い評価した。
生分解度は、具体的には、ホームコンポスト性に関して、ISO 14855-1(28±2℃)、JIS K 6953-1に従って、28±2℃にて生分解試験を行い、二酸化炭素発生量から理論的発生二酸化炭素の比として生分解度を求めた。
理論的酸素要求量(ThOD)に対する生物学的酸素要求量(BOD)の比率として生分解度を算出し、下記評価基準に従い評価した。
生分解度は、具体的には、ホームコンポスト性に関して、ISO 14855-1(28±2℃)、JIS K 6953-1に従って、28±2℃にて生分解試験を行い、二酸化炭素発生量から理論的発生二酸化炭素の比として生分解度を求めた。
<評価基準>
〇〇〇:BOD75%以上
〇〇:BOD70%以上75%未満
〇:BOD65%以上70%未満
△:65%未満
〇〇〇:BOD75%以上
〇〇:BOD70%以上75%未満
〇:BOD65%以上70%未満
△:65%未満
(実施例1)
(樹脂組成物の製造方法)
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂PHBH-1 30重量部、PHBH-2 30重量部、PHBH-3 40重量部に対して、結晶核剤としてC-1 1.0重量部、滑剤としてD-1 0.5重量部をドライブレンドした。得られた樹脂材料を、シリンダー温度及びダイ温度を150℃に設定したφ26mmの同方向二軸押出機ホッパーに投入、溶融混錬し、ダイよりストランド状に押出し、45℃の湯を満たした水槽に通してストランドを固化し、ペレタイザーで裁断することにより、樹脂ペレットP-1を得た。
(樹脂組成物の製造方法)
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂PHBH-1 30重量部、PHBH-2 30重量部、PHBH-3 40重量部に対して、結晶核剤としてC-1 1.0重量部、滑剤としてD-1 0.5重量部をドライブレンドした。得られた樹脂材料を、シリンダー温度及びダイ温度を150℃に設定したφ26mmの同方向二軸押出機ホッパーに投入、溶融混錬し、ダイよりストランド状に押出し、45℃の湯を満たした水槽に通してストランドを固化し、ペレタイザーで裁断することにより、樹脂ペレットP-1を得た。
(MDおよびTD方向の2軸延伸フィルムの製造)
更に、単軸押出機に前記樹脂ペレットP-1とB-1を重量比80:20となるように投入してTダイにてフィルム状に押出し、成形したフィルムを、設定温度50℃の冷却ロールにて冷却後、引き取りロールにて引き取り、連続的に、ロール縦延伸機にて60~70℃にてMD方向に3倍に延伸した後に連続的に、クリップ式テンター横延伸機にて延伸温度70~80℃で、TD方向に延伸倍率が5倍になるように延伸し、続けて延伸を15%緩和しながら130℃に加熱し熱固定した。二軸延伸後のフィルムを50℃に冷却し、幅方向端部をスリットすることで、幅1200mm、厚み20μmの二軸延伸フィルムを得た。尚、以上のプロセスは連続的に実施した。
MD方向延伸後、及びTD方向延伸後のフィルムを観察し、フィルムの延伸性を評価した。また、得られた延伸フィルムの弾性率、破断強度、破断伸び、引裂強度、及び生分解性を評価し、評価結果を表1に示す。
更に、単軸押出機に前記樹脂ペレットP-1とB-1を重量比80:20となるように投入してTダイにてフィルム状に押出し、成形したフィルムを、設定温度50℃の冷却ロールにて冷却後、引き取りロールにて引き取り、連続的に、ロール縦延伸機にて60~70℃にてMD方向に3倍に延伸した後に連続的に、クリップ式テンター横延伸機にて延伸温度70~80℃で、TD方向に延伸倍率が5倍になるように延伸し、続けて延伸を15%緩和しながら130℃に加熱し熱固定した。二軸延伸後のフィルムを50℃に冷却し、幅方向端部をスリットすることで、幅1200mm、厚み20μmの二軸延伸フィルムを得た。尚、以上のプロセスは連続的に実施した。
MD方向延伸後、及びTD方向延伸後のフィルムを観察し、フィルムの延伸性を評価した。また、得られた延伸フィルムの弾性率、破断強度、破断伸び、引裂強度、及び生分解性を評価し、評価結果を表1に示す。
(実施例2~7)
配合を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ペレットP-2~7を製造した。また、実施例1と同様にしてフィルム製造を行い、フィルムの延伸性、延伸フィルムの弾性率、引張強度、破断強度、破断伸び、引裂強度、及び生分解性を評価し、評価結果を表1に示す。
配合を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ペレットP-2~7を製造した。また、実施例1と同様にしてフィルム製造を行い、フィルムの延伸性、延伸フィルムの弾性率、引張強度、破断強度、破断伸び、引裂強度、及び生分解性を評価し、評価結果を表1に示す。
(比較例1~3)
配合を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ペレットP-8~10を製造した。実施例1と同様にしてフィルム製造を行おうとしたが、延伸中にフィルムが破断し、延伸フィルムを得ることができなかった。
配合を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ペレットP-8~10を製造した。実施例1と同様にしてフィルム製造を行おうとしたが、延伸中にフィルムが破断し、延伸フィルムを得ることができなかった。
表1より、共重合体(A-1)に該当するPHBH-1を含むポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)に対し、ポリ乳酸系樹脂(B)を配合した実施例1~7では、MD方向とTD方法それぞれに高倍率で延伸された二軸延伸フィルムを得ることができた。
一方、ポリ乳酸系樹脂(B)を含むものの共重合体(A-1)を含まない比較例1及び2や、共重合体(A-1)を含むもののポリ乳酸系樹脂(B)を含まない比較例3では、延伸工程中にフィルムが破断して延伸フィルムを得ることができなかった。
一方、ポリ乳酸系樹脂(B)を含むものの共重合体(A-1)を含まない比較例1及び2や、共重合体(A-1)を含むもののポリ乳酸系樹脂(B)を含まない比較例3では、延伸工程中にフィルムが破断して延伸フィルムを得ることができなかった。
Claims (8)
- ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)、及び、ポリ乳酸系樹脂(B)を含有し、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)を含む、延伸フィルム。 - 前記ポリ乳酸系樹脂(B)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、10重量%以上50重量%以下である、請求項1に記載の延伸フィルム。
- 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、40重量%以上90重量%以下である、請求項1又は2に記載の延伸フィルム。
- 前記他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-1)の含有量が、前記延伸フィルムに含まれる樹脂成分の全重量に対し、5重量%超40重量%未満である、請求項1又は2に記載の延伸フィルム。
- 前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(A)が、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上9モル%以下である3-ヒドロキブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A-2)を更に含む、請求項1又は2に記載の延伸フィルム。
- 前記他のヒドロキシアルカノエート単位が、3-ヒドロキシヘキサノエート単位を含む、請求項1又は2に記載の延伸フィルム。
- 前記延伸フィルムが、少なくともMD方向において、弾性率1500MPa以上、かつ、破断強度40MPa以上を示す、請求項1又は2に記載の延伸フィルム。
- 請求項1又は2に記載の延伸フィルムと、該延伸フィルムの少なくとも片面に積層された、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(C)を含有する層と、を含む、積層体。
Priority Applications (1)
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| JP2023101567A JP2025001851A (ja) | 2023-06-21 | 2023-06-21 | 延伸フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
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| Publication Number | Publication Date |
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