JP2011230940A - 脆性材料基板の割断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザを用いた既存の切断装置で、互いに交差する2方向に脆性材料基板を割断できる方法を提供すること。
【解決手段】脆性材料基板50に対してレーザビームLBを相対移動させながら照射して、基板50を溶融温度未満に加熱した後、基板50に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、基板に生じた熱応力によって、垂直クラック53aからなる第1スクライブライン52aを形成する第1工程と、第1スクライブライン52aの、第2スクライブ予定ラインと51bの交差部分を基板50の溶融温度未満に予備加熱する第2工程と、第1スクライブライン52aと交差する第2スクライブライン52bを形成する第3工程と、第1スクライブライン52a及び第2スクライブライン52bに沿って基板50を割断する第4工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】脆性材料基板50に対してレーザビームLBを相対移動させながら照射して、基板50を溶融温度未満に加熱した後、基板50に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、基板に生じた熱応力によって、垂直クラック53aからなる第1スクライブライン52aを形成する第1工程と、第1スクライブライン52aの、第2スクライブ予定ラインと51bの交差部分を基板50の溶融温度未満に予備加熱する第2工程と、第1スクライブライン52aと交差する第2スクライブライン52bを形成する第3工程と、第1スクライブライン52a及び第2スクライブライン52bに沿って基板50を割断する第4工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、脆性材料基板にレーザビームを照射して、互いに交差する2方向に沿って脆性材料基板を割断する方法に関するものである。
従来、ガラス基板などの脆性材料基板の割断方法としては、カッターホイール等を圧接転動させてスクライブラインを形成した後、スクライブラインに沿って基板に対して垂直方向から外力を加え基板を割断する方法が広く行われている。
通常、カッターホイールを用いて脆性材料基板のスクライブを行った場合、カッターホイールによって脆性材料基板に付与される機械的な応力によって基板の欠陥が生じやすく、ブレイクを行った際に上記欠陥に起因する割れ等が発生する。
そこで、近年、レーザを用いて脆性材料基板を割断する方法が実用化されている。この方法は、レーザビームを基板に照射して基板を溶融温度未満に加熱した後、冷却媒体により基板を冷却することによって基板に熱応力を生じさせ、この熱応力によって基板の表面から略垂直方向にクラックを形成させるというものである。このレーザビームを用いた脆性材料基板の割断方法では、熱応力を利用するため、工具を基板に直接接触させることがなく、割断面は欠け等の少ない平滑な面となり、基板の強度が維持される。
また、レーザを用いて、互いに交差する2方向で脆性材料基板を割断する方法も提案されている。しかし、第1の方向に脆性材料基板を切断した後、第1の方向と交差する第2の方向に脆性材料基板を切断する際、第1の方向との交差点から垂直クラックが進展しない、あるいは切断予定線から外れて垂直クラックが進展することがあった。特に、表面圧縮応力の高い強化ガラスの場合には、第1の方向に形成された垂直クラックが大きく開いた状態を維持するので、第2の方向に脆性材料基板を切断する際、第1の方向との交差点から先にクラックが進展しにくい。
このため、例えば特許文献1では、脆性材料基板にレーザビームを照射して第1の方向に脆性材料基板を切断した後、脆性材料基板を支承する支持台の上面を凹状に変化させて、脆性材料基板の切断された部分同士を圧接し、この状態でレーザビームを照射して、第1の方向に直交する第2の方向に脆性材料基板を切断する方法が提案されている。
しかしながら上記提案方法を実施するには、脆性材料基板を支承する支持台上面の形状を変化させるための複雑な機構を備えた特別の切断装置が必要となる。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザを用いた既存の切断装置で、互いに交差する2方向に脆性材料基板を割断できる方法を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る脆性材料基板の割断方法は、脆性材料基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射して、前記基板を溶融温度未満に加熱した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、前記基板に生じた熱応力によって、垂直クラックからなる第1スクライブラインを形成する第1工程と、第1スクライブラインの、第2スクライブ予定ラインとの交差部分を前記基板の溶融温度未満に予備加熱する第2工程と、第1スクライブラインと同様にして、第1スクライブラインと交差する第2スクライブラインを形成する第3工程と、第1スクライブライン及び第2スクライブラインに沿って前記基板を割断する第4工程とを含むことを特徴とする。
ここで、生産性等の観点からは、前記予備加熱は、レーザビームの照射によって行うのが好ましい。
また、前記予備加熱する部分の、第1スクライブラインに平行な方向の長さとしては1〜5mmの範囲であるのが好ましい。
前記脆性材料基板としては強化ガラス基板が好ましい。
本発明に係る脆性材料基板の割断方法によれば、特別な機構を備えた切断装置を用いることなく、互いに交差する2方向に脆性材料基板を割断できる。
以下、本発明に係る脆性材料基板の割断方法について図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1に、本発明に係る割断方法の実施に用いる割断装置の一例を示す概説図を示す。この図の割断装置は、架台11上に紙面に対して垂直方向(Y方向)に移動自在のスライドテーブル12と、スライドテーブル上に図の左右方向(X方向)に移動自在の台座19と、台座19上に設けられた回転機構25とを備え、この回転機構25上に設けられた回転テーブル26に載置・固定された脆性材料基板50はこれらの移動手段によって水平面内を自在に移動される。
スライドテーブル12は、架台11の上面に所定距離隔てて平行に配置された一対のガイドレール14,15上に移動自在に取り付けられている。そして、一対のガイドレール14,15の間には、ガイドレール14,15と平行にボールネジ13が、不図示のモータによって正・逆回転自在に設けられている。また、スライドテーブル12の底面にはボールナット16が設けられている。このボールナット16はボールネジ13に螺合している。ボールネジ13が正転又は逆転することによって、ボールナット16はY方向に移動し、これによってボールナット16が取り付けられたスライドテーブル12が、ガイドレール14,15上をY方向に移動する。
また台座19は、スライドテーブル12上に所定距離隔てて平行に配置された一対のガイド部材21に移動可能に支持されている。そして、一対のガイド部材21間には、ガイド部材21と平行にボールネジ22が、モータ23によって正逆回転自在に設けられている。また、台座19の底面にはボールナット24が設けられ、ボールネジ22に螺合している。ボールネジ22が正転又は逆転することによって、ボールナット24はX方向に移動し、これによって、ボールナット24と共に台座19が、一対のガイド部材21に沿ってX方向に移動する。
台座19上には回転機構25が設けられている。そして、この回転機構25上に回転テーブル26が設けられている。割断対象である脆性材料基板50は、回転テーブル26上に真空吸着によって固定される。回転機構25は、回転テーブル26を垂直方向の中心軸の周りに回転させる。
回転テーブル26の上方には、回転テーブル26と離隔対向するように、支持台31が、取付台32から垂下する保持部材33によって支持されている。支持台31には、脆性材料基板50の表面にトリガークラックを形成するためのカッタホイール35と、脆性材料基板50にレーザビームを照射するための開口(不図示)と、脆性材料基板50の表面を冷却するための冷却ノズル37とが設けられている。
カッタホイール35は、チップホルダー36によって、脆性材料基板50に圧接する位置と非接触な位置とに昇降可能に保持されており、スクライブラインの開始起点となるトリガークラックを形成するときのみ、脆性材料基板50に圧接する位置に下降する。トリガークラックの形成位置は、トリガークラックから予測不可能な方向にクラックが生じる先走り現象を抑制するために、脆性材料基板50の表面側端よりも内側に形成するのが好ましい。
取付台32上にはレーザ出力装置34が設けられている。レーザ出力装置34から出射されたレーザビームLBは、反射ミラー44で下方に反射され、保持部材33内に保持された光学系を介して支持台31に形成された開口から、回転テーブル26上に固定された脆性材料基板50に照射される。
また、支持台31の、レーザビームLBが出射する開口近傍に設けられた冷却ノズル37からは、脆性材料基板50に向かって冷却媒体としての水が空気と共に噴出される。冷却媒体が噴出される脆性材料基板50上の位置は、割断予定ライン51上で且つレーザビームLBの照射領域の後側である(図2を参照)。
取付台32には、脆性材料基板50に予め刻印されたアライメントマークを認識する一対のCCDカメラ38,39が設けられている。これらのCCDカメラ38,39により、脆性材料基板50のセット時の位置ずれが検出され、例えば脆性材料基板50が角度θずれていた場合は回転テーブル26が−θだけ回転され、脆性材料基板50がYずれていたときはスライドテーブル12が−Yだけ移動される。
このような構成の割断装置において脆性材料基板50を割断する場合には、まず、脆性材料基板50を回転テーブル26上に載置し吸引手段により固定する。そして、CCDカメラ38,39によって、脆性材料基板50に設けられたアライメントマークを撮像し、前述のように、撮像データに基づいて脆性材料基板50を所定の位置に位置決めする。
次いで、前述のように、ホイールカッタ35によって脆性材料基板50にトリガークラックを形成する。そして、レーザ出力装置34からレーザビームLBを出射する。レーザビームLBは反射ミラー44よって、図2に示すように、脆性材料基板50表面に対して略垂直に照射する。また同時に、レーザビーム照射領域の後端近傍に冷却媒体としての水を冷却ノズル37から噴出させる。脆性材料基板50にレーザビームLBを照射することによって、脆性材料基板50は厚み方向に溶融温度未満で加熱され、脆性材料基板50は熱膨張しようとするが、局所加熱のため膨張できず照射点を中心に圧縮応力が発生する。そして加熱直後に、脆性材料基板50の表面が水により冷却されることによって、脆性材料基板50が今度は収縮して引張応力が発生する。この引張応力の作用によって、トリガークラックを開始点として割断予定ライン51に沿って垂直クラック53が脆性材料基板50に形成される。
そしてレーザビームLB及び冷却ノズル37を割断予定ライン51に従って相対的に移動させることによって、垂直クラック53が進展し脆性材料基板50にスクライブライン52が形成される。この実施形態の場合には、レーザビームLBと冷却ノズル37とは所定位置に固定された状態で、スライドテーブル12と台座19、回転テーブル26の回転機構25とによって脆性材料基板50が移動される。もちろん、脆性材料基板50を固定した状態で、レーザビームLBと冷却ノズル37とを移動させても構わない。あるいは脆性材料基板50及びレーザビームLB・冷却ノズル37の双方を移動させても構わない。
次に、本発明に係る割断方法について説明する。図3に、本発明の割断方法の一例を示す工程図を示す。まず同図(a)に示すように、第1工程として前述のようにして、レーザビームLB及び冷却ノズル37を割断予定ライン51aに従って相対的に移動させることによって、不図示のトリガークラックを開始点とする垂直クラック53aを相対移動方向に進展させて、脆性材料基板50に第1スクライブライン52aを形成する。
ここで使用するレーザビームLBとしては特に限定はなく、基板の材質や厚み、形成したい垂直クラックの深さなどから適宜決定すればよい。脆性材料基板がガラス基板の場合、ガラス基板表面での吸収が大きい波長9〜11μmのレーザビームが好適に使用される。このようなレーザビームとしてはCO2レーザが挙げられる。図5に示すように、レーザビームの基板への照射形状としては、レーザビームの相対移動方向に細長い楕円形状が好ましく、相対移動方向の照射長さLは10〜60mmの範囲、照射幅Wは1〜5mmの範囲が好適である。
冷却ノズル37から噴出させる冷却媒体としては水やアルコールなどが挙げられる。また、割断後の脆性材料基板を使用する上で悪影響を与えない範囲において、界面活性剤等の添加剤が添加されていても構わない。冷却媒体の吹き付け量としては通常は数ml/min程度が好適である。冷却媒体による基板の冷却は、レーザービームによって加熱された基板を急冷する観点からは、気体(通常は空気)と共に水を噴射させるいわゆるウォータジェット方式が望ましい。冷却媒体による冷却領域は、長径1〜5mm程度の円形状又は楕円形状であることが好ましい。また、冷却領域は、レーザビームによる加熱領域の相対移動方向後方であって、冷却領域と加熱領域との中心点間の距離が数mm〜数十mm程度となるように形成するのが好ましい。
レーザビームLB及び冷却ノズル37の相対移動速度としては特に限定はなく、得たい垂直クラックの深さなどから適宜決定すればよい。一般に相対移動速度を遅くするほど、形成される垂直クラックは深くなる。通常、相対移動速度は数百mm/sec程度である。
スクライブライン52aを構成する垂直クラック53aの深さとしては、特に限定はないが、後工程における脆性材料基板の割断を円滑且つ確実に行うためには、基板厚み対して15%以上の深さとするのが望ましい。
次いで図3(b)に示すように、第2工程として、第1スクライブライン52aに直交する第2スクライブ予定ライン51bに沿って、レーザビームLBを相対的に移動させることによって割断予定ライン51bを予備加熱する。脆性材料基板の予備加熱した部分は熱膨張して、第1スクライブライン52aの垂直クラック53aの向かい合う端面同士が圧接し、第1スクライブライン52aが見かけ上部分的に消失する。予備加熱におけるレーザビームLBの照射条件としては、脆性材料基板50が加熱により膨張して第1スクライブライン52aの向かい合う端面同士が圧接する範囲において限定はなく、脆性材料基板50の材質や第1スクライブライン52aの垂直クラック53aの深さなどから適宜決定すればよい。例えば、出力100〜200WのレーザビームLBを用いる場合には相対速度は200〜500mm/secの範囲が通常好ましい。また、予備加熱する部分の、第1スクライブライン52aに平行な方向の長さ、すなわちレーザビームLBの照射幅W(図5を参照)は1〜5mmの範囲が好適である。
なお、レーザビームLBによる予備加熱は、第1スクライブライン52aと第2スクライブ予定ライン51bとの交差部分を少なくとも加熱すればよく、第2スクライブ予定ライン51bの全てにわたって加熱する必要はない。第1スクライブライン52aと第2スクライブ予定ライン51bとの交差部分のみを予備加熱する場合には、レーザビームの出力をオンオフ制御し、脆性材料基板50を相対移動させながら前記交差部分に達したときのみレーザビームLBの出力をオンすればよい。
また、予備加熱の熱源としては、レーザビームLBに限定されるものではなく、赤外線など従来公知の加熱手段を用いることができるが、短時間で微小範囲を効率的に加熱できることからレーザビームLBによる加熱が好ましい。
次いで図3(c)に示すように、第3工程として、第1スクライブライン52aに直交する第2スクライブ予定ライン51bに沿って、レーザビームLB及び冷却ノズル37を相対的に移動させることによって第2スクライブライン52bを形成する。ここで、従来は、第2スクライブライン52bが、第1スクライブライン52aとの交差点から先に進展しないか、第2スクライブ予定ライン51bから外れて進展していたが、本発明の割断方法では、第2工程において交差部分を加熱し、脆性材料基板50を熱膨張させることによって第1スクライブライン52aの向かい合う端面同士を圧接させているので、第2スクライブライン52bは、第1スクライブライン52aとの交差点を越えて第2スクライブ予定ライン51bに沿って先に進展するようになる。第2スクライブライン52bの形成条件としては、第1スクライブライン52aの形成条件と同じ条件がここでも挙げられる。
次に、図4(d)に示すように、第4工程として、第2スクライブライン52bに沿ってレーザビームLBを再度照射する。これによって垂直クラック53bが基板厚み方向に進展し、第2スクライブライン52bで基板50が割断される。なお、垂直クラック53bは、外力を加えることなく基板50が割断される深さにまで進展していればよく、必ずしも基板50の反対面側に到達している必要はない。
垂直クラック53bを基板厚み方向に進展させるためのレーザビームLBの照射条件は、基板50の厚みや垂直クラック53bの深さなどから適宜決定すればよいが、通常は前述の第2スクライブライン52bを形成するときの照射条件がここでも例示される。また、レーザビームLBの相対移動方向は、第2スクライブライン52bを形成する場合と逆方向とするのが好ましい。
次いで、同図(e)に示すように、第1スクライブライン52aに沿ってレーザビームLBを再度照射する。これによって垂直クラック53aが基板厚み方向に進展し、第1スクライブライン52aで基板50が割断される。進展後の垂直クラック53aの、基板厚み方向の深さは、垂直クラック53bの場合と同様に、外力を加えることなく基板50が割断される深さにまで進展していればよく、必ずしも基板50の反対面側に到達している必要はない。
垂直クラック53aを基板厚み方向に進展させるためのレーザビームLBの照射条件は、基板50の厚みや垂直クラック53aの深さなどから適宜決定すればよいが、通常は前述の第1スクライブライン52aを形成するときの照射条件がここでも例示される。また、レーザビームLBの相対移動方向は、第1スクライブライン52aを形成する場合と逆方向とするのが好ましい。
なお、図4(d),(e)に示した、第1スクライブライン52a及び第2スクライブライン52bに沿って脆性材料基板50の割断する第4工程は、第1スクライブライン52aを割断した後、第2スクライブライン52bを割断してもよいが、前記実施形態のように第2スクライブライン52bを割断した後、第1スクライブライン52aを割断するのが好ましい。また、第4工程における脆性材料基板の割断は、レーザビームLBの再照射による割断に限定されるものではなく、脆性材料基板50の表面に対して略垂直方向に外力を加えて機械的に割断する方法など従来公知の方法を用いることができる。
本発明の割断方法を適用できる脆性材料基板50としては特に限定はなく、ガラス、セラミック、シリコン、サファイア等の従来公知の脆性材料基板が挙げられる。これらの中でも、表面圧縮応力が大きく、クロススクライブが困難とされている化学強化ガラスや風冷強化ガラスなどの強化ガラス基板に本発明の割断方法は好適に適用できる。また、本発明の割断方法を適用できる脆性材料基板50の厚みとしては、脆性材料基板50の材質等によって異なるが、脆性材料基板50がガラス基板の場合にはおおよそ2mm程度の厚さまでである。
以上、説明した各実施形態では第1スクライブライン52aと第2スクライブライン52bとを各1本形成して基板を割断していたが、大面積の基板50に第1スクライブライン52a及び第2スクライブライン52bをそれぞれ複数本の形成して、多数個の小面積基板に割断する場合も本発明の割断方法は当然ながら適用できる。また、本発明の割断方法は、2つのスクライブラインを直交させる場合の他、所望の角度で交差させる場合にももちろん適用できる。
実施例1
図1に示した割断装置を用いて、厚さ0.55mmの化学強化ガラス基板にレーザ照射及び冷却を行って第1スクライブラインを形成した(第1工程)。レーザ照射及び冷却の具体的条件は下記の通りである。次に、第1スクライブラインに直交する第2スクライブ予定ラインに沿ってレーザ照射を行い予備加熱を行った。予備加熱におけるレーザ照射条件は、第1スクライブラインを形成する際のレーザ照射条件と同じである。その後、第2スクライブ予定ラインに沿ってレーザ照射及び冷却を行って第2スクライブラインを形成した(第3工程)。第2スクライブライン形成におけるレーザ照射及び冷却の具体的条件は第1スクライブラインを形成する際のレーザ照射及び冷却の条件と同じである。
(第1スクライブライン及び第2スクライブラインのレーザ照射及び冷却条件)
レーザビーム:CO2レーザ
レーザ出力:200W〜250W
相対移動速度:130mm/sec〜150mm/sec
図1に示した割断装置を用いて、厚さ0.55mmの化学強化ガラス基板にレーザ照射及び冷却を行って第1スクライブラインを形成した(第1工程)。レーザ照射及び冷却の具体的条件は下記の通りである。次に、第1スクライブラインに直交する第2スクライブ予定ラインに沿ってレーザ照射を行い予備加熱を行った。予備加熱におけるレーザ照射条件は、第1スクライブラインを形成する際のレーザ照射条件と同じである。その後、第2スクライブ予定ラインに沿ってレーザ照射及び冷却を行って第2スクライブラインを形成した(第3工程)。第2スクライブライン形成におけるレーザ照射及び冷却の具体的条件は第1スクライブラインを形成する際のレーザ照射及び冷却の条件と同じである。
(第1スクライブライン及び第2スクライブラインのレーザ照射及び冷却条件)
レーザビーム:CO2レーザ
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相対移動速度:130mm/sec〜150mm/sec
(結果)
図6に、第1スクライブラインと第2スクライブラインの交差点部分の光学顕微鏡写真を示す。同図(a)は第1スクライブラインの形成後、同図(b)は予備加熱後、同図(c)は第2スクライブラインの形成後である。同図(b)から理解されるように、第1スクライブライン形成後、第2スクライブ予定ラインに沿って予備加熱を行うと、第1スクライブラインの予備加熱が行われた部分は、垂直クラックが見かけ上消失した。そして、同図(c)から明らかなように、第2スクライブ予定ラインに沿ってレーザ照射及び冷却を行うと、第2スクライブラインは、第1スクライブラインの交差点を越えて第2スクライブ予定ラインに沿って形成された。
図6に、第1スクライブラインと第2スクライブラインの交差点部分の光学顕微鏡写真を示す。同図(a)は第1スクライブラインの形成後、同図(b)は予備加熱後、同図(c)は第2スクライブラインの形成後である。同図(b)から理解されるように、第1スクライブライン形成後、第2スクライブ予定ラインに沿って予備加熱を行うと、第1スクライブラインの予備加熱が行われた部分は、垂直クラックが見かけ上消失した。そして、同図(c)から明らかなように、第2スクライブ予定ラインに沿ってレーザ照射及び冷却を行うと、第2スクライブラインは、第1スクライブラインの交差点を越えて第2スクライブ予定ラインに沿って形成された。
比較例1
予備加熱を行わなかった以外は実施例1と同様にして第1スクライブライン及び第2スクライブラインを形成しようとしたところ、第2スクライブラインの形成工程において、第1スクライブラインとの交差部分から垂直クラックが第2スクライブ予定ラインから外れて進展した。図7に、第2スクライブ予定ラインから外れて垂直クラックが進展した基板の写真を示す。
予備加熱を行わなかった以外は実施例1と同様にして第1スクライブライン及び第2スクライブラインを形成しようとしたところ、第2スクライブラインの形成工程において、第1スクライブラインとの交差部分から垂直クラックが第2スクライブ予定ラインから外れて進展した。図7に、第2スクライブ予定ラインから外れて垂直クラックが進展した基板の写真を示す。
本発明の割断方法によれば、特別な機構を備えた切断装置を用いることなく、互いに交差する2方向に脆性材料基板を割断できるようになる。
37 冷却ノズル
50 脆性材料基板
51,51a,51b 割断予定ライン
52 スクライブライン
52a 第1スクライブライン
52b 第2スクライブライン
53,53a,53b 垂直クラック
LB レーザビーム
50 脆性材料基板
51,51a,51b 割断予定ライン
52 スクライブライン
52a 第1スクライブライン
52b 第2スクライブライン
53,53a,53b 垂直クラック
LB レーザビーム
Claims (4)
- 脆性材料基板に対してレーザビームを相対移動させながら照射して、前記基板を溶融温度未満に加熱した後、前記基板に対して冷却媒体を吹き付けて冷却し、前記基板に生じた熱応力によって、垂直クラックからなる第1スクライブラインを形成する第1工程と、第1スクライブラインの、第2スクライブ予定ラインとの交差部分を前記基板の溶融温度未満に予備加熱する第2工程と、第1スクライブラインと同様にして、第1スクライブラインと交差する第2スクライブラインを形成する第3工程と、第1スクライブライン及び第2スクライブラインに沿って前記基板を割断する第4工程とを含むことを特徴とする脆性材料基板の割断方法。
- 前記予備加熱をレーザビームの照射によって行う請求項1記載の割断方法。
- 前記予備加熱する部分の、第1スクライブラインに平行な方向の長さが1〜5mmの範囲である請求項1又は2記載の割断方法。
- 前記脆性材料基板が強化ガラス基板である請求項1〜3のいずれかに記載の割断方法。
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| JP2010100849A JP2011230940A (ja) | 2010-04-26 | 2010-04-26 | 脆性材料基板の割断方法 |
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