JP2006527917A - 発光デバイス - Google Patents

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Abstract

発光デバイスは、カプセル封止体(24)内に共振空洞LED(RCLED)(1)を有する。カプセル封止体は、発した光のレンズを形成する凸状球面(26)を有する。ダイオードのキャビティ(14,15,16)は、650nmの発光波長について20nmのデチューニングを提供する長さを有する。比較的平坦な熱応答が達成される。

Description

本発明は、共振空洞型の発光ダイオード(RCLED)及びそのようなダイオードを組み込んだデバイスに関する。
プラスチック光ファイバ(POF)及び大コアプラスチッククラッドシリカ(PCS)ファイバが、比較的低いデータレートの通信用途、特に工業的自動化の用途に長年使用されている。この場合、POF及びPCSファイバの使用が、高電磁妨害(EMI)環境で低コストの光ファイバリンクを、より高価なガラスファイバリンクに頼ることなく、確立することを可能にしている。大コアのステップインデックスプラスチック光ファイバ(SI−POF)及びポリマクラッドシリカ(PCS)ファイバと低コストのプラスチック成型コネクタを使用できることが、従来のマルチモードガラスファイバ代替品と比較したとき、コストの上で大きな利点をもたらす。
SI−POFを製造するために使用するポリマであるポリメチルメタクリレート(PMMA)の原子結合の化学的性質によって、POFにおけるいくつかの減衰ウィンドウの1つが、約−180dB/kmの減衰を伴って650nmで起こる。650nmのウィンドウに適合する出力波長を有する効率的な発光デバイスが、GaAs基板上で成長するIII−V族化合物半導体AlGaInPを用いて製造できるので、650nmは、POFリンクにとって事実上の波長標準となっている。SERCOS、プロフィバス及びインターバス−Sのような標準に従う工業的自動化POF通信リンクは、1〜16Mbpsの比較的低いビットレートで動作し、かつエミッタトランシーバ部品内で650nmで動作する従来技術の低コスト発光ダイオード(LED)を使用する。しかしながら、今は、自動車用データバスMoST及びIDB−1394並びにコンシューマ用バスIEEE−1394のような多くの新しい標準内に、SI−POFの50mを超える数百Mbpsのデータレート用の仕様が存在する。50〜250Mbpsの範囲内のビットレートを達成するため、従来の面発光LEDを共振空洞発光ダイオード(RCLED)に置き換えることがますます一般的である。
RCLEDは、一般に屈折率が交互に変わる層で形成された2つのミラー間に配置されるダイオードである。一般に、コンシューマ用、工業用及び自動車用の用途に使用されるPOFトランシーバは、−40℃乃至85℃の範囲に制限される。しかしながら、ブレーキバイワイヤ又はドライブバイワイヤのような高温の用途に使用するために、この範囲を短期間で約105℃まで、及び最終的に中期乃至長期的に約125℃まで広げる必要がある。
スペクトルの可視部分で動作するRCLEDの欠点は、その温度に対する感度である。可視発光RCLEDは一般に、−40℃以上の温度でその出力が大きくかつ非線形の温度依存性を示す。図Aは、一般的な従来のプラスチック封止した650nmのRCLEDのSI−POF(NA0.5)に結合した光出力の変化を、連続波(CW)駆動電流及び周囲温度の関数として示している。30mAの駆動電流では、−40℃乃至85℃におけるPOF結合出力の総変化が8dbであり、これは、MOST及びIDB−1394のような高温の用途にとって、高温でのPOF結合出力が標準で固定した特定の最小値以下に降下することから、許容できないほど大きい。
RCLEDの熱感度は、デバイスを注意深くデチューンすることにより、減少させることが可能である。デチューニングは、空洞共振波長(ファブリペロ波長と呼ばれることがある)と活性領域からの発光のピークとの差として定義される。ファブリペロ(FP)波長は、活性領域発光波長より長い場合に正である。実際には、これが、キャビティの全光路長を、活性領域により発する光の波長より大きい予定の範囲となるように設定することにより達成される。要求されるデバイス及び特定の用途の仕様を頭に入れて、RCLEDの最適デチューニングを決定することが重要である。
Wirth R外による論文、"High-efficiency RCLEDs emitting at 650nm"、Photonics Technology Letters、2001、vol.13、第421〜423頁には、650nmで発光するRCLEDが記載されている。この文献は、RCLEDのエポキシカプセル化及び15nmのデチューニングに言及している。
そこで、本発明の目的は、温度変化に対する応答が低く、かつ/又は高い光学的効率を有し、かつ/又はPOF及びPCSへの結合効率を改善したRCLEDを提供することにある。
本発明によれば、閉じ込め層からなるキャビティ内の活性領域と共振ミラーとからなる共振空洞発光ダイオードからなり、前記キャビティの光学長が前記活性領域の発光波長を、デチューニング値により決定される距離だけ超えるようにした発光デバイスであって、
前記デチューニング値が前記発光波長の2.7%乃至3.4%の範囲にあり、かつ
前記デバイスが更に、前記ダイオードの少なくとも発光側の周囲に設けられたカプセル封止体を有し、前記カプセル封止体が、前記ダイオードと整合するレンズを形成する凸面を有する発光デバイスが提供される。
或る実施例では、発光波長が約650nmであり、かつデチューニングが18nm乃至22nmである。
別の実施例では、デチューニング値が約20nmである。
更に別の実施例では、レンズが球面を有する。
或る実施例では、前記レンズの曲率半径が0.3mm乃至0.5mmである。
別の実施例では、曲率半径が約0.35mmである。
更に別の実施例では、前記ダイオードと前記レンズの頂点間における前記カプセル封止体の深さが0.4mm乃至0.8mmの範囲内にある。
或る実施例では、その深さが約0.64mmである。
別の実施例では、活性領域が幅8.0nm以上の量子井戸を備える。
更に別の実施例では、活性領域に1乃至4の範囲で量子井戸が存在する。
或る実施例では、前記カプセル封止体が、空気よりも高くかつ前記ダイオードの発光端における前記ミラーよりも低い屈折率を有する材料からなる。
別の実施例では、カプセル封止体の材料がPMMAである。
更に別の実施例では、前記カプセル封止体が、ファイバ導波路から光の伝送のために前記ファイバ導波路を受け取るソケットを形成する。
本発明は、添付図面を参照しつつ、単なる実施例として以下に記載される実施態様の詳細な説明からより明確に理解することができる。
図1に関し、RCLEDの概略図が示され、かつ図2は、リードフレーム上にかつカプセル化媒体内に現れるデバイスを示している。RCLED1は下側電極10、基板材料11、反射率R>99%の多層分布型ブラッグレフレクタ(DBR)により形成される下側ミラー13、所定の導電率を有する下側閉じ込め層14、活性領域15、及び下側閉じ込め層14とは逆の極性の導電率を有する上側閉じ込め層16を備える。また、反射率R<Rの多層分布型ブラッグレフレクタ(DBR)により形成された第2ミラー17(「出力」ミラーとも称する)、電流拡がり層18、及び中央に配置された光出力開口部21を有する高ドープ接触層19がある。
図2に関し、前記RCLEDは、リードフレーム20上にカソード部分でマウントされ、かつ前記リードフレームのアノード部分21にワイヤボンディングされている。当然ながら、このアドード/カソード構成は、当業者であれば分かるように、逆にすることができる。RCLED1及びリードフレーム20は、ファイバ導波路を受け入れるためのリム又はソケット25を形成するPMMA材料からなるカプセル封止体24により被包されている。また、カプセル封止体24は、RCLED1に整合する半径0.35mmの凸状球面レンズ26を有する。ダイオード1の頂点のレンズ26の頂点との距離は0.64mmである。このパラメータはより一般的には、0.18乃至0.42mmの曲率半径について0.3mm乃至8.0mmの範囲内であることが好ましい。この範囲を超えると、レンズ半径とレンズまでの距離との正確な関係が、R(単位mm)=0.4819×(レンズまでの距離、単位mm)+0.0388により与えられる。
基板11は、GaAsのような高ドープn型III−V又はII−VI半導体であり、500μm、一般に好ましくは100μm乃至700μmの範囲の厚さを有する。1/4波長スタックは、屈折率が高い値と低い値で交互に変化する、多層下側DBRを形成する多数対(又は周期)の半導体層で構成される。対の数は38であり、より一般的には32〜40の範囲内が好ましい。前記対の各層の厚さは、λSEを活性領域の自然放出の波長(この場合には、650nm)とし、かつnを屈折率としたとき、λSE/4nである。屈折率差及びミラー対の総数は、下側DBRの反射率が出力DBRのそれよりも大きい、即ちR<Rであるようにすることが重要である。
活性領域15並びに下側及び上側閉じ込め層14,16により、キャビティの全長が確定される。前記キャビティの光学長は、(λSE+デチューニング)/2の低い整数倍であり、従って前記閉じ込め層の厚さはこれに基づいて選択される。
活性領域15では、適当なバイアス下で光の自然放出が起こる。本実施例では、活性領域15が、広バンドギャップ半導体により閉じ込められた狭バンドギャップ半導体により形成された量子井戸構造からなる。量子井戸(QW)の数は3であり、かつより一般的には1乃至4の範囲内である。各QWの幅は8nmであり、一般的に8nm以下である。
前記下側DBRと比較して、前記上側DBRは、より少ない対数で構成される。これは6対を有するが、この数は一般に4乃至8の範囲内である。前記上側DBRは、R<Rを確実にするべく、低い屈折率差を有する。これには、厚さ14nm、好ましくは10〜100nmの範囲の厚さを有する厚い電流拡がり層と、次にその厚さが20nmであり、好ましくは10〜100nmの範囲内である接触層19が被覆されている。
本発明の側面の1つは、様々な温度に関連する効果をつり合わせることによる温度応答の最小化である。温度依存性は、いくつかの要素に起因する。
1.λSEが温度で増加し、これがデチューニングを変化させ、それが次に取出し効率に影響を与える。
2.QW発光の拡がりが取出し効率を減少させる。
3.リーク及び非発光再結合が熱的に増大する。
デチューニングは、取出し効率という意味での最適デチューニングが、所望の温度範囲の真ん中で起こるように選択する。これは、温度感度全体を少なくするのに役立つ。
前記キャビティ及び量子井戸層を形成する前記層の正確な厚さは、前記デチューニング及びブラッグミラーにおけるミラー対の総数と共に、2πの総立体角又はファイバの受光角度への結合効率を最大にするように選択する。0.5の開口率を有するステップインデックスPOFへの最大結合効率は、ブラッグ対の数が8以下で達成されることが分かっている。
前記キャビティデチューニングは、(650nm発光波長及び室温において)18nm乃至22nmの範囲内であり、本実施例では20である。より一般的には、これは発光波長の2.7%乃至3.4%として表すことができる。これは従来技術のデバイスより大きい。発光波長が温度で変化することから、デチューニングは温度で変化することに注意しなければならない。従って、この値範囲は室温について与えられる。
所定の温度において、デチューニングは、最後の媒体に現れる光子の数の、活性領域に発生する数に関する比率として定義される取出し効率を最大にするように選択される。半導体では、空気への取出し効率が全反射により制限される。例えば、GaAsと空気間の臨界角は16.6°であり、従って、これより大きい角度で入射する光線は逃げることができない。空気中に逃げることができる全光円錐は、活性領域で発生したものの一部分に過ぎない。GaAsからPMMAへの臨界角は26.3°であり、従ってより高い取出し効率が期待される。しかしながら、この光の多くは、上述したと同じ理由で空気中に逃げることができず、従って、最後の媒体が空気であるとき、中間媒体としてPMMAを有することには、取出し効率の意味で利点が無い。
しかしながら、PMMAから空気へ行く際の臨界角を考慮することは、PMMAの表面が、これらの効果を最小にするように湾曲している場合には、無視することができる。その結果、図3に示す結果から分かるように、はるかに大きいデチューニングが提供されて取出し効率が増大する。
臨界角の効果は、最後の面が錐台又は非球面の形状をなし、或る特定の実施例では0.35mmの半径を有する球状凸レンズ26を形成し、かつダイオードの頂点と該レンズの頂点下におけるカプセル封止体が0.64mmであるので、最小化される。これにより、PMMAにおける光をほぼ100%の効率で取り出すことが可能になる。
これらの原則を有する実施例に基づくAlGaIn1−XP系のRCLEDの動作が図4に示され、従来のRCLEDに関する図Aのそれと比較することができる。これらの図はそれぞれ、−40〜80℃の範囲の温度に関する光出力対駆動電流の線図である。5〜40mAからの駆動電流について、光出力は、本発明によるRCLEDがより良い温度安定性を有することを示している。
本発明は上述した実施例に限定されるものでなく、その構成及び詳細において様々に変化することができる。例えば、前記レンズは、あらゆる錐台又は非球面のような様々な凸面を有することができる。球面の場合には、半径を上述したものと異なる値にすることができる。
本発明のダイオードの斜視図である。 パッケージ化したダイオードの概略断面図である。 空気及びPMMA中に引き留める様々な最適条件を示す線図である。 本発明のRCLEDについて電流の関数として光出力を示す線図である。 従来技術のRCLEDの光出力を示す線図である。

Claims (14)

  1. 閉じ込め層(14,16)からなるキャビティ内の活性領域(15)と共振ミラー(13,17)とからなる共振空洞発光ダイオードからなり、前記キャビティの光学長が前記活性領域の発光波長を、デチューニング値により決定される距離だけ超えるようにした発光デバイスであって、
    前記デチューニング値が前記発光波長の2.7%乃至3.4%の範囲にあり、かつ
    前記デバイスが更に、前記ダイオード(1)の少なくとも発光側の周囲に設けられたカプセル封止体(24)を有し、前記カプセル封止体が、前記ダイオード(1)と整合するレンズ(26)を形成する凸面を有することを特徴とする発光デバイス。
  2. 前記発光波長が約650nmであり、かつ前記デチューニングが18nm乃至22nmである請求項1に記載の発光デバイス。
  3. 前記デチューニング値が20nmである請求項2に記載の発光デバイス。
  4. 前記レンズ(26)が球面を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の発光デバイス。
  5. 前記レンズの曲率半径が0.3mm乃至0.5mmである請求項4に記載の発光デバイス。
  6. 前記曲率半径が0.35mmである請求項5に記載の発光デバイス。
  7. 前記ダイオードと前記レンズの頂点間における前記カプセル封止体の深さが0.4mm乃至0.8mmの範囲内にある請求項1乃至6のいずれかに記載の発光デバイス。
  8. 前記深さが0.64mmである請求項7に記載の発光デバイス。
  9. 前記活性領域が、幅8.0nm以下の量子井戸からなる請求項1乃至8のいずれかに記載の発光デバイス。
  10. 前記活性領域に1乃至4の範囲で量子井戸が存在する請求項1乃至9のいずれかに記載の発光デバイス。
  11. 前記カプセル封止体が、空気よりも高くかつ前記ダイオードの発光端における前記ミラーよりも低い屈折率を有する材料からなる請求項1乃至10のいずれかに記載の発光デバイス。
  12. 前記カプセル封止体の材料がPMMAである請求項11に記載の発光デバイス。
  13. 前記カプセル封止体が、ファイバ導波路から光の伝送のために前記ファイバ導波路を受け取るソケット(25)を形成する請求項1乃至12のいずれかに記載の発光デバイス。
  14. 実質的に添付図面に関連して本願明細書中に記載される発光デバイス。
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